高陽町・三原臨空商工会女性部が交流会を開催(高陽町商工会)

部員増強やコミュニケーション、女性部事業について意見交換。悩みや経験を共有し、今後の活動につながるヒントを探る

グループに分かれ、女性部活動や部員同士のコミュニケーションについて活発に意見交換

 高陽町商工会女性部と三原臨空商工会女性部は9月14日(月)、高陽町商工会館で交流会を開催しました。今回の交流会は、令和2年に部員増強で全国1位に輝き、現在も積極的に活動を続ける高陽町商工会女性部から、部員を増やすための工夫や部員同士のコミュニケーション、女性部事業などについて学ぼうと、三原臨空商工会女性部からの依頼を受けて実現しました。

 

 冒頭、高陽町商工会女性部の林直美部長が「それぞれに新しい発見のある会にしたい」とあいさつ。三原臨空商工会女性部の上室雅美部長も「部員増強が大きな課題。高陽町商工会女性部の活動をぜひ参考にしたい」と交流会への期待を語りました。続いて、林部長と上室部長が、それぞれの女性部の現状や日頃の活動について紹介。質疑応答では、三原臨空商工会女性部の部員から、ベテランと若手のコミュニケーションの取り方などについて質問が寄せられ、高陽町商工会女性部の取り組みや経験を交えながら意見を交わしました。

 

交流を深めた高陽町商工会女性部と三原臨空商工会女性部のみなさん

 その後は3つのグループに分かれて交流。お菓子を囲みながら、日頃の活動で感じている困りごとを相談したり、女性部運営の悩みを共有したりと、話題は次々に広がりました。少人数ならではのざっくばらんな雰囲気の中、約1時間にわたって会話が弾み、会場は終始賑やかな雰囲気に包まれました。

 

 それぞれの女性部が抱える課題や取り組みについて率直に語り合った今回の交流会。互いの経験やアイデアに触れ、これからの女性部活動をより活発にしていくためのヒントを得る貴重な機会となりました。

 

●お問い合わせ 高陽町商工会 TEL/082-842-0186

観光ガイドブック「るるぶ江田島市」を全面改訂(江田島市商工会)

累計4万部以上を配布した人気の観光ガイドを3年ぶりに刷新。新たな観光拠点や施設など、江田島市の最新情報を反映

江田島市の最新の観光情報を盛り込んだ、全面改訂版「るるぶ江田島市」

 江田島市商工会は、2023年に発刊した観光ガイドブック「るるぶ江田島市」を全面改訂し、9月10日(木)から配布を開始しました。海上自衛隊第1術科学校、江田島市、江田島市観光協会が制作に協力。江田島市の観光を楽しむための情報を一冊にまとめています。

 

 「るるぶ江田島市」は、江田島市への観光客誘致や観光関連事業者の支援、地域経済の活性化などを目的に2022年に誕生しました。紙面では観光スポットやグルメをはじめ、江田島海自カレー、観光モデルコース、えたじまブランド認定商品、宿泊施設など、島の魅力を幅広く紹介。観光客が江田島市を巡る際のガイドとして活用され、これまでに累計4万部以上が配布されています。

 

 発刊から4年が経ち、市内には新たな観光拠点や魅力的な施設が誕生するなど、江田島市の観光を取り巻く環境も変化しています。今回の改訂では、そうした最新情報を反映し、現在の江田島市の魅力を伝える内容へと刷新しました。

 

 改訂版はA4判8ページで、2万部を発行。江田島市商工会をはじめ、市内各港、江田島市役所、「えたじまーれ」、市内の主要観光・宿泊施設などで配布しています。また、広島港や呉港、呉駅案内センターでも入手でき、江田島市を訪れる前の情報収集にも活用できます。

 

 海や山に囲まれた豊かな自然、グルメ、観光スポットなど、多彩な魅力を持つ江田島市。新しくなった「るるぶ江田島市」を手に、島を巡りながら新たな魅力を探してみませんか。

 

●お問い合わせ 江田島市商工会 TEL 0823-42-0168

事業所紹介-花屋 ホーリー(沼田町商工会)

山野草を中心に、和の趣を感じる植物が並ぶ花屋さん。自然の風景を切り取ったような、素朴で美しい植物との出合いを

山野草をはじめ、自然の姿を生かした植物の魅力を伝える店主の下河内さん

 広島市安佐南区伴東に2026年4月にオープンした「花屋 ホーリー」。味わいのある倉庫を生かした店内には、季節の切り花や観葉植物とともに、一般的な花屋ではあまり見かけない山野草など、和の趣を感じる植物が並びます。

