事業所紹介-Lounge B books(祇園町商工会)

店主の「好き」が詰まった本棚。小説を中心に選び抜いた本と出合える独立系書店

「本との出合いを楽しんでください」と桐谷さん

 目当ての本を探しに訪れたつもりが、思いがけない一冊との出合いに心が躍る。そんな体験ができる本屋が、広島市安佐南区西原にあります。2023年12月にオープンした「Lounge B books」は新刊書籍専門の独立系書店。店内には、店主の桐谷明宗さんが選び抜いた本がずらりと並びます。

 

 近年、全国的に増えている独立系書店。大型書店のように幅広いジャンルを網羅するのではなく、店主の価値観や興味が反映された選書に特徴があります。同店もその一つですが、中でも珍しいのが小説を中心に据えていること。人文書やエッセイを主力とする店が多い中、棚のほとんどを文芸作品が占めています。その理由はとてもシンプルで、桐谷さん自身が小説好き。学生時代には一日一冊のペースで本を読むほどの読書家で、長年積み重ねてきた読書体験が現在の選書につながっています。

 

 本を選ぶ際に明確なルールはありません。むしろ「置かないもの」を決めることで、お店の輪郭をつくっています。雑誌やコミック、参考書などを除きながら、本当に届けたい本を選び抜いていく。その根底にあるのは、「読み物として面白いかどうか」。これまでに出合った数多くの本と向き合ってきた経験が、一冊一冊の選書に生かされています。

 

店内には桐谷さん選りすぐりの1冊が並びます

 店名の「Lounge B books」は、店主が敬愛する作家・小川洋子さんの短編『B談話室』に由来しています。実際に小川さん本人に会い、店名として使用する了承を得たというエピソードも。「小川さんの文章には、直接的な心情を描写しなくても、情景描写だけでそれを的確に伝えてくる凄みがあります。ぜひ読んでいただきたい作家さんです」と桐谷さんは話します。

 

 店内にはテーブルスペースもあり、月に一度ほど読書会を開催。参加者が同じ本を読み、それぞれの感想や解釈を語り合います。本を読む楽しさを誰かと共有できる場として親しまれています。「特別な場所ではなく、気軽に立ち寄れる本屋でありたい」と話す桐谷さん。ページをめくる楽しさや、本との偶然の出合いを大切にする同店は、地域の日常に寄り添う新しい“町の本屋”を目指しています。

 

●Lounge B books(ラウンジ ビー ブックス)
住所/広島市安佐南区西原1-8-16
TEL/082-909-2245
営業時間/12:00~18:30、土日曜・祝日は10:00~18:00
休み/火曜

HP/https://lounge-b-books.com