事業所紹介-有限会社小森カッティングセンター(福山あしな商工会)
仕上がりの美しさに定評。繊維業界の復興を目指して奮闘する縫製工場
投稿日:2025.09.09

代表取締役社長の小森守さん(左)と息子の学さん
デニムや作業着、婦人服生地の裁断専門工場として、昭和57年に創業した有限会社小森カッティングセンター。平成3年に法人化し、現在の工場へ移転しました。海外生産の増加や市場環境の変化を受け、裁断だけでなく縫製も行える企業として事業を拡大。現在は婦人パンツの製造を中心に、布の裁断から縫製、プレス仕上げ、納品までを一貫して対応できる体制を整えています。
同社の強みは、仕上がりの美しさ。プレス後の製品は「顔がきれい」「佇まいが美しい」と取引先から高い評価を得ており、細部までこだわる職人技が光ります。また、さらに良いものを作るための「提案力」も魅力のひとつ。地元のミシン店と連携し、様々なニーズに応えられる専用アタッチメントの開発にも取り組んでいます。
今後は、業務のDX化に注力。受注やスケジュール管理を自動化するシステムを開発中で、業務を効率化するとともに技術者育成にも力を注ぎます。背景にはこの町の「繊維業復興」という大きな目標があります。地場産業である繊維業が衰退する中、この地域のものづくりの灯を消さないために、日本人の雇用や技術承継を重視。次期代表取締役の小森学さんは、「繊維やものづくりに興味を持つ人材を増やし、地域全体の活性化を目指したい」と話します。

補助金を活用して購入した自動裁断機
また、小森さんは福山あしな商工会の青年部に所属し、活動にも積極的に参加。厳しい意見や多角的な視点に触れることで自身の成長につなげてきました。「協議」「審議」「実行」というプロセスを経て事業計画を練り上げる経験は、本業にも大きく役立っています。自社の立場だけでなく、メーカーなど相手側の視点を踏まえた対応ができるようになったのも、この場での学びがあったからこそ。小森さんは様々な経験を積みながら、繊維業の復興を目指して一歩一歩足取りを進めています。
●有限会社小森カッティングセンター
住所/福山市新市町宮内1554-3
TEL/0847-52-2363
営業時間/8:30~17:30
休み/日曜・祝日