支援事業者紹介
事業所紹介-花酔酒造株式会社(備北商工会)
世界最高賞に輝いた長期熟成酒。「広島の山酒」で地域の魅力を発信
投稿日:2026.07.10

IWC2026「SAKE部門」で広島古酒トロフィーを受賞した「花モ酔ウ 長期熟成純米酒1988醸造」
1899(明治32)年創業の花酔酒造は、庄原市で120年以上にわたり酒造りを続ける老舗の酒蔵です。石灰岩層の影響を受けたミネラルを豊富に含む中硬水と、冬には氷点下8度にもなる厳しい寒さを生かした、芳醇でしっかりとした味わいの酒を醸しています。搾りたては力強く、熟成によって角が取れてまろやかな旨味へと変化する酒質も特徴です。看板商品の「吊るし搾り純米無濾過生原酒」は、もろみを入れた袋を吊るし、重力だけで自然に滴り落ちる酒だけを集める昔ながらの製法で造られ、米本来の旨味を引き出した繊細な味わいが高く評価されています。
その酒造りが世界の舞台でも認められ、「花モ酔ウ 長期熟成純米酒1988醸造」が、世界最大級のコンペティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」SAKE部門・古酒の部でゴールドメダルを受賞し、さらに部門最高賞となるトロフィーの次席であるリージョナルトロフィーを獲得しました。
長期熟成酒への挑戦を始めたのは、四代目代表取締役(前・蔵元杜氏)の谷本淳一さんが30歳の頃に古酒の魅力と出合ったことがきっかけ。当時は熟成酒の価値が広く認知されていなかったものの、その可能性を信じ、通常の日本酒と同じ製法で仕込んだ酒を蔵の冷暗所で長い年月をかけて常温熟成させてきました。谷本さんは「30歳の頃に古酒の魅力と出合い、挑戦を始めた純米酒で、このような素晴らしい賞をいただけて感無量です」と受賞の喜びを語ります。長年受け継いできた技術と挑戦が、世界最高賞という大きな評価につながりました。

伝統を守り続ける四代目杜氏の谷本さん
現在は次期五代目蔵元杜氏の谷本夕季さんが中心となり、新たな地域ブランド「広島の山酒」の発信にも力を注いでいます。全国的には瀬戸内の軟水で造られるやわらかな味わいの「女酒」が有名ですが、山間部の寒暖差やミネラル豊富な硬水が生み出す力強い味わいの「男酒」をもっと広く知ってもらおうという取り組み。中国山地ならではの美しいロケーションや鮎うるか、ジビエ料理など地域ならではの食文化を日本酒と組み合わせ、山の酒だからこそ生まれる魅力を発信しています。
その取り組みをさらに広げるため、夕季さんは山のお酒と食を一緒に盛り上げてくれる仲間を募集中。酒造りに興味のある人や地域食材とのコラボレーション、イベント企画など、さまざまな形で関わる人たちとムーブメントを起こしたいと考えています。谷本さん自身も海外事業に携わった経験を生かし、イベントや飲食店での試飲販売など、お客様と直接対話しながら花酔酒造と広島の山酒の魅力を発信し続けています。

手仕込みの小さな蔵だからできる、個性豊かな日本酒が揃います
こうした挑戦を後押しするため、備北商工会では資金計画や設備投資、補助金活用を含めた中長期的な伴走支援を実施。事業計画の策定やネットワークづくりを進めながら、小さな酒蔵だからこそ生み出せる新たな価値づくりを支えています。
●花酔酒造
住所/庄原市総領町稲草1995-1
TEL/0824-88-2010
営業時間/9:00~17:00
休み/不定
事業所紹介-橋本奉仕堂書店(祇園町商工会)
100年以上愛され続ける町の本屋。人とのつながりを大切にした細やかなサービスが支える地域の読書文化
投稿日:2026.07.09

