「令和7年度第20回商工会職員パワーアップセミナー」開催(県連)

108事例から選ばれた4名の経営指導員が事例を発表。最優秀賞は江田島市商工会の田部経営指導員!

初めて広島駅北口にある広島コンベンションホールで開催。県内から228名の職員が集まりました

 広島県商工会連合会と広島県商工会職員協議会は6月14日(土)、広島コンベンションホールにて『令和7年度第20回広島県商工会職員協議会パワーアップセミナー』を開催しました。開会にあたり県連の長谷川信男専務理事は「中小・小規模事業者支援の現場は依然として厳しく、職員による的確な支援が求められています。今回の事例発表には実践的な学びが多く、県全体の支援能力向上につながる貴重な機会となることを期待しています」とあいさつ。続いて登壇した職協の井上憲会長は、「商工会職員は地域の小規模事業者に寄り添い、時に経営の転機をともに支える大切な役割を担う一方で、まだまだ結果を追求するプロになりきれてないのではないか?」と参加者に問いかけ、「自分たちの子どもや孫にも心から勧めることができる職業となる事をみんなで目指して行こう」と呼びかけました。

 

 経営支援事例発表大会では、県内の経営指導員等から提出された108事例の中から、専門家による審査結果を参考に、経営指導員部会の最終審査で選出された4つの事例を発表。発表を行ったのは安芸高田市商工会の清水康平経営指導員、沼田町商工会の清代茂樹経営指導員、江田島市商工会の田部智史経営指導員、沼隈内海商工会の三谷真奈経営指導員の4名。それぞれ支援を行った事業者が直面した課題やそれを解決するために行った支援について、相談のきっかけから、支援方法の決定とその根拠、支援後の成果などを丁寧に説明しました。支援先の事業者は養魚場や仏壇店、焙煎珈琲専門店、遊漁船と様々。参加者は自身が支援を行っている事業者と照らし合わせながら、取り入れられる支援のヒントを得ようと、真剣な面持ちで聞き入っていました。

 

左から清水経営指導員、田部経営指導員、井上職協会長、三谷経営指導員、清代経営指導員

 続けて行われた研修会では「明るい職場づくり(オフィス環境整備)」をテーマに、移転と職場環境の改善に成功した広島安芸商工会の実谷参事と県連の進藤総務課長がそれぞれ発表を行いました。商工会館の移転が、多くの商工会で課題となっている事を踏まえながら、移転までの流れや決定のプロセス、移転後に伴うオフィス環境の改善によるメリットなどの説明がありました。また、県連の遠山事務局長より、今後5年間の県連の基本方針「県連第二次総合基本計画」についても説明がありました。

 

 最後に経営支援事例発表の結果発表が行われ、江田島市商工会の田部経営指導員が最優秀賞を受賞。審査委員長を務めた一般社団法人広島県中小企業診断協会の井上明雄会長は講評で「レベルが非常に高く、審査は紛糾した」と今回の大会について高く評価。田部経営指導員に対して「一つ注文を付けるなら、成果の収益性についても盛り込んでほしい」とアドバイスを送りました。田部経営指導員は、10月9日に山口県で行われる中国ブロック大会に広島県代表として出場します。

 

 その後、会場を移して行われた情報交換会には169名が参加。事例発表に刺激を受けた参加者たちは、積極的な交流を行っていました。