 

 店主の下河内美奈さんが特に心ひかれるのが、昔から日本の暮らしのそばにあった山野草。まっすぐに伸びた茎や美しく整った花には、人の手によって大切に育てられた美しさがある一方で、野山に自生する植物は、枝や茎が思い思いの方向に伸び、その姿はどこか自由。「自然の風景の一部をそのまま切り取ってきたような、素朴で伸びやかな美しさが好きなんです」と下河内さんは話します。「花屋 ホーリー」では、そんな異なる魅力を持つ植物を一緒に楽しめるのが特徴です。

 

 下河内さんが花に親しむようになった原点には、幼い頃から身近にあった生け花があります。その後、アパレルや飲食店などさまざまな仕事を経験する中でも花への思いは変わらず、園芸店などで経験を重ね、念願だった自身の店をオープンしました。茶花のように、植物本来の姿を生かした美しさを伝えたいとの思いから、日本古来の植物も積極的に取り入れています。

 

 

味わいのある倉庫を生かした店舗。店先にも季節の花が並びます

 店内は植物に必要な光や風を取り込むため、日中は開け放していることが多く、店主が不在の時間帯には無人販売も行っています。自由に店内を見て回り、気になる植物を気軽に購入できるのもうれしいところ。下河内さんは「気軽に訪れることができる、身近な花屋になりたいんです」と笑います。

 

 花束やアレンジメントは、1週間前までの予約で予算や好みに合わせて制作。店ならではの和のテイストを取り入れたアレンジにも対応しています。また、購入した植物だけでなく、自宅で育てている植物の植え替えも受け付け、希望に応じて出張にも対応しています。今後は、クリスマスリースやしめ飾り、寄せ植えなどのワークショップも開催予定。植物を販売するだけでなく、自ら手を動かして植物に触れ、その魅力を楽しめる場所へ。開催情報や店の最新情報はInstagramで発信します。

 

 整えられた花の端正な美しさも、野山で自由に育つ植物のありのままの美しさも。「花屋 ホーリー」で、いつもとは少し違う、自分らしい一鉢や一輪を探してみませんか。

 

花屋 ホーリーのInstagramはこちら

 

●花屋 ホーリー

住所/広島市安佐南区伴東7-24-7
TEL/070-2028-9640
営業時間/9:00~16:00 ※不定休あり
休み/土・日曜、祝日

今年は16事業所が集合!「安佐いい物展 in 安佐動物公園」開催(広島安佐商工会)

動物園に可部・佐東・安佐町の“いい物”が大集合。食べて、買って、体験して、地域の魅力を再発見

 広島安佐商工会は10月4日(日)、広島市安佐動物公園で「安佐いい物展 in 安佐動物公園」を開催します。毎年多くの来場者でにぎわう恒例イベントで、今年は昨年より3事業所多い16事業所が出展。地元のおいしいものやこだわりの商品、楽しい体験が一堂に集まります。

 

 会場には、鯛入り炊き込みご飯や玉目いなり、山賊焼き、から揚げ、極生プリン、クレープなど、気になるグルメがずらり。ハーバリウムボールペンやオリジナルマスコットなどの雑貨、蜂蜜も販売されます。また、その場で楽しめる体験メニューも充実。香水ペンによる香水づくり体験や、お灸体験、骨盤矯正・小顔調整など、子どもから大人まで楽しめる多彩なブースが目白押しです。

 

 広島安佐商工会が経営発達支援事業の一環として毎年開催している同イベントも今年で6回目。地域の事業者が自慢の商品やサービスを直接PRし、来場者にその魅力を知ってもらう機会にもなっています。

 

 動物たちに会いに行くだけではもったいない一日。食べて、買って、体験して、可部・佐東・安佐町の知らなかった「いい物」と出合ってみませんか?