一人ひとりの好みやニーズに寄り添い、本選びをサポートする3代目店主の宇根山貴子さん
ネット通販で手軽に本が買える時代。それでも「橋本奉仕堂書店」には、「やっぱりここで買いたい」と足を運ぶ人が絶えません。1921年創業、100年以上の歴史を持つ同店が今も地域で愛され続けている理由は、一人ひとりに寄り添うきめ細かなサービスと、本を通じて地域とのつながりを育んできた積み重ねにあります。
現在は3代目の宇根山貴子さんが店を切り盛り。小・中学校、高校の教科書を取り扱い、祇園学区を中心に約15校へ納品しています。一方、店舗では常連客の好みに合わせた本を提案したり、新刊や手帳の入荷をLINEで知らせたりと、小さな書店だからこそできる細やかな対応を実践。「欲しい本が見つからない」ではなく、「あなたならこの本も好きそう」と、新しい一冊との出合いも届けています。
店内には宇根山さんの娘さんが手作りした愛らしいPOPが並び、その温かみのあるデザインを目当てに来店する人もいるほど。高齢者が気軽に立ち寄って会話を楽しめるよう椅子も用意し、本を買うだけでなく、人が集う場所として地域に親しまれています。

見て選ぶ楽しさを大切にした店内。手作りPOPや丁寧な陳列が町の本屋ならではの魅力です
宇根山さんは約30年前、祇園小学校で学校図書館ボランティアの立ち上げにも携わりました。当時はまだ珍しかった、本の表紙を見せて並べる「面陳(めんちん)」や手作りPOPを取り入れ、子どもたちが思わず本を手に取りたくなる図書館づくりを実践。本の修理や環境整備にも取り組み、学校図書館を「本を借りる場所」から「行きたくなる場所」へと変えてきました。その取り組みは現在の学校図書館づくりにも受け継がれています。
「読書は語彙力を育て、自分の気持ちを相手に伝える力につながります。読書が苦手なお子さんは図鑑から見てみてほしい」と宇根山さん。人と人とのつながりを何より大切にしながら、本のある暮らしを支え続ける橋本奉仕堂書店。その温かな姿勢が、100年以上にわたり地域に愛される理由なのです。
●橋本奉仕堂書店
住所/広島市安佐南区祇園1-5-12(JR下祇園駅東口前)
TEL/082-874-0155
営業時間/9:30~19:00(土曜は12:00まで)
定休日/日曜・祝日
事業所紹介-つちのこ邸(備北商工会)
築110年の古民家で味わう地元の恵み。利用者の声から広がる新たな魅力
投稿日:2026.07.08

「私の母がつちのこを見てニュースになったことが店名の由来なんです」と渡部さん
庄原市西城町の田園風景に囲まれた「つちのこ邸」は、築約110年の古民家をリノベーションした民泊もできるカフェレストランです。風情たっぷりの古民家で宿泊や食事、サウナ付き貸切風呂、キャンプなど多彩なサービスを提供しています。店内の大きな窓からはのどかな自然を一望。里山ならではのゆったりとした時間の流れを感じさせてくれる癒しのスポットです。
メニューには、近所の人が家庭菜園で育てた朝どれの新鮮野菜をはじめ、地元で採れた旬の食材をふんだんに使用。家庭的な料理が味わえる日替わり定食やスープから手作りした名物のしょうゆラーメンなど、バラエティ豊かなメニューが揃います。また、宿泊者の夕食として振舞われる「つちのこ御膳」は、お刺身や天ぷら、比婆牛のステーキなどを盛り込んだ豪華な内容。西城の豊かな食材を、存分に味わうことができます。
民泊兼レストランカフェとして2025年3月にオープンした同店ですが、顧客のニーズに応えていくうちに、新しいサービスが次々と誕生。「キャンプができたらうれしい」「家族でバーベキューを楽しみたい」といった要望を受け、キャンプ利用やサウナ付き貸切風呂、レンタルスペースなど、多彩な使い方ができる場所へと進化してきました。今年は夏のオープンを目指して、バーベキューコーナーを整備。比婆牛と地元野菜を楽しめる予約制コースの提供も計画しています。さらに、愛犬と一緒に訪れたいという声に応え、ドッグランや犬用人工芝スペースの整備も構想中。進化はまだまだ止まりません。

