事業所紹介-居酒屋 ふー。と へー。(五日市商工会)

熊本直送の馬刺しや熱々の陶板焼きが自慢。気軽に立ち寄れる大人の隠れ家

「お酒を一杯だけ飲みたいという時にも、気軽にお越しください」と話す店主の清水康平さん

 2026年4月、五日市のコイン通り沿いにオープンした「居酒屋 ふー。と へー。」。熊本直送の馬刺しや炭火焼き、陶板焼きなどを楽しめる、落ち着いた雰囲気の居酒屋です。店名の「ふー。と へー。」は、who(誰か)と店主の「こうへい」からつけられたもので、店主のこうへい(へー)さんが、「目の前に座った『誰か』(=あなた)」を大切に、心を込めてもてなすという意味が込められています。初めて訪れた人でも友人の家に来たかのような、温かさと安心感を与えてくれる一軒です。

 

 看板メニューは、独自のルートで仕入れる新鮮な馬刺し。九州の甘口醤油で味わう本場ならではのおいしさが楽しめます。馬刺しのユッケは、お酒にもご飯にも合う一品。そのほか、七輪でじっくりと焼き上げた炭火焼きなど、多彩な料理が揃います。シメには、おむすびやお茶漬け、焼き飯などのご飯ものも充実。その日の仕入れに合わせた約10種類のおすすめメニューも人気です。

 

 店内は、4人掛けテーブル2卓とカウンター4席のこぢんまりとした空間。大衆居酒屋とはひと味違う落ち着いた雰囲気で、一人2,000円程度から利用できる気軽さも魅力です。店主とお客様との距離も近く、初めてでも自然と会話が弾む、居心地の良さが早くも常連客の心をつかんでいます。

 

ヒロツクの子持ち昆布が入った「だし巻き玉子」(500円)

 店主の清水康平さんは、飲食店でのアルバイトを通して「人が楽しそうに過ごす姿を見ることが好き」と感じ、いつか自分の店を持つことを目標にしてきました。料理人との出会いをきっかけに念願の夢を実現。「ここで過ごす時間がお客様にとっても、自分にとっても、一日の疲れを癒やす楽しい時間になればうれしいです」と笑顔で話します。

 

 仕事帰りや友人との食事、一人飲みまで、気軽に立ち寄れる一軒として幅広く利用できます。今後は、五日市商工会が主催する交流会への参加などを通じて地域とのつながりを広げていく予定です。

 

「居酒屋 ふー。と へー。」のInstagramはこちら

 

 

●居酒屋 ふー。と へー。
住所/広島市佐伯区五日市4-18-20 大浜ビル3F
TEL/082-909-9213
営業時間/18:00~23:00
休み/火曜日、水曜日、ほか不定休

神辺町商工会青年部の活動が評価。井原放送で新コーナー開始(神辺町商工会)

高校生との連携や地域イベントなど継続的な取り組みが実を結ぶ。青年部員の魅力を伝える新たな情報発信が始動

キャンピングカーの中から自社商品を紹介する近藤さん。撮影は終始和やかな雰囲気で行われました

 神辺町商工会青年部が長年取り組んできた地域密着活動が評価され、岡山県のケーブルテレビ局・井原放送の報道番組内で、青年部員の事業所を紹介する新コーナー「Meetsかんなべ」がスタートしました。

 

 きっかけは、これまでの青年部活動を知った井原放送の担当者からの出演依頼。「こんな面白い活動をする青年部員なら、部員も個性豊かで面白いはず」とコーナー出演の打診がありました。コーナー名も、青年部の活動を象徴する冊子「Meetsかんなべ」にちなんで、同じく「Meetsかんなべ」と名付けられました。

 

 青年部のコーナーは毎月第2火曜、18時からスタートする報道番組内の約5分間。事業所のPRだけでなく、経営者の人柄や仕事への思いなど、それぞれの魅力をありのままに伝える内容となっています。出演者が自由に発信できる構成となっているため、取材を受ける側も自然体で臨めるのが特徴です。今後は1~3年をかけ、20~30社の青年部員の事業所を紹介していく予定です。

 

 

