事業所紹介-居酒屋 ふー。と へー。(五日市商工会)

熊本直送の馬刺しや熱々の陶板焼きが自慢。気軽に立ち寄れる大人の隠れ家

「お酒を一杯だけ飲みたいという時にも、気軽にお越しください」と話す店主の清水康平さん

 2026年4月、五日市のコイン通り沿いにオープンした「居酒屋 ふー。と へー。」。熊本直送の馬刺しや炭火焼き、陶板焼きなどを楽しめる、落ち着いた雰囲気の居酒屋です。店名の「ふー。と へー。」は、who(誰か)と店主の「こうへい」からつけられたもので、店主のこうへい(へー)さんが、「目の前に座った『誰か』(=あなた)」を大切に、心を込めてもてなすという意味が込められています。初めて訪れた人でも友人の家に来たかのような、温かさと安心感を与えてくれる一軒です。

 

 看板メニューは、独自のルートで仕入れる新鮮な馬刺し。九州の甘口醤油で味わう本場ならではのおいしさが楽しめます。馬刺しのユッケは、お酒にもご飯にも合う一品。そのほか、七輪でじっくりと焼き上げた炭火焼きなど、多彩な料理が揃います。シメには、おむすびやお茶漬け、焼き飯などのご飯ものも充実。その日の仕入れに合わせた約10種類のおすすめメニューも人気です。

 

 店内は、4人掛けテーブル2卓とカウンター4席のこぢんまりとした空間。大衆居酒屋とはひと味違う落ち着いた雰囲気で、一人2,000円程度から利用できる気軽さも魅力です。店主とお客様との距離も近く、初めてでも自然と会話が弾む、居心地の良さが早くも常連客の心をつかんでいます。

 

ヒロツクの子持ち昆布が入った「だし巻き玉子」(500円)

 店主の清水康平さんは、飲食店でのアルバイトを通して「人が楽しそうに過ごす姿を見ることが好き」と感じ、いつか自分の店を持つことを目標にしてきました。料理人との出会いをきっかけに念願の夢を実現。「ここで過ごす時間がお客様にとっても、自分にとっても、一日の疲れを癒やす楽しい時間になればうれしいです」と笑顔で話します。

 

 仕事帰りや友人との食事、一人飲みまで、気軽に立ち寄れる一軒として幅広く利用できます。今後は、五日市商工会が主催する交流会への参加などを通じて地域とのつながりを広げていく予定です。

 

「居酒屋 ふー。と へー。」のInstagramはこちら

 

 

●居酒屋 ふー。と へー。
住所/広島市佐伯区五日市4-18-20 大浜ビル3F
TEL/082-909-9213
営業時間/18:00~23:00
休み/火曜日、水曜日、ほか不定休

事業所紹介-有限会社フルスイ(安芸津町商工会)

全国で評価された安芸津の牡蠣。きれいな海域と徹底した品質管理で、安全・安心のおいしさを届ける

関東から九州まで出荷されるむき身牡蠣

 東広島市で唯一海に面する安芸津町。穏やかな三津湾では牡蠣の養殖が盛んに行われています。なかでも安芸津の海域は、生食用として出荷できるほど水質が良く、厳しい基準が求められるEUへの輸出にも対応できる品質の高さが強みです。

 

 この恵まれた海で牡蠣の養殖・加工を行っているのが、有限会社フルスイです。平成4年頃に創業し、現在は3代目の古川史長さんが代表を務めています。主に殻付き牡蠣とむき身を取り扱い、市場やスーパーへ卸売。生食用を中心に、関東から九州まで幅広い地域に出荷しています。同社の牡蠣は、商社を通じてEUにも輸出。EU向けの商品は、水揚げ後の時間管理など厳格なルールに沿って運用し、衛生管理や温度管理を徹底しています。

 

 