風が抜ける小高い場所にある古民家は、西城町の魅力を肌で感じさせてくれます
「一度地元を離れたからこそ、この土地の水や野菜のおいしさ、自然の豊かさ、古民家の持つ魅力に気付きました」と話す女将の渡部夕紀さん。その魅力を多くの人に伝えたいとの思いから、新名物となる「ツチノコ丼」の開発にも取り組むなど、新たな挑戦を続けています。
備北商工会では、創業時から経理や申告をはじめ、情報発信や広報活動などを支援。地域の魅力を発信する拠点となるべく、これからも伴走型の支援を続けていきます。
●つちのこ邸
住所/庄原市西城町大佐357
TEL/0824-74-6727
営業時間/モーニング8:00~10:00、ランチ11:00~14:00
休み/水曜(カフェ利用以外は予約制)
事業所紹介-和books(祇園町商工会)
本と言葉に癒やされる時間。暮らしにそっと寄り添うブックカフェ
投稿日:2026.07.07

「悩んだ時に本の言葉が寄り添ってくれたら」と店主の加藤由佳さん
疲れたときや悩んだとき、ふと本の言葉に励まされた経験はありませんか。広島市安佐南区にある「和books(なごみブックス)」は、そんな一冊との出合いを優しくつないでくれるブックカフェです。高校で国語教員を務めた店主の加藤由佳さんが、「学校以外でも本や言葉に触れられる場所をつくりたい」という思いを込めて、2026年3月にオープンしました。
店内には、新刊を中心に店主が一冊ずつセレクトした本がずらり。「疲れた時や悩んでいる時、本から言葉が欲しいと感じる瞬間に寄り添える本屋」をコンセプトに、エッセイや心のケアに関する本、文芸書、児童書など幅広いジャンルが揃います。セレクトの基準は加藤さんが読んでよかったと思った本、タイトルや表紙が魅力的だった本、読者の反響が良かった本など。どれも店主の思いが込められたものばかりです。おすすめをたずねると、一人ひとりの好みや気持ちに寄り添いながら、とっておきの一冊を紹介してくれます。
併設のカフェでは、読書の邪魔をしないようすっきりとした味わいに仕上げたオリジナルの「なごみブレンド」をはじめ、クッキーやマドレーヌなどの焼き菓子を提供。2026年7月後半にはアイスクリームなどの冷たいスイーツも登場予定です。カフェだけの利用も可能で、購入した本や持参した本はもちろん、店内に置かれた自由に読める本を片手に、思い思いの時間を過ごすことができます。

本とコーヒーを片手に、思い思いの時間を過ごせる店内
加藤さん自身、つらい時期があり、本が心を癒してくれた経験から、「ここが家と職場以外のほっとできる場所になれたらうれしいです」と話します。「本には書き手の経験や思いが込められており、人の言葉だからこそ心に届く力がある」と加藤さん。今後は、自分の思いを自分の言葉で表現する力を育む「手紙教室」も開催予定です。子どもから大人まで、本や言葉を通して自分と向き合える場所として、新たな交流の輪を広げていきます。教室やイベント、新刊の入荷情報などはInstagramで発信しています。
Instagramはこちら
●和books(なごみブックス)
住所/広島市安佐南区長束西1-32-5
TEL/082-909-9157
営業時間/9:00~19:00(月曜は~16:00)
定休日/木曜(祝日の場合は営業)
事業所紹介-吉岡香辛料研究所(東城町商工会)
激辛好きの心をつかむ唐辛子専門農家。辛さと香りを追求し、スパイスの新たな可能性を切り拓く
投稿日:2026.07.06

「辛さに悶えている人を見るのが好きです」と笑う吉岡さん
「もっと辛く、もっとおいしく」。そんな激辛好きの期待に応え続けているのが、庄原市東城町にある「吉岡香辛料研究所」です。全国でも珍しい唐辛子専門農家として、種まきから栽培、収穫、乾燥、粉末加工、販売までを一貫して手掛けています。「激辛好きが本気で満足できる辛さ」を追求した商品づくりは、多くの激辛ファンの心をつかんで離しません。
現在栽培しているのは、世界屈指の激辛品種「キャロライナリーパー」や「ハバネロ」「ジョロキア」「セブンポット」など約10種類。それぞれ辛さだけでなく、柑橘を思わせる爽やかな香りや青い野菜のような風味など個性が異なり、料理によって使い分けることでおいしさがより引き立ちます。代表の吉岡紘さんは「辛さはもちろん、香りまで楽しんでほしい」と話します。
栽培は農薬や化学肥料を使わず、自然に近い環境づくりを徹底。毎年大量の落ち葉を土に混ぜ込み豊かな土壌を育てることで、連作するのが難しいと言われる唐辛子を同じ畑で10年以上栽培しています。また、20度以上にもなるという寒暖差も上質な唐辛子を育てるための大事な要素。東城町だからこそできる辛み引き立つ唐辛子が育ちます。