「このご縁が青年部の知名度アップにつながっていくことを願っています」と近藤部長

 第1回放送では、青年部長で株式会社近藤の近藤康夫さんが出演。キャンピングカーの内装製作をはじめとする事業内容や従業員募集について紹介し、自社の魅力を発信しました。近藤部長は、「高校生との連携事業や地域イベントなど、その時々に地域のためにできることを積み重ねてきました。活動を始めた当初は、その意義を理解していただくまで時間がかかることもありましたが、継続することで地域とのつながりが深まり、新たな相談や協力につながるようになりました。今回の放送をきっかけに青年部や部員の事業所を多くの方に知っていただき、地域とのつながりをさらに広げていきたいです」と話します。

 

 地域に根差した活動を地道に続けてきた神辺町商工会青年部。その積み重ねが新たな情報発信の機会へとつながっています。今回の放送を弾みに、地域と事業者を結ぶ取り組みは今後さらに広がっていきそうです。

 

●お問合せ 神辺町商工会 TEL/084-963-2001

事業所紹介-有限会社フルスイ(安芸津町商工会)

全国で評価された安芸津の牡蠣。きれいな海域と徹底した品質管理で、安全・安心のおいしさを届ける

関東から九州まで出荷されるむき身牡蠣

 東広島市で唯一海に面する安芸津町。穏やかな三津湾では牡蠣の養殖が盛んに行われています。なかでも安芸津の海域は、生食用として出荷できるほど水質が良く、厳しい基準が求められるEUへの輸出にも対応できる品質の高さが強みです。

 

 この恵まれた海で牡蠣の養殖・加工を行っているのが、有限会社フルスイです。平成4年頃に創業し、現在は3代目の古川史長さんが代表を務めています。主に殻付き牡蠣とむき身を取り扱い、市場やスーパーへ卸売。生食用を中心に、関東から九州まで幅広い地域に出荷しています。同社の牡蠣は、商社を通じてEUにも輸出。EU向けの商品は、水揚げ後の時間管理など厳格なルールに沿って運用し、衛生管理や温度管理を徹底しています。

 

 

2025年は生食用部門で最高金賞、2026年はカキフライ部門でグランプリを受賞

 その品質は全国でも高く評価され、全国の牡蠣生産者が東京・豊洲市場に集まり日本一おいしい牡蠣を競う「全国牡蠣-1グランプリ」では、2025年に生食の部・マガキ(カルチ式)部門で最高金賞を受賞。さらに2026年には、加工の部・カキフライ部門でグランプリに輝きました。古川さんは「うちの牡蠣というより、安芸津の牡蠣が評価されたのだと思います」と話します。

 

 現在は、夏場の販売強化に向けた設備の充実にも取り組んでいます。安芸津町商工会の支援を受け、広島県の計画的経営改善応援補助金を活用し、冷却装置の導入を計画。品質管理がより難しくなる夏場にも、安定した商品を届けられる体制づくりを進めています。

 

 安芸津のきれいな海で育ち、確かな管理のもとで届けられるフルスイの牡蠣。全国、そして海外へと広がる評価は、地域の海が育むおいしさと、それを守り続ける生産者の日々の積み重ねを物語っています。

 

●有限会社フルスイ
住所/東広島市安芸津町木谷91-27
TEL/0846-45-3599
営業時間/7:00~16:00
休み/日曜

事業所紹介-有限会社川本ストアー(安芸津町商工会)

地域の「困った」に寄り添って50年以上。細やかなサービスで愛され続ける町のスーパー

笑顔で地域の暮らしを支える川本洋一さん

 大型スーパーやネット通販の普及により、地域の小売店が減少する中、東広島市安芸津町で50年以上にわたって地域の暮らしを支え続けるスーパーがあります。「川本ストアー」は、一人ひとりの要望に丁寧に応える地域密着型のサービスで長年愛されてきました。

 

 店内には、生鮮食品や日用品をはじめ、暮らしに必要な商品がずらり。鮮魚は毎朝、瀬戸内海で水揚げされた魚を丸ごと仕入れ、お客さまの要望に応じて三枚おろしや刺身などに加工するサービスが好評。精肉は「峠下牛」など、地域のブランド肉を取り扱うほか、新鮮なうちに真空パック&冷凍しておいしさと鮮度を保った利便性の高い商品も並びます。惣菜も人気で、おからや煮物、ポテトサラダなどの副菜から、ハンバーグ、南蛮漬けといったメイン料理まで揃い、どこか懐かしい手作りの味が食卓を彩ります。