2025年は生食用部門で最高金賞、2026年はカキフライ部門でグランプリを受賞

 その品質は全国でも高く評価され、全国の牡蠣生産者が東京・豊洲市場に集まり日本一おいしい牡蠣を競う「全国牡蠣-1グランプリ」では、2025年に生食の部・マガキ(カルチ式)部門で最高金賞を受賞。さらに2026年には、加工の部・カキフライ部門でグランプリに輝きました。古川さんは「うちの牡蠣というより、安芸津の牡蠣が評価されたのだと思います」と話します。

 

 現在は、夏場の販売強化に向けた設備の充実にも取り組んでいます。安芸津町商工会の支援を受け、広島県の計画的経営改善応援補助金を活用し、冷却装置の導入を計画。品質管理がより難しくなる夏場にも、安定した商品を届けられる体制づくりを進めています。

 

 安芸津のきれいな海で育ち、確かな管理のもとで届けられるフルスイの牡蠣。全国、そして海外へと広がる評価は、地域の海が育むおいしさと、それを守り続ける生産者の日々の積み重ねを物語っています。

 

●有限会社フルスイ
住所/東広島市安芸津町木谷91-27
TEL/0846-45-3599
営業時間/7:00~16:00
休み/日曜

事業所紹介-有限会社川本ストアー(安芸津町商工会)

地域の「困った」に寄り添って50年以上。細やかなサービスで愛され続ける町のスーパー

笑顔で地域の暮らしを支える川本洋一さん

 大型スーパーやネット通販の普及により、地域の小売店が減少する中、東広島市安芸津町で50年以上にわたって地域の暮らしを支え続けるスーパーがあります。「川本ストアー」は、一人ひとりの要望に丁寧に応える地域密着型のサービスで長年愛されてきました。

 

 店内には、生鮮食品や日用品をはじめ、暮らしに必要な商品がずらり。鮮魚は毎朝、瀬戸内海で水揚げされた魚を丸ごと仕入れ、お客さまの要望に応じて三枚おろしや刺身などに加工するサービスが好評。精肉は「峠下牛」など、地域のブランド肉を取り扱うほか、新鮮なうちに真空パック&冷凍しておいしさと鮮度を保った利便性の高い商品も並びます。惣菜も人気で、おからや煮物、ポテトサラダなどの副菜から、ハンバーグ、南蛮漬けといったメイン料理まで揃い、どこか懐かしい手作りの味が食卓を彩ります。

 

 同店が大切にしているのは、お客様の要望にできる限り応えようとする姿勢。店頭にない商品の取り寄せや配達にも柔軟に対応し、お客さまの声に耳を傾けながら、一人ひとりの暮らしに寄り添ってきました。5年ほど前からは移動販売もスタート。現在は町内約120カ所を巡回し、買い物が難しい高齢者や運転免許を返納した人たちへ、新鮮な食材や日用品を届けています。

 

瀬戸内海産を中心に、新鮮な魚介が並ぶ鮮魚売り場。要望に応じた加工にも対応しています

 「地域のみなさんにとって、いつでも気軽に利用できる店でありたい」と話す代表取締役社長の川本洋一さん。手作りの温かさや対面ならではの細やかなサービスはそのままに、真空・冷凍技術を活用した新たな商品づくりや品揃えの充実にも取り組んでいます。

 

 また、安芸津町商工会の支援を受けて業務改善助成金を活用し、セミセルフレジを導入。レジ周りをスリム化することで、お客さまの利便性向上と業務の効率化を図りました。これからも時代に合わせて進化しながら、地域に寄り添う町のスーパーとして歩み続けます。

 

●有限会社川本ストアー
住所/東広島市安芸津町三津4246
TEL/0846-45-0369
営業時間/8:00~18:30
定休日/日曜日

事業所紹介-本庄水産(安芸津町商工会)

選別と見た目の美しさにこだわった特別な一粒を。ブランド牡蠣「かき小町」も手がける牡蠣養殖業者

「受け取った時に感動してもらえる商品を届けたい」と話す3代目の林広明さん

 東広島市安芸津町で約60年にわたり牡蠣養殖を営む「本庄水産」。海苔養殖や漁業などを手がけたことから始まり、時代のニーズに合わせて牡蠣養殖へと事業を転換しました。現在は3代目の林広明さんが受け継ぎ、生牡蠣や冷凍牡蠣、カキフライ、牡蠣飯などを販売しています。

