事業所紹介-株式会社マイ・コック(広島東商工会)

[食材にこだわり丁寧に手作りしたお弁当。時代のニーズに合わせた商品開発や新規事業にも積極的に着手]

オリジナルのタレにじっくりと漬け込んだ手作り唐揚げなど、栄養バランス抜群のお弁当が届きます

 呉市で仕出しのお店として創業し、現在は企業向けの昼食・夕食のお弁当の製造・販売を行っている(株)マイ・コック。広島市、呉市を中心に約600社を担当し、1日約5,000食を製造しています。

 

 メニューは日替わりでバラエティ豊かな惣菜が楽しめる「愛菜(あいさい)弁当」と栄養成分が数値化された「バランス弁当」の2種類。地元の農家から仕入れる新鮮な野菜や広島県や島根県で栽培された特別栽培米など、できる限り地元産にこだわった食材を使用し、美味しさを追及しています。来年からは広島県のオリジナルブランド米「恋の予感」を使用予定。弾力があり、甘味をしっかりと感じられるお米です。「いろいろな品種のお米を食べてもらいたい」と3代目代表取締役社長の松井勇也さんは話します。

 

 また、冷凍食品や古米を使うのが主流とされている業界で、前日からタレに漬け込んだ唐揚げなど、調理方法もできる限り手作りを追求。松井さんは「広島県は美しい瀬戸内海と山々に囲まれとても自然豊な場所です。そこで生産者さんが丹精こめて作られた豊な食材を使ったお弁当を食べてもらうことで、広島の皆様の心も豊になっていただきたいと願っています」と食材にも強いこだわりをのぞかせます。「今後は味や品質に問題がないのに、規格外で廃棄されてしまう野菜の活用法なども考えていきたいです。県内の大学生とも連携しながら、新メニューの開発にも力を入れていきたい」とSDGsにも積極的に取り組んでいく予定です。

 

 コロナ禍では、新しい商品開発(広島きらり)にも着手。安芸高田市で栽培されているもち麦「キラリモチ」を商品化しました。もち麦は、善玉菌のエサになる水溶性の食物繊維が豊富で、腸内環境を改善し免疫機能をアップさせるという優れもの。ご飯を炊く時に混ぜるだけで、簡単に食べられるのも魅力です。もち麦と広島県産の赤米をブレンドした「赤」、黒米をブレンドした「黒」、さらに今年12月頃にはデトックス効果が期待できる「緑」が加わり、全4種類で展開予定。白米だけでなく、20分ほど茹でてハンバーグに入れたり、サラダに混ぜたりと用途も多彩です。アイデア次第で様々な料理に活用できます。商品は県内5カ所の道の駅や「ひろしま夢ぷらざ」「おりづるタワー」などで販売中。広島東商工会では、ビジネスフェアの出展サポートなどの販路開拓支援を行っています。

 

4月に導入したばかりのキッチンカー「米米 komekome」。「独自のレシピで作るカレーもぜひ」と松井さん

 さらに今年4月には事業再構築補助金を申請し、補助金でキッチンカーを導入しました。キッチンカーでは、企業や町のイベントで手作り旨辛カレーや焼きおにぎり、丼ものなど、こだわりのお米を使ったメニューを提供しています。新規顧客を獲得するための新しいツールとしてだけでなく、「将来的には、農家さんが作られた食材の美味しい食べ方を披露できる場としても活用していきたい」と松井さん。「生産者と消費者を繋ぐバトンの役割を担って行けたら最高ですね」と付け加えました。

 

 食材と手作りにこだわったお弁当を守りつつ、新しい挑戦を続ける(株)マイ・コック。次はどんな商品やサービスが生まれるのか、期待が高まります。

 

○株式会社マイ・コック

住所/広島市安芸区中野1-8-3

TEL/082-893-2626

営業時間/8:30~16:00

休み/日曜