商品はオンラインショップのほか、町内の道の駅やひろしま夢ぷらざなどで購入できます
収穫した唐辛子は30時間以上かけた独自の低温乾燥で加工し、香りと辛味を損なうことなく一味唐辛子として商品化。品種ごとの一味のほか、飲食店や食品メーカー向けにオリジナルブレンドも製造しています。ワインのペアリングのように料理と唐辛子の相性を提案しているのも特徴で、和食には香りを抑えた品種、メキシコ料理には香り豊かなハバネロなど、料理に合わせた楽しみ方を発信しています。その高い技術力は企業との共同開発にも生かされ、ふりかけや手羽先、カレースパイスなど多彩な商品が誕生。今夏には広島出身の激辛クリエイター・西谷美樹さんが立ち上げた新ブランド「ぶち辛」から、3種類のスパイスを発売する予定です。
東城町商工会の伴走型支援を受けながら展示会への出展や商品開発にも挑戦を続ける吉岡さん。「広島県を唐辛子生産日本一に」を目標に掲げるほか、カプサイシンを活用した熊よけスプレーの開発など、新たな可能性にも挑んでいます。激辛を極めることでしか生まれないおいしさと驚きを届けたい――。そんな吉岡さんの探究心が、唐辛子の新たな魅力を広げています。
吉岡香辛料研究所のInstagramはこちら
https://www.instagram.com/yoshioka_hotlab?utm_source=qr
西谷美希さんのInstagramはこちら
https://www.instagram.com/gekikaramen_miki?utm_source=qr
●吉岡香辛料研究所
住所/庄原市東城町川西452-1
TEL/090-1186-3516
営業時間/9:00~17:00
休み/土日曜・祝日
HP/https://yoshiokakoshinryo.com
株式会社リ・カムアクロス(広島県央商工会)
フランスアンティークの魅力をもっと身近に。アンティークを軸に販売・宿泊・レンタル事業を展開
投稿日:2026.07.02

本物のアンティークにしか醸し出せない空気感が広がります
フランスで買い付けたアンティーク家具や雑貨の販売を中心に、宿泊施設の運営、レンタル事業まで幅広く展開する「株式会社リ・カムアクロス」。東広島市豊栄町を拠点に、アンティークを核とした独自の事業を展開しています。創業から21年目を迎え、顧客のニーズに応えながら進化を続けてきました。
商品は代表取締役・中岡政文さんの奥さまが実際に年3〜4回フランスへ赴き、その目でセレクトしたアンティークのみを買い付け。長年の経験から磨き上げてきたセンスでアイテムを選び、その歴史や背景を深く学んだうえでお客さまへ提案しています。店舗販売のほか、現在力を入れているのがInstagramライブ。ライブ配信では商品の紹介だけでなく、製造された時代背景や銀製品の刻印の意味なども丁寧に解説。視聴者との何気ない会話も交えながらアンティークの魅力を伝えています。創業当初からのファンも多く、口コミによる新しいファン層も増加中です。
また、アンティークの世界観を体感できる宿泊事業にも着手。豊栄町ではグランピング施設や築100年の古民家を改装した一棟貸し宿「廣島書店」、天然芝のドッグランを備えた宿泊施設などを運営。さらに昨年には呉市の「第二渦潮マンション」をリノベーションした宿泊施設もオープンしました。どの施設もアンティークの魅力を体感できる唯一無二の空間です。現在は全施設で愛犬との宿泊が可能で、遠方から訪れるファンの利用も増えています。