 

 同店が大切にしているのは、お客様の要望にできる限り応えようとする姿勢。店頭にない商品の取り寄せや配達にも柔軟に対応し、お客さまの声に耳を傾けながら、一人ひとりの暮らしに寄り添ってきました。5年ほど前からは移動販売もスタート。現在は町内約120カ所を巡回し、買い物が難しい高齢者や運転免許を返納した人たちへ、新鮮な食材や日用品を届けています。

 

瀬戸内海産を中心に、新鮮な魚介が並ぶ鮮魚売り場。要望に応じた加工にも対応しています

 「地域のみなさんにとって、いつでも気軽に利用できる店でありたい」と話す代表取締役社長の川本洋一さん。手作りの温かさや対面ならではの細やかなサービスはそのままに、真空・冷凍技術を活用した新たな商品づくりや品揃えの充実にも取り組んでいます。

 

 また、安芸津町商工会の支援を受けて業務改善助成金を活用し、セミセルフレジを導入。レジ周りをスリム化することで、お客さまの利便性向上と業務の効率化を図りました。これからも時代に合わせて進化しながら、地域に寄り添う町のスーパーとして歩み続けます。

 

●有限会社川本ストアー
住所/東広島市安芸津町三津4246
TEL/0846-45-0369
営業時間/8:00~18:30
定休日/日曜日

事業所紹介-本庄水産(安芸津町商工会)

選別と見た目の美しさにこだわった特別な一粒を。ブランド牡蠣「かき小町」も手がける牡蠣養殖業者

「受け取った時に感動してもらえる商品を届けたい」と話す3代目の林広明さん

 東広島市安芸津町で約60年にわたり牡蠣養殖を営む「本庄水産」。海苔養殖や漁業などを手がけたことから始まり、時代のニーズに合わせて牡蠣養殖へと事業を転換しました。現在は3代目の林広明さんが受け継ぎ、生牡蠣や冷凍牡蠣、カキフライ、牡蠣飯などを販売しています。

 

 同社では、広島県が開発したブランド牡蠣「かき小町」と一般的な広島県産牡蠣を養殖しています。かき小町は肉厚で大粒、豊かな風味が特徴で、多くの牡蠣ファンから人気を集めるブランド牡蠣です。林さんが特に力を入れているのは、牡蠣そのものの出来栄えだけでなく、洗浄や選別、箱詰めなど商品価値を高める工程。自然の影響を受ける牡蠣養殖では味や身入りを人の手だけで左右することは難しいからこそ、自分たちが工夫できる部分に徹底して向き合っています。洗浄や殻付き牡蠣の選別は手作業と機械を組み合わせ、一つひとつ丁寧に確認。見た目の美しさや箱を開けた瞬間のインパクトにもこだわり、厳選した上質な牡蠣を届け続けています。

 

一粒一粒を丁寧に選別し、品質にも見た目にもこだわっています

 こうした品質向上を支えているのが設備投資です。安芸津町商工会の支援を受け、業務改善助成金を活用して重量選別機を導入。従来は手作業で行っていた重量選別の正確性と作業効率が大きく向上しました。さらに現在は、計画的経営改善応援補助金を活用した通販サイトの整備にも取り組んでおり、商品の魅力をより多くの人へ届ける仕組みづくりを進めています。今年11月には商工会の支援を受け、東京ビッグサイトで開催される「地方銀行フードセレクション」にも出展予定。新たな販路開拓にも意欲を見せています。

 

 「大切にしているのは、商品を受け取った時の驚きや感動」と話す林さん。細やかな気配りと新たな挑戦を重ねながら、本庄水産はこれからも広島の牡蠣の魅力を全国へ届けていきます。

 

●本庄水産
住所/東広島市安芸津町三津5789-44
TEL/0846-45-4914
営業時間/7:00~16:00
休み/日曜

「北広の匠」第2回認定式を開催(北広島町商工会)