 

 同社では、広島県が開発したブランド牡蠣「かき小町」と一般的な広島県産牡蠣を養殖しています。かき小町は肉厚で大粒、豊かな風味が特徴で、多くの牡蠣ファンから人気を集めるブランド牡蠣です。林さんが特に力を入れているのは、牡蠣そのものの出来栄えだけでなく、洗浄や選別、箱詰めなど商品価値を高める工程。自然の影響を受ける牡蠣養殖では味や身入りを人の手だけで左右することは難しいからこそ、自分たちが工夫できる部分に徹底して向き合っています。洗浄や殻付き牡蠣の選別は手作業と機械を組み合わせ、一つひとつ丁寧に確認。見た目の美しさや箱を開けた瞬間のインパクトにもこだわり、厳選した上質な牡蠣を届け続けています。

 

一粒一粒を丁寧に選別し、品質にも見た目にもこだわっています

 こうした品質向上を支えているのが設備投資です。安芸津町商工会の支援を受け、業務改善助成金を活用して重量選別機を導入。従来は手作業で行っていた重量選別の正確性と作業効率が大きく向上しました。さらに現在は、計画的経営改善応援補助金を活用した通販サイトの整備にも取り組んでおり、商品の魅力をより多くの人へ届ける仕組みづくりを進めています。今年11月には商工会の支援を受け、東京ビッグサイトで開催される「地方銀行フードセレクション」にも出展予定。新たな販路開拓にも意欲を見せています。

 

 「大切にしているのは、商品を受け取った時の驚きや感動」と話す林さん。細やかな気配りと新たな挑戦を重ねながら、本庄水産はこれからも広島の牡蠣の魅力を全国へ届けていきます。

 

●本庄水産
住所/東広島市安芸津町三津5789-44
TEL/0846-45-4914
営業時間/7:00~16:00
休み/日曜

事業所紹介-花酔酒造株式会社(備北商工会)

世界最高賞に輝いた長期熟成酒。「広島の山酒」で地域の魅力を発信

IWC2026「SAKE部門」で広島古酒トロフィーを受賞した「花モ酔ウ 長期熟成純米酒1988醸造」

 1899(明治32)年創業の花酔酒造は、庄原市で120年以上にわたり酒造りを続ける老舗の酒蔵です。石灰岩層の影響を受けたミネラルを豊富に含む中硬水と、冬には氷点下8度にもなる厳しい寒さを生かした、芳醇でしっかりとした味わいの酒を醸しています。搾りたては力強く、熟成によって角が取れてまろやかな旨味へと変化する酒質も特徴です。看板商品の「吊るし搾り純米無濾過生原酒」は、もろみを入れた袋を吊るし、重力だけで自然に滴り落ちる酒だけを集める昔ながらの製法で造られ、米本来の旨味を引き出した繊細な味わいが高く評価されています。

 

 その酒造りが世界の舞台でも認められ、「花モ酔ウ 長期熟成純米酒1988醸造」が、世界最大級のコンペティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」SAKE部門・古酒の部でゴールドメダルを受賞し、さらに部門最高賞となるトロフィーの次席であるリージョナルトロフィーを獲得しました。

 

 長期熟成酒への挑戦を始めたのは、四代目代表取締役(前・蔵元杜氏)の谷本淳一さんが30歳の頃に古酒の魅力と出合ったことがきっかけ。当時は熟成酒の価値が広く認知されていなかったものの、その可能性を信じ、通常の日本酒と同じ製法で仕込んだ酒を蔵の冷暗所で長い年月をかけて常温熟成させてきました。谷本さんは「30歳の頃に古酒の魅力と出合い、挑戦を始めた純米酒で、このような素晴らしい賞をいただけて感無量です」と受賞の喜びを語ります。長年受け継いできた技術と挑戦が、世界最高賞という大きな評価につながりました。

 