「アンティークのサブスクに興味がある方は、気軽にお問い合せください」と中岡さん
さらに、アンティーク家具のレンタル事業は約18年の実績。4年前、サブスクリプション型のレンタルサービスもスタートしました。これまで主力だった100万円分のアンティークを月額25,000円で利用できるプランは、上質なアンティークを月額制で導入できるメリットがありましたが、1プランのみでは顧客の幅広いニーズに応えることができませんでした。そこで2026年6月、新たに手頃な価格帯のプランをスタート。20万円分のアンティークを月額5,800円で利用できるAプラン、50万円分を月額12,500円で利用できるBプランを新設。美容室やカフェ、ペットサロン、モデルルーム、撮影スタジオなど、店舗の世界観づくりや写真撮影の演出に活用できるのが特徴です。特にペット関連事業者からの注目度は高く、アンティーク家具を背景にした撮影ニーズが拡大。昨年開催したペット向け撮影イベントでは短期間で多数の予約が集まり、「本物のアンティーク空間への需要を実感した」と中岡さんは話します。
今後は広島県央商工会のサポートを受けながら、8月に福岡で開催される「ペット博」に初出展する予定です。会場ではアンティーク空間を再現した撮影ブースを設置し、新たなレンタルプランや宿泊施設の魅力を広く発信していきます。アンティークを「買う」だけでなく、「泊まる」「借りる」という新たな楽しみ方を提案する同社の挑戦に注目が集まっています。
●株式会社リ・カムアクロス
東広島市豊栄町清武369
TEL/082-401-4050
※完全予約制
オープン日やインスタライブなどの最新情報はInstagramをご確認ください。
事業所紹介-とよさかブルーベリーガーデン(広島県央商工会)
完熟ブルーベリーをその場で味わう贅沢。品種の食べ比べが楽しめる観光農園
投稿日:2026.06.23
完熟したブルーベリーを食べたことがありますか?

中身がぎゅっと詰まった大粒でジューシーなブルーベリー。その甘さに驚かされます
東広島市豊栄町にある「とよさかブルーベリーガーデン」は、甘くてジューシーな完熟ブルーベリーをお腹いっぱい味わえる観光農園です。同園の魅力は、何といっても完熟したブルーベリーのおいしさ。ブルーベリーは収穫後に追熟しないため、本当においしい状態で味わえる期間は限られています。スーパーなどで販売されるものは収穫や流通の都合上、完熟前に収穫されることも多く、農園で木に実った完熟果をその場で味わう体験は格別です。
園内では約4,000㎡の敷地に50品種700本を栽培。暖地向けに改良されたサザンハイブッシュ系を中心に、ノーザンハイブッシュ系やラビットアイ系など多彩な品種がそろいます。甘みの強いものや程よい酸味が楽しめるものなど、それぞれ個性があり、食べ比べができるのも魅力のひとつ。中には、ホームセンターなどでは手に入らない希少なパテント品種や、実がピンク色に色づく「ピンクレモネード」など珍しい品種も栽培されています。
こうした多品種栽培を支えているのは、先進的な栽培技術。ブルーベリーは強い酸性土壌を好みますが、この地域の土壌は栽培に適しているとは言えません。そこで代表の徳永雄一さんは、人工培地と自動制御システムを活用した養液栽培を導入。水や養分を最適な状態で管理することで、この地域では珍しいハイブッシュ系の多品種栽培を実現しています。

「低い位置に実がなるので、小さなお子さんも楽しめます」と徳永さん
また、ブルーベリー狩りだけでなく、ブルーベリーとモッツァレラチーズ、はちみつを組み合わせたフルーツピザを自分で作って味わう「ピザ作り体験」(1,800円)も人気。その他、自家製シロップを使ったブルーベリースカッシュやスムージー、ジェラートなどの販売もあり、ブルーベリーの魅力をさまざまなメニューで楽しむことができます。
2022年に観光農園として本格オープンし、一昨年は630人、昨年は814人が来園。徐々に人気は高まり、今年は1,000人以上を見込んでいます。2025年12月には、広島県央商工会が主催するブランド認定制度「セントルマルシェプライム」に認定され、その勢いは止まりません。品質や地域性、独自性が評価されたもので、同園の取り組みが地域を代表する魅力として認められています。
自然の中で過ごす心地よい時間と、完熟ブルーベリーのおいしさを同時に楽しめるとよさかブルーベリーガーデン。この季節しか味わえない旬の味覚を満喫してみませんか? 予約は同農園のホームページからどうぞ。
●とよさかブルーベリーガーデン
住所/東広島市豊栄町乃美2513-1
TEL/080-8090-2097
開園期間/2026年6月18日~8月16日(予定)
営業日/土日祝日・木曜日
料金/大人2,300円、小学生1,700円、未就学児無料(90分食べ放題・100gお土産付き/未就学児はお土産なし)
HP/https://toyosaka1313.com
事業所紹介-双葉工業株式会社(呉広域商工会)
事業転換を機に新技術を導入。職人技と先端設備で新たなものづくりに挑む
投稿日:2026.06.22