「人」と「技」を地域ブランドに。新たに10団体を認定し、北広島町の魅力を発信

「北広衆」の認定証を受け取る「手仕事もえぎ庵」代表の桑原洋介さん

 北広島町商工会、一般社団法人北広島町まちづくり会社はなえーる、一般社団法人北広島町観光協会は6月23日、北広島町まちづくりセンターで「北広の匠」第2回認定式を開催しました。地域に根差した優れた技術や理念を持つ事業者を「北広衆」(ほっこうしゅう)として認定し、その中でも特に優れた事業者を「北広衆(粋)」(ほっこうしゅう すい)として認定するもので、今回は新たに10団体を「北広衆」として認定。このうち5団体が「北広衆(粋)」に選ばれ、それぞれに認定証が手渡されました。

 

 「北広の匠」は、北広島町で受け継がれてきた優れた技術や新たな価値を創造する挑戦に光を当て、「人」と「技」を地域ブランドとして発信する取り組みです。これまで町の魅力として発信してきた豊かな自然に加え、地域で活躍する事業者や職人、その技術や想いに着目することで、北広島町ならではの魅力を広く伝え、ブランド価値の向上や地域産業の活性化につなげることを目的としています。

 

「北広の匠」第2回認定式で認定を受けた「北広衆」「北広衆(粋)」の認定者と関係者のみなさん

 認定式では、主催者を代表して一般社団法人はなえーる代表の箕野博司氏があいさつし、「北広島町の本当の財産は、この町で技術を磨き、地域に根差して仕事に向き合う『人』と、その人が受け継ぎ育んできた『技』にある」と話しました。また、第1回認定で得られた経験を踏まえ、第2回では制度の原点である「人」と「技」により焦点を当てた認定制度へと磨き上げたことを紹介。「認定者とともに北広島町の魅力を積極的に発信し、地域のブランド価値向上につなげていく」と力強く語りました。

 

 今後は認定者と3団体が連携し、それぞれの技術や商品・サービスだけでなく、その背景にある想いや物語も含めて発信することで、「人」と「技」を軸とした北広島町ならではのブランドづくりを進めていきます。

 

今回の認定された事業者は北広島町商工会のHPで紹介されています。

北広島町商工会のHPはこちら

神辺町商工会女性部が道上小学校で「デニムで作る廉塾バラコサージュ講習会」を開催(神辺町商工会)

地域資源を学びながらオリジナルコサージュ作りに挑戦。児童の笑顔あふれる放課後学習に

神辺町商工会女性部が講師となり、児童や保護者たちに作り方を伝えました

 神辺町商工会女性部は7月2日、福山市立道上小学校の放課後わくわく教室で「デニムで作る廉塾バラコサージュ講習会」を開催しました。道上小学校では今年度から地域資源を活用した放課後学習をスタートさせ、同講習会は全15講座の一つとして実施されたもの。福山市の地場産業であるデニムと、女性部が普及活動に取り組む「廉塾バラ」を組み合わせた体験講座で、児童と保護者合わせて34人が参加しました。

 

 講習会では、あらかじめ用意されたデニム生地を一枚一枚貼り合わせながら、廉塾バラをイメージしたコサージュ作りに挑戦。神辺町商工会女性部員が各テーブルを回りながら丁寧に作り方を教え、児童たちは少しずつ形になっていくバラを楽しみながら制作を進めました。完成後は互いの作品を見せ合い、「めちゃくちゃ楽しかった。どんなバラになるのかわくわくしながら作れました」「上手にできたのでお家の人に自慢できそう」「思ったより簡単にできた!」と大興奮。道上小学校の本岡寛校長は、「廉塾バラとデニムという福山市の伝統を組み合わせるという発想は学校では思いつきません。まさにこういう講座を求めていました。コサージュのセンスも素晴らしく、一番人気の講座になりました」と地域と連携した学びを高く評価しました。

 

完成したコサージュを手に、みんな笑顔。それぞれ個性あふれる作品が完成しました

 これまで、花びらの重ね方や布端の処理などを検討・工夫し、コサージュを完成させた神辺町商工会女性部。今回は、講座がスムーズに進むよう材料や道具をセットにしたキットも準備しました。川上陽子部長も「それぞれ個性のあるかわいいコサージュが完成してよかった」と嬉しそうに話します。

 

 神辺町商工会女性部は、廉塾バラ花壇の整備や普及活動などを継続しており、今回の講習会もその取り組みの一環。地域資源や地域文化に親しむ機会を通じて、次世代へ廉塾バラの魅力を伝える新たな活動となりました。