伝統を守り続ける四代目杜氏の谷本さん

 現在は次期五代目蔵元杜氏の谷本夕季さんが中心となり、新たな地域ブランド「広島の山酒」の発信にも力を注いでいます。全国的には瀬戸内の軟水で造られるやわらかな味わいの「女酒」が有名ですが、山間部の寒暖差やミネラル豊富な硬水が生み出す力強い味わいの「男酒」をもっと広く知ってもらおうという取り組み。中国山地ならではの美しいロケーションや鮎うるか、ジビエ料理など地域ならではの食文化を日本酒と組み合わせ、山の酒だからこそ生まれる魅力を発信しています。

 

 その取り組みをさらに広げるため、夕季さんは山のお酒と食を一緒に盛り上げてくれる仲間を募集中。酒造りに興味のある人や地域食材とのコラボレーション、イベント企画など、さまざまな形で関わる人たちとムーブメントを起こしたいと考えています。谷本さん自身も海外事業に携わった経験を生かし、イベントや飲食店での試飲販売など、お客様と直接対話しながら花酔酒造と広島の山酒の魅力を発信し続けています。

 

手仕込みの小さな蔵だからできる、個性豊かな日本酒が揃います

 こうした挑戦を後押しするため、備北商工会では資金計画や設備投資、補助金活用を含めた中長期的な伴走支援を実施。事業計画の策定やネットワークづくりを進めながら、小さな酒蔵だからこそ生み出せる新たな価値づくりを支えています。

 

●花酔酒造

住所/庄原市総領町稲草1995-1

TEL/0824-88-2010

営業時間/9:00~17:00

休み/不定

HP/https://www.hanayoisyuzo.co.jp

事業所紹介-橋本奉仕堂書店(祇園町商工会)

100年以上愛され続ける町の本屋。人とのつながりを大切にした細やかなサービスが支える地域の読書文化

一人ひとりの好みやニーズに寄り添い、本選びをサポートする3代目店主の宇根山貴子さん

 ネット通販で手軽に本が買える時代。それでも「橋本奉仕堂書店」には、「やっぱりここで買いたい」と足を運ぶ人が絶えません。1921年創業、100年以上の歴史を持つ同店が今も地域で愛され続けている理由は、一人ひとりに寄り添うきめ細かなサービスと、本を通じて地域とのつながりを育んできた積み重ねにあります。

 

 現在は3代目の宇根山貴子さんが店を切り盛り。小・中学校、高校の教科書を取り扱い、祇園学区を中心に約15校へ納品しています。一方、店舗では常連客の好みに合わせた本を提案したり、新刊や手帳の入荷をLINEで知らせたりと、小さな書店だからこそできる細やかな対応を実践。「欲しい本が見つからない」ではなく、「あなたならこの本も好きそう」と、新しい一冊との出合いも届けています。

 

 店内には宇根山さんの娘さんが手作りした愛らしいPOPが並び、その温かみのあるデザインを目当てに来店する人もいるほど。高齢者が気軽に立ち寄って会話を楽しめるよう椅子も用意し、本を買うだけでなく、人が集う場所として地域に親しまれています。

 

見て選ぶ楽しさを大切にした店内。手作りPOPや丁寧な陳列が町の本屋ならではの魅力です

 宇根山さんは約30年前、祇園小学校で学校図書館ボランティアの立ち上げにも携わりました。当時はまだ珍しかった、本の表紙を見せて並べる「面陳(めんちん)」や手作りPOPを取り入れ、子どもたちが思わず本を手に取りたくなる図書館づくりを実践。本の修理や環境整備にも取り組み、学校図書館を「本を借りる場所」から「行きたくなる場所」へと変えてきました。その取り組みは現在の学校図書館づくりにも受け継がれています。

 

 「読書は語彙力を育て、自分の気持ちを相手に伝える力につながります。読書が苦手なお子さんは図鑑から見てみてほしい」と宇根山さん。人と人とのつながりを何より大切にしながら、本のある暮らしを支え続ける橋本奉仕堂書店。その温かな姿勢が、100年以上にわたり地域に愛される理由なのです。

 