「最先端の技術と丁寧な手仕事で信頼されるものづくりに努めています」と山本さん
金属加工や溶接を手掛ける双葉工業株式会社。2012年の創業以来、東京スカイツリー建設にも使用されたクレーンの操縦席(コックピット)をはじめ、ビル建設向けタワークレーンの製造に携わってきました。
転機となったのは、長年取引のあった親会社の廃業。主力事業の継続が難しくなる中、新たな分野への挑戦を決断し、他社との取引を機に電気部品製造へと事業の幅を広げました。さらに2025年には、最先端のファイバーレーザー溶接機を導入。溶接だけでなく切断や錆取り、塗膜剥離にも対応できる次世代溶接機で、これまで難しかった加工が可能になるだけでなく、手順通りに行えば比較的短時間で習得できる点も大きな特徴です。また、薄板板金の溶接では歪みを抑えた美しい仕上がりが可能となり、生産性の向上にもつながっています。
導入効果は大きく、従来10時間かかっていた作業が7~8時間程度まで短縮。後工程の負担も減り、コスト削減や残業時間の抑制にもつながりました。また、従来は高度な経験が求められた作業も比較的短期間で習得できるため、人材不足への対応という面でも大きな力を発揮しています。
一方で、双葉工業が大切にしているのは機械任せではないものづくりです。ファイバーレーザー溶接機を導入した現在も、仕上げ工程では職人の目と手による確認を欠かしません。サンダーによる磨きや細かな調整を重ねながら品質を高め、取引先の要望に応える丁寧な製品づくりを続けています。新しい技術を取り入れながらも、現場で培った経験や感覚を大切にする姿勢が同社の強みです。

無限の可能性を秘めたファイバーレーザー溶接機
現在はファイバーレーザー溶接機の認知拡大を目指し、実演展示会の開催も計画中。今後は新たな取引先の開拓や事業拡大に伴う工場移転も視野に入れています。時代のニーズに合わせながら、さまざまな製品づくりに挑戦し続けています。
代表取締役の山本明さんのもう一つの顔が遊漁船「須佐丸」の船長。休日を中心に船を出し、釣りを楽しむ人たちを案内しています。仕事にも遊びにも全力で取り組む山本さん。その行動力が、双葉工業の挑戦を支えています。遊漁船のお申し込みはInstagramのDM、公式LINEからどうぞ。
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●双葉工業株式会社
住所/呉市川尻町小仁方1-16-10
TEL/0823-31-5231
営業時間/8:00~16:45
休み/土日曜
事業所紹介-絵本とこどもの本の図書館 ぎおんぼう(祇園町商工会)
手作りの空間に本と人が集う。地域の子どもたちを見守る私設図書館
投稿日:2026.06.19

「家庭や学校とも違う、子どもたちのもう一つの居場所になればうれしいです」と中山さん
安佐南区祇園にある「絵本とこどもの本の図書館 ぎおんぼう」は、本を通じて地域の人々がつながる私設図書館です。2022年2月、店主・中山貴司ご夫妻が所有するアパートの空き部屋を改装して開館しました。自宅にあった数百冊の絵本や児童書からスタートした蔵書は、地域住民からの寄贈も加わり、現在では約3,400冊にまで増えています。
柿渋を塗ったりんご箱を再利用した本棚や机、小学校で使われていた椅子などを活用した館内は、昭和レトロな空気が漂う懐かしい雰囲気。中山さんご夫妻がDIYで仕上げた空間です。トイレをはじめ館内の設備も自ら手がけ、手作りならではのぬくもりを感じさせてくれます。
利用料は無料で、開館時間中は誰でも自由に館内で本を読むことができます。本の貸し出しを希望する場合は、会員カードを作成すれば利用可能。会員カードは200円で発行できるほか、不要になった本を寄贈することでも作ることができます。
中山さんが「ぎおんぼう」を始めたきっかけは、地域の子どもたちの居場所をつくりたいという思いでした。祇園地区は子育て世代が多く、祇園中学校区は西日本でも有数の児童・生徒数を誇る地域です。共働き世帯の増加や放課後の過ごし方に課題を感じていた中山さんは、子どもたちが安心して立ち寄れる場所の必要性を感じ、図書館の開設を決意しました。