 

●お問合せ 神辺町商工会 TEL/084-963-2001

 

 

 

黒瀬商工会女性部が「着物リメイク講座」を開催(黒瀬商工会)

タンスに眠る着物をバッグや小物へ。伝統文化とアップサイクルを楽しみながら学ぶ参加者を募集

 黒瀬商工会女性部が、日本の伝統文化である着物を次世代へ受け継ぎ、新たな価値を生み出す「着物リメイク講座」を開催します。タンスに眠ったままになっている着物を、おしゃれなバッグや小物へと生まれ変わらせることで、ものを大切にする心や、ものづくりの楽しさを体感できる講座です。

 

 講師は、着物リメイク作家として数多くの作品制作や講座を手がけてきた専門家が登場。着物リメイクの基礎からバッグや小物づくりまでを丁寧に学べる内容で、初心者でも安心して参加でできます。

 

 近年、SDGsやアップサイクルへの関心が高まる中、本講座では「捨てない・活かす・つなぐ」をテーマに、日本の伝統文化と現代のライフスタイルを結び付けながら、地域ならではの新たな魅力づくりを目指します。また、講座を通じて制作した作品は、女性部活動や地域イベントなどでの活用も視野に入れており、地域交流や地域経済の活性化にもつなげていく予定です。

 

 本事業は、広島県商工会連合会「令和8年度 商工会女性部活性化事業(提案公募事業)」の採択を受けて実施するものです。黒瀬商工会女性部では、女性部員はもちろん、女性部活動に興味のある一般の参加者も歓迎しています。着物に新たな命を吹き込みながら、ものづくりの魅力に触れてみませんか。


〇着物リメイク講座

日時/2026年7月27日(月)、8月3日(月)、8月24日(月) 各日13:30~15:30

会場/黒瀬商工会館 1階(東広島市黒瀬町楢原244-1)

対象/黒瀬商工会女性部員、一般参加者(女性部活動に興味のある方を優先)

内容/着物リメイクの基礎講座、バッグ・小物づくり体験、アップサイクルや商品づくりに関するアドバイス

申込方法/Instagram、Googleフォーム、メールなどで受付

お問い合わせ/黒瀬商工会 TEL:0823-82-3075

 

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事業所紹介-花酔酒造株式会社(備北商工会)

世界最高賞に輝いた長期熟成酒。「広島の山酒」で地域の魅力を発信

IWC2026「SAKE部門」で広島古酒トロフィーを受賞した「花モ酔ウ 長期熟成純米酒1988醸造」

 1899(明治32)年創業の花酔酒造は、庄原市で120年以上にわたり酒造りを続ける老舗の酒蔵です。石灰岩層の影響を受けたミネラルを豊富に含む中硬水と、冬には氷点下8度にもなる厳しい寒さを生かした、芳醇でしっかりとした味わいの酒を醸しています。搾りたては力強く、熟成によって角が取れてまろやかな旨味へと変化する酒質も特徴です。看板商品の「吊るし搾り純米無濾過生原酒」は、もろみを入れた袋を吊るし、重力だけで自然に滴り落ちる酒だけを集める昔ながらの製法で造られ、米本来の旨味を引き出した繊細な味わいが高く評価されています。

 

 その酒造りが世界の舞台でも認められ、「花モ酔ウ 長期熟成純米酒1988醸造」が、世界最大級のコンペティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」SAKE部門・古酒の部でゴールドメダルを受賞し、さらに部門最高賞となるトロフィーの次席であるリージョナルトロフィーを獲得しました。

 

 長期熟成酒への挑戦を始めたのは、四代目代表取締役(前・蔵元杜氏)の谷本淳一さんが30歳の頃に古酒の魅力と出合ったことがきっかけ。当時は熟成酒の価値が広く認知されていなかったものの、その可能性を信じ、通常の日本酒と同じ製法で仕込んだ酒を蔵の冷暗所で長い年月をかけて常温熟成させてきました。谷本さんは「30歳の頃に古酒の魅力と出合い、挑戦を始めた純米酒で、このような素晴らしい賞をいただけて感無量です」と受賞の喜びを語ります。長年受け継いできた技術と挑戦が、世界最高賞という大きな評価につながりました。

 