●橋本奉仕堂書店
住所/広島市安佐南区祇園1-5-12(JR下祇園駅東口前)
TEL/082-874-0155
営業時間/9:30~19:00(土曜は12:00まで)
定休日/日曜・祝日

事業所紹介-つちのこ邸(備北商工会)

築110年の古民家で味わう地元の恵み。利用者の声から広がる新たな魅力

「私の母がつちのこを見てニュースになったことが店名の由来なんです」と渡部さん

 庄原市西城町の田園風景に囲まれた「つちのこ邸」は、築約110年の古民家をリノベーションした民泊もできるカフェレストランです。風情たっぷりの古民家で宿泊や食事、サウナ付き貸切風呂、キャンプなど多彩なサービスを提供しています。店内の大きな窓からはのどかな自然を一望。里山ならではのゆったりとした時間の流れを感じさせてくれる癒しのスポットです。

 

 メニューには、近所の人が家庭菜園で育てた朝どれの新鮮野菜をはじめ、地元で採れた旬の食材をふんだんに使用。家庭的な料理が味わえる日替わり定食やスープから手作りした名物のしょうゆラーメンなど、バラエティ豊かなメニューが揃います。また、宿泊者の夕食として振舞われる「つちのこ御膳」は、お刺身や天ぷら、比婆牛のステーキなどを盛り込んだ豪華な内容。西城の豊かな食材を、存分に味わうことができます。

 

 民泊兼レストランカフェとして2025年3月にオープンした同店ですが、顧客のニーズに応えていくうちに、新しいサービスが次々と誕生。「キャンプができたらうれしい」「家族でバーベキューを楽しみたい」といった要望を受け、キャンプ利用やサウナ付き貸切風呂、レンタルスペースなど、多彩な使い方ができる場所へと進化してきました。今年は夏のオープンを目指して、バーベキューコーナーを整備。比婆牛と地元野菜を楽しめる予約制コースの提供も計画しています。さらに、愛犬と一緒に訪れたいという声に応え、ドッグランや犬用人工芝スペースの整備も構想中。進化はまだまだ止まりません。

 

風が抜ける小高い場所にある古民家は、西城町の魅力を肌で感じさせてくれます

 「一度地元を離れたからこそ、この土地の水や野菜のおいしさ、自然の豊かさ、古民家の持つ魅力に気付きました」と話す女将の渡部夕紀さん。その魅力を多くの人に伝えたいとの思いから、新名物となる「ツチノコ丼」の開発にも取り組むなど、新たな挑戦を続けています。

 

 備北商工会では、創業時から経理や申告をはじめ、情報発信や広報活動などを支援。地域の魅力を発信する拠点となるべく、これからも伴走型の支援を続けていきます。

 

●つちのこ邸
住所/庄原市西城町大佐357
TEL/0824-74-6727
営業時間/モーニング8:00~10:00、ランチ11:00~14:00
休み/水曜(カフェ利用以外は予約制)

事業所紹介-和books(祇園町商工会)

本と言葉に癒やされる時間。暮らしにそっと寄り添うブックカフェ

「悩んだ時に本の言葉が寄り添ってくれたら」と店主の加藤由佳さん

 疲れたときや悩んだとき、ふと本の言葉に励まされた経験はありませんか。広島市安佐南区にある「和books(なごみブックス)」は、そんな一冊との出合いを優しくつないでくれるブックカフェです。高校で国語教員を務めた店主の加藤由佳さんが、「学校以外でも本や言葉に触れられる場所をつくりたい」という思いを込めて、2026年3月にオープンしました。

 

 店内には、新刊を中心に店主が一冊ずつセレクトした本がずらり。「疲れた時や悩んでいる時、本から言葉が欲しいと感じる瞬間に寄り添える本屋」をコンセプトに、エッセイや心のケアに関する本、文芸書、児童書など幅広いジャンルが揃います。セレクトの基準は加藤さんが読んでよかったと思った本、タイトルや表紙が魅力的だった本、読者の反響が良かった本など。どれも店主の思いが込められたものばかりです。おすすめをたずねると、一人ひとりの好みや気持ちに寄り添いながら、とっておきの一冊を紹介してくれます。

