事業所紹介-橋本奉仕堂書店(祇園町商工会)
100年以上愛され続ける町の本屋。人とのつながりを大切にした細やかなサービスが支える地域の読書文化
投稿日:2026.07.09

一人ひとりの好みやニーズに寄り添い、本選びをサポートする3代目店主の宇根山貴子さん
ネット通販で手軽に本が買える時代。それでも「橋本奉仕堂書店」には、「やっぱりここで買いたい」と足を運ぶ人が絶えません。1921年創業、100年以上の歴史を持つ同店が今も地域で愛され続けている理由は、一人ひとりに寄り添うきめ細かなサービスと、本を通じて地域とのつながりを育んできた積み重ねにあります。
現在は3代目の宇根山貴子さんが店を切り盛り。小・中学校、高校の教科書を取り扱い、祇園学区を中心に約15校へ納品しています。一方、店舗では常連客の好みに合わせた本を提案したり、新刊や手帳の入荷をLINEで知らせたりと、小さな書店だからこそできる細やかな対応を実践。「欲しい本が見つからない」ではなく、「あなたならこの本も好きそう」と、新しい一冊との出合いも届けています。
店内には宇根山さんの娘さんが手作りした愛らしいPOPが並び、その温かみのあるデザインを目当てに来店する人もいるほど。高齢者が気軽に立ち寄って会話を楽しめるよう椅子も用意し、本を買うだけでなく、人が集う場所として地域に親しまれています。

見て選ぶ楽しさを大切にした店内。手作りPOPや丁寧な陳列が町の本屋ならではの魅力です
宇根山さんは約30年前、祇園小学校で学校図書館ボランティアの立ち上げにも携わりました。当時はまだ珍しかった、本の表紙を見せて並べる「面陳(めんちん)」や手作りPOPを取り入れ、子どもたちが思わず本を手に取りたくなる図書館づくりを実践。本の修理や環境整備にも取り組み、学校図書館を「本を借りる場所」から「行きたくなる場所」へと変えてきました。その取り組みは現在の学校図書館づくりにも受け継がれています。
「読書は語彙力を育て、自分の気持ちを相手に伝える力につながります。読書が苦手なお子さんは図鑑から見てみてほしい」と宇根山さん。人と人とのつながりを何より大切にしながら、本のある暮らしを支え続ける橋本奉仕堂書店。その温かな姿勢が、100年以上にわたり地域に愛される理由なのです。
●橋本奉仕堂書店
住所/広島市安佐南区祇園1-5-12(JR下祇園駅東口前)
TEL/082-874-0155
営業時間/9:30~19:00(土曜は12:00まで)
定休日/日曜・祝日

