事業所紹介-有限会社マルイチ商店(安芸津町商工会)
“清浄海域”で育った安芸津町産の牡蠣をお届け。牡蠣の魅力が詰まったオリジナル商品も充実

「首都圏のバイヤーとの商談を通じ、さらなる販路拡大を目指します」と柏迫さん
東広島市安芸津町で水産加工業を営む「有限会社マルイチ商店」。創業当初は魚問屋としてスタートし、昭和40~50年代、広島で牡蠣の養殖が盛んになった時期に牡蠣の仲卸業へと舵を切りました。現在では生産者が水揚げした牡蠣を自社で洗浄・選別。生食用や加工品として販売しています。
同社が扱う安芸津町産の牡蠣は、周辺に大きな川がなく、海水の塩分濃度が高い海域で育つのが特徴。旨味が凝縮され、程よい塩味と濃厚な味わいが魅力です。また海域内の細菌数が少ないことから、広島県より「清浄海域」に指定されており、特別な処理を施さずに生食用として出荷できる、全国的にも希少な牡蠣です。
牡蠣を使ったオリジナル商品の開発にも積極的で、2011年に発売を開始した「牡蠣まるごとせんべい」は、今でも人気NO.1を誇る看板商品。牡蠣をそのまま1個プレスして焼き上げ、生地には安芸津町特産のジャガイモを使用しています。でんぷん由来の軽い食感は、一般的な堅い煎餅とは異なり、サクッとした軽い口当たり。しっかりとした牡蠣の風味や旨味を感じられる逸品です。当初は規格外の小粒を使用していましたが、「より良い素材を届けたい」という思いから、現在では通常サイズの牡蠣を使用。牡蠣の水分が生地に影響し、食感を損なう課題もありましたが、試行錯誤を重ねて製法を確立し、常温で日持ちすることから、お土産として重宝される商品になりました。

ロングセラーの「牡蠣まるごとせんべい」。お酒にもよく合います
そのほかにも「牡蠣のオイル漬け」や「牡蠣飯の素」「佃煮」など、同社の商品は30〜40種類と充実。2023年9月には「広島牡蠣飯」をストレートタイプにリニューアルし、より本格的に楽しめる商品として好評を得ています。今後は「鯛めし」やご飯に合う瓶詰商品など、新たな商品開発にも取り組んでいく予定です。
商品は、工場併設の直売店「オイスターキッチン」をはじめ、JR広島駅構内の「オイスターキッチン広島ekie店」、広島空港・サービスエリア・百貨店・宮島のお土産店などで販売中。オンラインストアでも購入が可能です。
11月13日(木)、14日(金)には安芸津町商工会の支援を受け、東京ビッグサイトで開催される「地方銀行フードセレクション」へ出展します。出展に先駆け、同商工会は専門家を派遣。商品の見せ方や商談の進め方などのレクチャーを受け、商談会に挑みます。
「近年、地球温暖化や後継者不足の影響により、牡蠣の原料確保が課題となっています。こうした課題解決にも取り組みながら、広島の魅力を存分に活かした商品開発に力を注いでいきたいです」と専務取締役の柏迫一正さん。牡蠣を知り尽くした同社だからできる商品づくりに期待が高まります。
●有限会社マルイチ商店
オイスターキッチン・マルイチ工場直売店
住所/東広島市安芸津町木谷5682
TEL/0846-45-0059
営業時間/9:00~17:00、日曜・祝日は~16:00
休み/月曜
HP/https://www.setonosachi.com

