経営支援事例-Sweets factory and(神辺町商工会)

[事業者の想いを一番大切に、寄り添いながら二人三脚で進めた創業支援]

「信頼関係を築いて、一番の相談者でありたいと思っています」と山田経営指導員

 野山に囲まれた静かな場所にある「Sweets factory and」は、地元の方に愛される地域で唯一のスイーツ店です。令和44月にオープンし、厳選した食材を使ったケーキやパンを提供しています。創業を支援した神辺町商工会の山田経営指導員は、「商品一つひとつに店主の平山さんの地元愛が詰まっています」と太鼓判を押します。

 

 平山さんと初めて出会った当時、平山さんは出産から数ヶ月しか経っておらず、乳児を抱えていました。山田経営指導員がまず考えたのは「子育てをしながら創業をすることは可能なのか?」ということ。しかし、平山さんが面談時に用意していたノートには、創業する上で大切な『When』『Where』『Who』『What』『Why』『How』の『5W1H』が明確に記載されていた他、創業に対する熱い想いも書かれおり、「応援したい」「これなら成功する!」と感じたと言います。「考えや想いを明確にしていたので、日本政策金融公庫に創業融資を申し込む時にも、創業計画書をスムーズに書くことができました」と山田経営指導員は話します。

 

 創業にあたり、平山さんの強みと弱みを分析したところ、強みは『13年のパティシエの経験がある』『二世帯住宅で両親の協力の元、子育てとの両立ができる』『自宅敷地内の倉庫を元建築士の父が改装するため設備投資の費用も抑えることが出来る』『家賃がかからないため、素材にこだわった商品を提供できる』など。逆に弱みは『創業までの流れに不安がある』『日本政策金融公庫で資金を調達するための必要書類が分からない』『経理関係が分からない』などがありました。

 

 

自分用にもお土産にも選ばれるスイーツ店へ成長。「一つひとつ思いを込めてお作りしています」と平山さん

 山田経営指導員がまず取り組んだことは日本政策金融公庫への融資申し込みの支援。融資申し込み時の創業計画書は平山さんの想いをしたためたノートと業種別審査事典を活用しました。創業計画書はスムーズに書けていたので、創業計画書以外の写真や情報メモを作成して日本政策金融公庫へ直接交渉。平山さんが心を込めて作成した創業計画書を提出した際には担当者からも「この様な創業計画書は久しぶり見た」と太鼓判を押され、準備と努力の甲斐あって希望通りの融資を受けることができました。

 

 次に取り組んだのは、創業にあたっての各種届出関係。開業届や青色申告の申請書をはじめ、従業員を雇用するのに必要な労働保険関係の提出物や提出先の一覧表を作成。平山さん自身が出産後数か月しか経過しておらず、時間があまりとれないことから、一覧表に漏れがないよう何度もチェックして表を作成し、オープン2ヵ月前には全ての書類の提出が完了しました。

 

 こうして二人三脚で迎えたオープン当日。100点以上用意したスイーツとパンは午前中には完売する盛況ぶり。地域の方からも「待ってたよ」「美味しいケーキ食べさせてね」と嬉しい声が届きました。そして、オープン一年目は平山さんと山田経営指導員の予想を大きく上回る売り上げを計上。共に喜び合いました。

 

 創業後は定期的な訪問による記帳指導のたびに売上状況や店舗の様子などを確認。創業計画書に記載した売上との比較や原材料費の仕入状況などの確認など意見交換やアドバイスを行いました。一緒に考え、歩みを進めていくのが山田経営指導員のスタイル。1年以上が経った今も、それに変わりはありません。

 

 平山さんの一番の想いは、地域の方をまず一番に考えて恩返しをすること。想いの詰まったケーキやパンが今日もお店いっぱいに並んでいます。

 

○Sweets factory and(スイーツ ファクトリー アンド)

住所/福山市神辺町東中条18-4

TEL/084-967-1000

営業時間/11:00~18:00

休み/水木曜、ほか不定