伝統を守り続ける四代目杜氏の谷本さん

 現在は次期五代目蔵元杜氏の谷本夕季さんが中心となり、新たな地域ブランド「広島の山酒」の発信にも力を注いでいます。全国的には瀬戸内の軟水で造られるやわらかな味わいの「女酒」が有名ですが、山間部の寒暖差やミネラル豊富な硬水が生み出す力強い味わいの「男酒」をもっと広く知ってもらおうという取り組み。中国山地ならではの美しいロケーションや鮎うるか、ジビエ料理など地域ならではの食文化を日本酒と組み合わせ、山の酒だからこそ生まれる魅力を発信しています。

 

 その取り組みをさらに広げるため、夕季さんは山のお酒と食を一緒に盛り上げてくれる仲間を募集中。酒造りに興味のある人や地域食材とのコラボレーション、イベント企画など、さまざまな形で関わる人たちとムーブメントを起こしたいと考えています。谷本さん自身も海外事業に携わった経験を生かし、イベントや飲食店での試飲販売など、お客様と直接対話しながら花酔酒造と広島の山酒の魅力を発信し続けています。

 

手仕込みの小さな蔵だからできる、個性豊かな日本酒が揃います

 こうした挑戦を後押しするため、備北商工会では資金計画や設備投資、補助金活用を含めた中長期的な伴走支援を実施。事業計画の策定やネットワークづくりを進めながら、小さな酒蔵だからこそ生み出せる新たな価値づくりを支えています。

 

●花酔酒造

住所/庄原市総領町稲草1995-1

TEL/0824-88-2010

営業時間/9:00~17:00

休み/不定

HP/https://www.hanayoisyuzo.co.jp

事業所紹介-橋本奉仕堂書店(祇園町商工会)

100年以上愛され続ける町の本屋。人とのつながりを大切にした細やかなサービスが支える地域の読書文化

一人ひとりの好みやニーズに寄り添い、本選びをサポートする3代目店主の宇根山貴子さん

 ネット通販で手軽に本が買える時代。それでも「橋本奉仕堂書店」には、「やっぱりここで買いたい」と足を運ぶ人が絶えません。1921年創業、100年以上の歴史を持つ同店が今も地域で愛され続けている理由は、一人ひとりに寄り添うきめ細かなサービスと、本を通じて地域とのつながりを育んできた積み重ねにあります。

 

 現在は3代目の宇根山貴子さんが店を切り盛り。小・中学校、高校の教科書を取り扱い、祇園学区を中心に約15校へ納品しています。一方、店舗では常連客の好みに合わせた本を提案したり、新刊や手帳の入荷をLINEで知らせたりと、小さな書店だからこそできる細やかな対応を実践。「欲しい本が見つからない」ではなく、「あなたならこの本も好きそう」と、新しい一冊との出合いも届けています。

 

 店内には宇根山さんの娘さんが手作りした愛らしいPOPが並び、その温かみのあるデザインを目当てに来店する人もいるほど。高齢者が気軽に立ち寄って会話を楽しめるよう椅子も用意し、本を買うだけでなく、人が集う場所として地域に親しまれています。

 

見て選ぶ楽しさを大切にした店内。手作りPOPや丁寧な陳列が町の本屋ならではの魅力です

 宇根山さんは約30年前、祇園小学校で学校図書館ボランティアの立ち上げにも携わりました。当時はまだ珍しかった、本の表紙を見せて並べる「面陳(めんちん)」や手作りPOPを取り入れ、子どもたちが思わず本を手に取りたくなる図書館づくりを実践。本の修理や環境整備にも取り組み、学校図書館を「本を借りる場所」から「行きたくなる場所」へと変えてきました。その取り組みは現在の学校図書館づくりにも受け継がれています。

 

 「読書は語彙力を育て、自分の気持ちを相手に伝える力につながります。読書が苦手なお子さんは図鑑から見てみてほしい」と宇根山さん。人と人とのつながりを何より大切にしながら、本のある暮らしを支え続ける橋本奉仕堂書店。その温かな姿勢が、100年以上にわたり地域に愛される理由なのです。

 

●橋本奉仕堂書店
住所/広島市安佐南区祇園1-5-12(JR下祇園駅東口前)
TEL/082-874-0155
営業時間/9:30~19:00(土曜は12:00まで)
定休日/日曜・祝日