 

○安佐いい物展 in 安佐動物公園
日時/2026年10月4日(日)9:00~16:30
会場/広島市安佐動物公園 展望広場
主催/広島安佐商工会
TEL/082-838-1111

 

事業所紹介-フランス菓子 パリ土産(広島東商工会)

本場で学んだ伝統の製法を大切に。時間と手間を惜しまず作る、品のあるフランス菓子

看板商品の「シューアラクレーム」。香ばしいシュー生地となめらかなクリームのおいしさを楽しんで

 坂町の住宅街にある「パリ土産」は、オーナーパティシエの福﨑千穂さんが営む小さなケーキ屋さんです。福﨑さんが大切にしているのは、華やかさだけを追うのではなく、長く受け継がれてきた製法を基本に、素材のおいしさを丁寧に引き出すこと。本格的なフランス菓子をもっと気軽に味わってほしいとの思いで、日々お菓子作りに励んでいます。

 

 福﨑さんがフランス菓子を学んだのは、フランス料理・製菓の伝統校「ル・コルドン・ブルー」。そこで身に付けた製法をベースに、素材や配合、工程に独自の工夫を加えながら、自分らしい味を追求してきました。中でも大切にしているのが「時間をかける」こと。生地やクリームは一晩寝かせ、素材同士をゆっくりとなじませることで、一体感やまろやかさを引き出します。北海道産の牛乳や生クリーム、広島県安芸高田市にある向原農園の卵など、目指す味に合わせた素材選びにもこだわります。

 

 看板商品は、しっかりとした食感に焼き上げた香ばしいシュー生地に、カスタードと生クリームを合わせたなめらかなクリームをたっぷりと詰めた「シューアラクレーム」。クリームはル・コルドン・ブルーで学んだ配合をもとに独自に調整し、くどさを抑えたさっぱりとした甘さに。生地にも砂糖と塩を加え、クリームだけでなく生地そのもののおいしさも楽しめるよう仕上げています。

 

オーナーパティシエの福﨑千穂さん。伝統の製法を大切に、一つひとつ丁寧なお菓子作りを続けています

 店頭にはこのほか、季節の素材を使ったケーキなどの生菓子約7種類と、マドレーヌやサブレなどの焼き菓子約7種類が並びます。定番のマドレーヌには大崎下島産レモンのピールを使用。こちらも生地を一晩寝かせてから焼き上げるなど、一つひとつの工程に手間を惜しみません。種類をむやみに増やすのではなく、丁寧に作れる数を見極めながら、一つひとつ丁寧に仕上げることを大切にしています。

 

 華美に飾ることよりも、口にした時のおいしさと品のある佇まいを大切にする福﨑さんのお菓子。「パリ土産」には、本場で学んだ伝統への敬意と、時間と手間をかけてお菓子に向き合う福﨑さんの思いが詰まっています。

 

 現在は、お店の存在やこだわりを広く知ってもらうため、専門家派遣を活用したリーフレットづくりにも取り組んでいます。今後は広島東商工会主催の交流会にも参加し、さらなる認知度アップを目指します。

 

営業日や本日のラインナップはInstagramをチェック

 

●フランス菓子 パリ土産

住所/安芸郡坂町坂東2-2-7-1

TEL/082-554-6245

営業時間/10:00~売り切れ次第終了

休み/不定休

事業所紹介-小道の先のカフェ tsunagu(安芸太田町商工会)

古い家や家具、家族の味、人との縁を次の世代へ。三世代で営むレトロカフェ

店頭に立つ店主の石田かおりさん(右)とお母さま。古いものや家族の味を大切にしながら、二人で温かくお客さんを迎えます

 昭和の面影を残す家具やレコード、蓄音機が並ぶ、どこか懐かしい空間。「小道の先のカフェ tsunagu(つなぐ)」は、地元野菜をたっぷり使ったランチや手作りスイーツが楽しめるカフェです。店名の「tsunagu」に込めたのは、古いけれどまだ使えるものを次の世代へつないでいきたいという店主・石田かおりさんの思い。2026年6月に移転した現在の店舗も、築50年の趣をそのままに、長い年月を重ねたものならではの味わいが、落ち着いた雰囲気をかもしだしています。

 

 「つなぐ」のは、建物やモノだけではありません。石田さんの両親が営んでいた食堂のクリームぜんざいやミルクセーキ、不定期で登場する祖母から受け継いだちらし寿司など、家族の思い出の味も大切に守り続けています。「お客さまに作り方を聞かれれば、包み隠さずお伝えしています。その味がそれぞれのご家庭でまたつながれていくのは、嬉しいことです」と石田さんは話します。現在、店を切り盛りしているのは石田さんとお母さま、娘さんの3人。石田さんが料理、娘さんがスイーツを担当し、お母さまも店頭に立ってお客さまを迎えます。

 