 

 併設のカフェでは、読書の邪魔をしないようすっきりとした味わいに仕上げたオリジナルの「なごみブレンド」をはじめ、クッキーやマドレーヌなどの焼き菓子を提供。2026年7月後半にはアイスクリームなどの冷たいスイーツも登場予定です。カフェだけの利用も可能で、購入した本や持参した本はもちろん、店内に置かれた自由に読める本を片手に、思い思いの時間を過ごすことができます。

 

 

本とコーヒーを片手に、思い思いの時間を過ごせる店内

 加藤さん自身、つらい時期があり、本が心を癒してくれた経験から、「ここが家と職場以外のほっとできる場所になれたらうれしいです」と話します。「本には書き手の経験や思いが込められており、人の言葉だからこそ心に届く力がある」と加藤さん。今後は、自分の思いを自分の言葉で表現する力を育む「手紙教室」も開催予定です。子どもから大人まで、本や言葉を通して自分と向き合える場所として、新たな交流の輪を広げていきます。教室やイベント、新刊の入荷情報などはInstagramで発信しています。

 

Instagramはこちら

 

●和books(なごみブックス)
住所/広島市安佐南区長束西1-32-5
TEL/082-909-9157
営業時間/9:00~19:00(月曜は~16:00)
定休日/木曜(祝日の場合は営業)

事業所紹介-吉岡香辛料研究所(東城町商工会)

激辛好きの心をつかむ唐辛子専門農家。辛さと香りを追求し、スパイスの新たな可能性を切り拓く

「辛さに悶えている人を見るのが好きです」と笑う吉岡さん

 「もっと辛く、もっとおいしく」。そんな激辛好きの期待に応え続けているのが、庄原市東城町にある「吉岡香辛料研究所」です。全国でも珍しい唐辛子専門農家として、種まきから栽培、収穫、乾燥、粉末加工、販売までを一貫して手掛けています。「激辛好きが本気で満足できる辛さ」を追求した商品づくりは、多くの激辛ファンの心をつかんで離しません。

 

 現在栽培しているのは、世界屈指の激辛品種「キャロライナリーパー」や「ハバネロ」「ジョロキア」「セブンポット」など約10種類。それぞれ辛さだけでなく、柑橘を思わせる爽やかな香りや青い野菜のような風味など個性が異なり、料理によって使い分けることでおいしさがより引き立ちます。代表の吉岡紘さんは「辛さはもちろん、香りまで楽しんでほしい」と話します。

 

 栽培は農薬や化学肥料を使わず、自然に近い環境づくりを徹底。毎年大量の落ち葉を土に混ぜ込み豊かな土壌を育てることで、連作するのが難しいと言われる唐辛子を同じ畑で10年以上栽培しています。また、20度以上にもなるという寒暖差も上質な唐辛子を育てるための大事な要素。東城町だからこそできる辛み引き立つ唐辛子が育ちます。

 

商品はオンラインショップのほか、町内の道の駅やひろしま夢ぷらざなどで購入できます

 収穫した唐辛子は30時間以上かけた独自の低温乾燥で加工し、香りと辛味を損なうことなく一味唐辛子として商品化。品種ごとの一味のほか、飲食店や食品メーカー向けにオリジナルブレンドも製造しています。ワインのペアリングのように料理と唐辛子の相性を提案しているのも特徴で、和食には香りを抑えた品種、メキシコ料理には香り豊かなハバネロなど、料理に合わせた楽しみ方を発信しています。その高い技術力は企業との共同開発にも生かされ、ふりかけや手羽先、カレースパイスなど多彩な商品が誕生。今夏には広島出身の激辛クリエイター・西谷美樹さんが立ち上げた新ブランド「ぶち辛」から、3種類のスパイスを発売する予定です。

 

 東城町商工会の伴走型支援を受けながら展示会への出展や商品開発にも挑戦を続ける吉岡さん。「広島県を唐辛子生産日本一に」を目標に掲げるほか、カプサイシンを活用した熊よけスプレーの開発など、新たな可能性にも挑んでいます。激辛を極めることでしか生まれないおいしさと驚きを届けたい――。そんな吉岡さんの探究心が、唐辛子の新たな魅力を広げています。