館内には自習ができる机とイスのほか、ゆったり読書ができるロッキングチェアなども用意されています
放課後に小学生が立ち寄って宿題をしたり、親子で本を楽しんだりと、多い日には50人以上が訪れることも。利用者は子どもたちだけでなく、その保護者や地域住民にも広がり、本をきっかけに人と人がつながる地域の交流拠点として親しまれています。子どもたちの安全を第一に考え、敷地内への車の乗り入れは禁止。駐車場も設けていません。地域に寄り添いながら、本と人をつなぐ場所として、これからも温かな交流を育み続けます。
●絵本とこどもの本の図書館 ぎおんぼう
住所/広島市安佐南区祇園3-15-7 メゾンローズA101
TEL/070-8979-2009
営業時間/10:00~12:00、14:00~17:00
休み/土日曜・祝日
事業所紹介-喫茶Luǝka(祇園町商工会)
重ね煮を使ったやさしいごはんと選りすぐりの本。ゆったりとした時間が流れる小さな喫茶店
投稿日:2026.06.18

この日のメインは重ね煮のコロッケ。ひじきや豆腐の煮物など、野菜が主役のヘルシーなランチ
大通りから少し入った場所にある隠れ家的なお店「喫茶Luǝka(ルカ)」は、野菜を主役にした体にやさしい料理と、本に囲まれた穏やかな時間が満喫できる喫茶店です。店内には本好きの店主・長尾美由紀さんが選りすぐった本が並び、料理だけでなく読書を通じて心を整えるひとときを提供しています。
料理はできる限り添加物や化学調味料を使わず、地元産や旬の野菜を取り入れているのが特徴。素材そのものの味わいを大切にし、うま味を活かしたやさしい味付けが魅力です。
看板料理はさまざまな野菜を重ねて作る「重ね煮」。野菜を決まった順番で鍋に重ね、塩を振ってじっくり煮込む調理法で、野菜本来のうま味や甘みをしっかりと引き出します。この重ね煮をベースに、コロッケやハンバーグ、メンチカツなどさまざまなメニューを展開。その日の仕入れや季節に合わせて使用する野菜も変わります。

「時間を忘れて、ゆっくりとくつろいでください」と長尾さん
ランチは、重ね煮を使ったメイン料理に小鉢が付く「本日のお昼ごはん」(1,100円)と「野菜の重ね煮カレー」(800円)の2種類が中心。カレーも動物性食材を使わず、野菜のうま味とスパイスのみで完成させています。ほとんどのメニューに動物性食材を使用しないのは、「週に一度でもお肉を控えて胃腸を休めてほしい」という長尾さんの思いから。また、紅茶やハーブティーなど、オーガニックを中心としたドリンクや自家製スイーツなどのカフェメニューも充実。6月には、しっとりとろける食感が魅力の生米ケーキ(550円)も登場しました。
窓際には、長尾さんが選書した本がずらり。小説を中心に漫画やエッセイなど約30冊が揃います。「食後に本を読みながらゆっくり過ごしてほしいです。日常から少し離れて心をリセットできる場所になれば」と長尾さん。野菜の力を生かした料理と本のある空間。心と体をやさしく整えたいときに訪れたい一軒です。

新しい本との出合いも楽しめます
●喫茶Luǝka(きっさルカ)
住所/広島市安佐南区祇園3-15-8 メゾンローズB101
TEL/082-846-5865
営業時間/11:00~17:00(LO16:00)
休み/日曜ほか不定