 ランチの主役は、新鮮な野菜。地域で採れた野菜をふんだんに使い、素材そのもののおいしさを生かした家庭料理に仕上げます。届いた野菜を見てから献立を考えることも多く、週替わりのAランチはメインに小鉢3種、サラダ、スープ、ご飯が付いて彩りも豊か。定番のミートソースドリアや、夏季にはスパイスカレーも登場します。ランチに+300円で楽しめる、娘さんお手製のミニスイーツも人気。単品では季節のチーズケーキやティラミスなど2~3種類が用意されています。

 

地元の採れたて野菜が主役の週替わりランチ(1,600円)。旬のおいしさを彩り豊かな家庭料理で楽しめます

 敷地内の蔵を改装し、石田さんのお母さまが集めてきた雑貨や器などを販売するショップも、2026年内のオープンを目指して準備中です。モノをつなぎ、味をつなぎ、人をつなぐ。温かなつながりが、この店から始まります。

 

 シロップから手作りした大人気のかき氷は9月末まで提供予定。ドライブがてら立ち寄って、美味しさを味わってみませんか?

 

●小道の先のカフェ tsunagu

住所/山県郡安芸太田町上殿1754-1

TEL/080-2005-2328

営業時間/11:00~16:00

休み/月火水木曜

中国経済産業局職員が神辺町商工会の伴走支援に帯同(神辺町商工会)

地域の実情を踏まえた小規模事業者支援へ。経営指導員による支援の現場を実際に体験

中国経済産業局から3名が参加した経営支援会議の様子

 神辺町商工会では現在、中国経済産業局の職員が経営指導員による経営支援の現場に帯同する取り組みが行われています。全国の地方経済産業局職員が、商工会・商工会議所の経営指導員による伴走支援の現場を実際に体験し、小規模事業者支援への理解を深めることを目的とした中小企業庁の取り組みです。

 

 背景にあるのは、経営発達支援計画をめぐる制度の改正。これまで経済産業大臣が行っていた経営発達支援計画の認定に関する権限が、各地方経済産業局長に委任されました。第13回新規認定として400件の経営発達支援計画を各地方経済産業局が認定。地域の実情を踏まえた認定や、商工会・商工会議所と連携した効果的な小規模事業者支援につなげるため、経済産業局の担当者が支援の現場を知ることが重要とされています。

 

 今回の取り組みは2026年7月から12月までの期間で実施。経営発達支援計画の認定担当者などが、商工会・商工会議所での相談や事業所への巡回相談など、普段行われている経営支援の現場に帯同します。売上拡大や販路開拓、経営改善などに関する支援の現場を体験する予定です。

 

 神辺町商工会では、藤本経営指導員による「Rose防災」への経営支援に中国経済産業局の職員が帯同しています。Rose防災は、福山市で消防用設備の設計・施工・メンテナンスなどを手掛ける事業所。神辺町商工会ではこれまで、代表の小原順子さんとともに成長戦略ロジックツリーを作成し、事業の成長に向けた5つの課題を抽出するなど、継続的な伴走支援を行ってきました。

 

 今回の取り組みは12月まで続きます。 経営指導員が日々どのように事業者と向き合い、課題を整理しながら事業の成長を支えているのか。現場を知る機会を通して、地域の実情を踏まえた、より効果的な小規模事業者支援につながることが期待されます。

 

 帯同の様子はRose防災のInstagramでも紹介されています。こちらもぜひ、ご覧ください。

Rose防災のInstagramはこちら

 

●お問い合せ 神辺町商工会 TEL 084-963-2001

事業所紹介-花見堂(大野町商工会)

惜しまれながら閉店した老舗の味を未来へ。機械と技、思いを受け継ぎ「みせん煎餅」が2年ぶりに復活

「みせん煎餅」の味と技を受け継いだ店主の花見堂英延さん(左)と、焼き方を伝授した「みせん本舗岩むら」の岩村さん

 宮島口で50年以上にわたり親しまれ、2024年8月に惜しまれながら閉店した「みせん本舗岩むら」。その看板商品だった「みせん煎餅」が2年の時を経て復活しました。味を受け継いだのは、2026年9月1日に宮島口にオープンした「花見堂」。店主の花見堂英延さんが、岩むらで使われていた機械や道具、製法を受け継ぎ、一枚一枚手焼きで懐かしい味をよみがえらせています。

 

