事業所紹介-株式会社竹内左官技工(広島安佐商工会)

伝統技術を未来へつなぐ左官職人。日本壁からアート、商品開発まで幅広く活躍

伝統技術を受け継ぎながら、新たな価値づくりにも挑戦する代表の三ツ塚基さん

 広島市安佐北区で55年以上にわたり左官業を営む「竹内左官技工」は、日本の伝統技術を受け継ぎながら、新たな価値を生み出し続けている左官会社です。一般住宅をはじめ、神社仏閣や文化財、高級ホテルまで幅広い施工を手がけるほか、特殊左官やアート作品の制作、安全対策製品の開発など、左官の可能性を広げる挑戦を続けています。

 

 代表を務める三ツ塚基さんは、小学生の頃から父の仕事に触れ、16歳で左官の道へ進みました。現在は約25年にわたり現場で経験を積み、父から受け継いだ技術を次世代へつなぐ役割も担っています。三ツ塚さんの大きな強みは、日本壁の施工技術。竹を組んで下地を作る竹小舞や、土の配合、乾燥の状態を見極めながら仕上げる土壁や漆喰など、長年の経験によって培われた高度な技術を継承。この技術を備えた職人は全国的にも希少で、若い世代にはほとんどいないといいます。また高い強度を誇る京都の壁と同等の強度を広島の土で実現した実績もあり、その高い技術力を証明しています。

 

 一方、伝統を守るだけにとどまらないのも三ツ塚さんの魅力。現代建築やデザイン性の高い空間にも対応し、伝統技術と新しい素材・工法を融合させた意匠左官にも積極的に取り組んでいます。宿泊施設や文化施設、商業施設など、人々が集うさまざまな空間で施工を手がけ、一つとして同じものがない壁や空間を生み出しています。星野リゾートでは、地域の風景をモチーフにした壁面を施工するなど、その土地ならではの価値を表現しました。

 

 「技術だけでは仕事は続きません。所作や掃除まで含めて左官の仕事です」と話す三ツ塚さん。現場では挨拶や身だしなみ、丁寧な言葉遣いを徹底し、施工後は壁だけでなく足元や周囲まで来た時以上に美しく整えて現場を後にします。そうした誠実な姿勢も、多くの信頼を集める理由の一つです。

 

左官の技術と感性から生まれるアート作品。一つとして同じものはありません

 また、左官職人としての感性を生かしたアーティストとしても活動。作品はフランス・カンヌのホテルへの展示をはじめ海外でも高い評価を受け、今後はパリでの個展や横浜赤レンガ倉庫での展示も予定しています。その他にも、現場で起こる攪拌機への巻き込み事故を防ぐため、安全カバー「チルマーデ」を開発。職人だからこそ気づく課題を形にした特許取得製品は、大手ゼネコンでも採用されるなど高い信頼を得ています。現在は新たな商品の開発も進めており、左官業界の安全性向上にも貢献しています。

 

 伝統技術を守るだけではなく、新しい素材やアート、安全製品の開発、さらにはインバウンド向け左官体験の企画にも挑戦する竹内左官技工。受け継いできた技術を礎に、新たな価値を生み出しながら、左官という仕事の可能性を切り拓いています。

 

 なお、三ツ塚さんの活動が、8月3日(月)13時台放送のNHK「列島ニュース」のコーナー「列島ニュースアップ」で紹介される予定です。こちらもぜひ、ご覧ください。

 

●株式会社竹内左官技工

住所/広島市安佐北区安佐町鈴張1788-2

TEL/082-562-2029

営業時間/8:0017:00

定休日/不定休

HP/https://www.hiroshima.takeuchi-sakangiko.com