 

吉岡香辛料研究所のInstagramはこちら

https://www.instagram.com/yoshioka_hotlab?utm_source=qr

西谷美希さんのInstagramはこちら

https://www.instagram.com/gekikaramen_miki?utm_source=qr

 

●吉岡香辛料研究所
住所/庄原市東城町川西452-1
TEL/090-1186-3516
営業時間/9:00~17:00
休み/土日曜・祝日
HP/https://yoshiokakoshinryo.com

株式会社リ・カムアクロス(広島県央商工会)

フランスアンティークの魅力をもっと身近に。アンティークを軸に販売・宿泊・レンタル事業を展開

本物のアンティークにしか醸し出せない空気感が広がります

 フランスで買い付けたアンティーク家具や雑貨の販売を中心に、宿泊施設の運営、レンタル事業まで幅広く展開する「株式会社リ・カムアクロス」。東広島市豊栄町を拠点に、アンティークを核とした独自の事業を展開しています。創業から21年目を迎え、顧客のニーズに応えながら進化を続けてきました。

 

 商品は代表取締役・中岡政文さんの奥さまが実際に年3〜4回フランスへ赴き、その目でセレクトしたアンティークのみを買い付け。長年の経験から磨き上げてきたセンスでアイテムを選び、その歴史や背景を深く学んだうえでお客さまへ提案しています。店舗販売のほか、現在力を入れているのがInstagramライブ。ライブ配信では商品の紹介だけでなく、製造された時代背景や銀製品の刻印の意味なども丁寧に解説。視聴者との何気ない会話も交えながらアンティークの魅力を伝えています。創業当初からのファンも多く、口コミによる新しいファン層も増加中です。

 

 また、アンティークの世界観を体感できる宿泊事業にも着手。豊栄町ではグランピング施設や築100年の古民家を改装した一棟貸し宿「廣島書店」、天然芝のドッグランを備えた宿泊施設などを運営。さらに昨年には呉市の「第二渦潮マンション」をリノベーションした宿泊施設もオープンしました。どの施設もアンティークの魅力を体感できる唯一無二の空間です。現在は全施設で愛犬との宿泊が可能で、遠方から訪れるファンの利用も増えています。

 

「アンティークのサブスクに興味がある方は、気軽にお問い合せください」と中岡さん

 さらに、アンティーク家具のレンタル事業は約18年の実績。4年前、サブスクリプション型のレンタルサービスもスタートしました。これまで主力だった100万円分のアンティークを月額25,000円で利用できるプランは、上質なアンティークを月額制で導入できるメリットがありましたが、1プランのみでは顧客の幅広いニーズに応えることができませんでした。そこで2026年6月、新たに手頃な価格帯のプランをスタート。20万円分のアンティークを月額5,800円で利用できるAプラン、50万円分を月額12,500円で利用できるBプランを新設。美容室やカフェ、ペットサロン、モデルルーム、撮影スタジオなど、店舗の世界観づくりや写真撮影の演出に活用できるのが特徴です。特にペット関連事業者からの注目度は高く、アンティーク家具を背景にした撮影ニーズが拡大。昨年開催したペット向け撮影イベントでは短期間で多数の予約が集まり、「本物のアンティーク空間への需要を実感した」と中岡さんは話します。

 

 今後は広島県央商工会のサポートを受けながら、8月に福岡で開催される「ペット博」に初出展する予定です。会場ではアンティーク空間を再現した撮影ブースを設置し、新たなレンタルプランや宿泊施設の魅力を広く発信していきます。アンティークを「買う」だけでなく、「泊まる」「借りる」という新たな楽しみ方を提案する同社の挑戦に注目が集まっています。

 

●株式会社リ・カムアクロス
東広島市豊栄町清武369
TEL/082-401-4050
※完全予約制
オープン日やインスタライブなどの最新情報はInstagramをご確認ください。