 花見堂さんは以前、廿日市市役所に勤務し、その後「おおの自然観察の森」で自然観察指導員として活動していました。岩村さんとは以前から付き合いがあり、閉店を知った時、「宮島口を代表する宮島土産がなくなるのは寂しすぎる」と事業承継を決意。閉店時に機械を譲り受けて保管し、岩村さんからマンツーマンで焼き方を教わりながら、復活への準備を進めてきました。

 

 みせん煎餅は、ピーナッツをふんだんに使った香ばしい煎餅。カリッと焼き上げた生地にピーナッツの食感がアクセントを添え、バターの豊かな風味と上品な甘さが広がります。どこかクッキーのような洋菓子の趣もあり、一枚でも満足感のある食べ応え。復活を待ちわびていたファンも多く、昔から根強い人気を誇る宮島土産です。

 

弥山の図柄が刻まれた焼きたての「みせん煎餅」。カリッと香ばしい生地とピーナッツの食感、バターの風味が楽しめます

 昔ながらの味を再現するため、使うのは岩むらから譲り受けた機械。一枚一枚手焼きするため、焼き上がりはその日の環境にも左右されます。大切なのは、手を動かすリズムと焼き上がりを見極める「勘」と「間」。花見堂さんは自分なりのリズムをつかみながら、岩村さんから教わった技術を日々磨いています。また、譲り受けた金型のデザインを手がけたのは、宮島彫りの伝統工芸士・故広川和男さん。長年愛されてきた味だけでなく、道具や技、地域の文化も次の時代へと受け継がれています。

 

 店内では目の前で煎餅が次々と焼き上がり、甘く香ばしい香りとともに手焼きならではのライブ感が楽しめるのも魅力。午前中は、熱々の焼きたてを味わえることもあります。ユーモアあふれる花見堂さんや個性豊かなスタッフとの会話も、この店ならではの楽しみです。

 

 9月末までには岩村さん直伝のもみじ饅頭も販売開始予定。こしあん、粒あんに加え、生地そのもののおいしさを楽しめるカステラの3種類が登場します。 「商品・味・志を受け継ぎ、みせん煎餅を末永く残していきたい」と花見堂さん。地域の事業者と一緒に宮島口を盛り上げ、訪れる人にもっと楽しんでもらえる場所にしたいと、新たな一歩を踏み出しています。

 

●花見堂(はなみどう)

住所/廿日市市宮島口1-3-3
TEL/0829-56-0637
営業時間/10:00~18:00
休み/水曜(祝日の場合は翌日)

事業所紹介-榎酒造株式会社(呉広域商工会)

創業127年、音戸で受け継ぐ酒造り。貴醸酒のパイオニアとして挑戦を重ね、国内外で高い評価

「華鳩」の酒造りを受け継ぐ5代目の榎俊宏さん。フランスのコンテスト「Kura Master」の賞状とともに

 呉市音戸町で1899(明治32)年に創業した榎酒造株式会社。5代にわたり家族で酒造りを受け継ぎ、代表銘柄「華鳩」を醸しています。目指すのは「ホッとやすらぐ酒」。華やかな香りや強い第一印象を追うのではなく、食事や日々の暮らしに寄り添い、疲れた時にも「もう一杯」と手が伸びるような、丸みのある優しい味わいを大切にしています。

 

 その酒造りを支えるのが、島の裏山から湧く水と井戸水です。どちらも柔らかな軟水で、「華鳩」のまろやかな味わいの礎となっています。一方、温暖な音戸での酒造りでは温度管理が重要。仕込みから貯蔵まで徹底して「冷やす」ことを意識し、急冷や冷蔵保管によってクリアな酒質を保っています。

 

 同社を語る上で欠かせないのが、貴醸酒(きじょうしゅ)です。一般的な日本酒が米、米こうじ、水を原料とするのに対し、貴醸酒は仕込みの最終段階で水の代わりに酒を使う特殊な製法で造られます。生まれるのは、濃厚な甘みと深いコク、まろやかな口当たり。1970年代に国税庁醸造試験場で開発されたこの製法が発表された際、榎酒造は全国に先駆けて製造に名乗りを上げ、1974(昭和49)年頃から貴醸酒造りを開始しました。現在では全国各地の酒蔵が手がけるようになった貴醸酒の、まさにパイオニア的存在です。

 

