事業所紹介-株式会社キャンピングカー広島(安芸高田市商工会)

コンパクトキャンピングカーで全国にファンを拡大。進化を続ける業界のパイオニア

「これからもお客様のニーズに寄り添ったキャンピングカーづくりに取り組んでいきます」と桑原さん

 安芸高田市八千代町に本社を構える株式会社キャンピングカー広島は、キャンピングカーの製造・販売を手掛ける専門メーカーです。北海道から九州まで全国22店舗の販売代理店があり、キャンピングカーのパイオニア的存在として業界をけん引してきました。近年は販売需要に製造が追い付かないほどの人気を集めており、同社の技術力と独創性に注目が集まっています。

 

 農家の息子として生まれ、農協職員として地域の営農指導に携わっていた代表取締役の桑原信幸さんが、キャンピングカーに出合ったのは、ふらりと立ち寄った書店でのこと。偶然手にした雑誌に載っていた海外のキャンピングカーに衝撃を受け、憧れを抱くようになりました。叔父が車の整備士だったこともあり、もともと車に乗るのも触るのも好きだった桑原さんは一念発起。当時コアなニーズがあった「バニング」の専門店として昭和57年に創業しました。

 

 バニングとはバンタイプの車両を大胆にカスタマイズすること。特種キャンピングカーの一種とされ、法規上キャンピング装備が必要となります。この時の経験が後の事業転換につながり、やがてオリジナルのキャンピングカー開発へと踏み出すことになりました。

 

コンパクトながら車内は広々とした快適な空間が広がります

 平成初期にはトラックの荷台にFRP製ボディを架装したスタイリッシュなモデルを発表。その後、業界の大型化の流れに逆らいコンパクトサイズの開発に挑戦。リーマンショックを契機に需要が小型車へシフトすると、このモデルが大ヒットし、現在も主力商品として親しまれています。同社のキャンピングカーは、トヨタ「タウンエース」や日産「NV200」などの小型車をベースに、日常使いもできる機動性と利便性が魅力。スーパーへの買い物や通勤にも気軽に利用できる点が、女性にも支持されています。

 

 また、屋根が上下する「ポップアップルーフ」は同社の代名詞。走行時は高さを抑えつつ、停車時には屋根を上げて開放的な空間を作ることが可能です。製造には高い強度検証が必要で、ひずみゲージによる応力測定を行い、安全基準をクリア。全国でも数社しか持たない技術を独学で築き、西日本唯一の存在として同業者から検証を委託されることもあるほどです。

 

 「かっこよく、使いやすいキャンピングカーを作りたい」という創業時からの思いを貫き、全国のファンに愛される同社。今後も独創的な製品で、アウトドアを楽しむ人々の夢を広げていきます。

 

●株式会社キャンピングカー広島
住所/安芸高田市八千代町上根277
TEL/0826-52-3224
営業時間/10:00~18:30
休み/水曜
HP/www.cc-hiro.co.jp