榎酒造を代表する「華鳩 貴醸酒8年貯蔵」。濃厚な甘みとまろやかな口当たり、長期熟成による奥深い味わいが魅力

 「華鳩」の貴醸酒は、造って終わりではありません。スタンダードとなる8年熟成をはじめ、新酒やにごり酒、2年物から30年以上の長期熟成酒まで幅広く展開。さらにオーク樽やシェリー樽、マディラワイン樽、バーボン樽などでも熟成させ、それぞれの樽がもたらす香りや風味を生かした個性豊かな酒も生み出しています。

 

 こうした挑戦の根底にあるのが、「人がやらないことをやってみる」という榎酒造の気風です。先代、先々代もより良い酒を求めて試験機関へ何度も足を運び、階段がすり減るほど通ったという逸話が残ります。その探究心は現在にも受け継がれ、広島県産米を中心に、杜氏自らが島で育てた米を使った酒造りなど、新たな試みにも積極的です。

 

 その品質は国内外でも評価され、国際的な酒類コンテスト「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」などで数々の賞を受賞。2026年には、フランスの日本酒コンクール「Kura Master」でも審査員賞を受賞しました。

 

 貴醸酒は、食後にゆったりと味わうデザートワインのような楽しみ方もおすすめです。チーズなどの乳製品やスイーツとも好相性。8年熟成の貴醸酒をバニラアイスにかければラムレーズンを思わせる味わいに、新酒にごりをかければヨーグルトアイスのような爽やかな風味が楽しめます。

 

 伝統を守るだけではなく、新しいことに挑みながら自分たちらしい酒を追求する榎酒造。127年にわたって受け継がれてきた探究心と技が、音戸の地から「華鳩」の新たな可能性を広げ続けています。

 

●榎酒造株式会社
住所/呉市音戸町南隠渡2-1-15
営業時間/9:00~19:00、土曜10:00~18:00
休み/日曜・祝日
HP/https://hanahato.ocnk.net

伴走支援から広がった生産性向上の取り組み。日野折箱店が中国経済産業局のnoteに登場(神辺町商工会)

支援を受ける側から、支援をする側へ。専門家として新たな挑戦を紹介

 神辺町商工会の会員事業所「株式会社日野折箱店」が9月2日、中国経済産業局の公式note「生産性改善の現場で聞いてみた@広島」で紹介されました。福山市で包装資材販売と折箱製造を手掛ける同社が、神辺町商工会などの支援を受けながら取り組んできた生産性向上の歩みや、AIを活用した現在の取り組みなどが詳しく紹介されています。

 

 日野折箱店は、代表取締役の日野貴文さんが事業を承継した当時、受注や生産管理、出荷管理などを電話やFAX、手書き、ホワイトボードなどで管理していました。しかし、多品種小ロットへと市場が変化するなか、従来のやり方に限界を感じ、業務改善に着手。その過程で神辺町商工会の藤本経営指導員とともに、補助金の活用や計画づくりだけでなく、会社が抱える課題や目指す方向を整理していきました。日野さんはこの時の支援を振り返り、生産性向上のスタートだったと話しています。

 

 その後は折箱の製造工程を見直し、工程の内製化や設備改良を進めるとともに、生産管理、受発注、バックオフィスへと改善の範囲を拡大。現在はAIエージェントも積極的に活用しています。見積作成や在庫管理をはじめ、日々発生する小さな作業を自動化する仕組みを自ら構築。AIに任せられる仕事を増やすことで、人が本来の折箱製造に力を注げる環境づくりを進めています。

 

 さらに日野さんは7月から、「広島県よろず支援拠点生産性向上支援センター」のサポーターとしても活動しています。同センターは2026年4月、よろず支援拠点内に設置されたもの。これまで自らが支援を受け、試行錯誤を重ねてきた経験を生かし、今度は生産性向上に悩む事業者を支える側として新たな一歩を踏み出しました。noteでは、「支援を受ける側だった自分だからこそ伝えられることがある」と、その思いを語っています。

 

 11月26日には、中国ブロック事務局長研修会で、藤本経営指導員とともに講演する予定です。神辺町商工会の伴走支援をきっかけに、自社の課題と向き合い、一つずつ改善を積み重ねてきた日野折箱店。その経験は自社の成長にとどまらず、現在は地域の事業者を支える力へとつながっています。

 

中国経済産業局公式note「生産性改善の現場で聞いてみた@広島」はこちら

㈱日野折箱店公式note『「折箱メーカーが相談業!?」と言われた日から考えていること』(2025年7月11日)はこちら

 

●お問い合せ 神辺町商工会 TEL 084-963-2001