商工会からのお知らせ

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商工会革新フォーラム2005(県連)

[商工会の元気な仲間が、経営革新やこれからの地域経済のあり方についてディスカッション]

告知・イベント情報

広島県商工会連合会

著名なゲストを迎えて行われた「商工会革新フォーラム2005」

 商工会が地域経済を元気にしていく傾向と対策を探ろうと、「商工会広島県大会」で開かれた“商工会革新フォーラム2005”は、経営革新や地域づくりについてパネラーの体験に基づく具体的な意見や提言が数多く出され、参加者を大いに引きつけました。商工会の元気な仲間たちが、“広島県の地域経済が元気になる”をテーマに行った革新フォーラム。その内容は専門的な話題や問題提起など多岐にわたり、参加者も満足できる中身の濃いディスカッションとなりました。革新フォーラムで、各パネラーが発表した意見の一部をご紹介します。

「商工会革新フォーラム2005」出演者

コーディネーター:RCC報道制作局長 川島宏治氏
コメンテーター:コラムニスト 神足裕司氏
パネラー:株式会社いろどり代表取締役副社長 横石知二氏
パネラー:広島県商工会連合会副会長 植田賢治氏
パネラー:青年部代表(吉田町商工会青年部) 廣西章史氏
パネラー:女性部代表(本郷町商工会女性部) 早川桂子氏
パネラー:コーポレーションパールスター専務取締役 新宅光男氏

フォーラム第1部~地域振興への新しいムーブメントに向けて~

横石知二氏からの提言要約

 「田舎の商売は面白い。まず、地域の良さを改めて見つめ直してもらいたい。他と同じ考えではなく、発想の原点を変えれば回りにいくらでも商売のネタは見つかるもの。陶器の皿にコケをあしらうだけでも商品になる。(自社の葉っぱビジネスを例に)例えば、東京駅周辺でススキ100本を探すのはたいへんなことだが、我々の周りにはそれがいくらでもある。田舎にはハードはあるが、ソフトがない。そのソフトにいかに磨きをかけ、「必要な人に、必要な物を、必要な時に届ける」ことのできる仕組みづくりができるかが重要。環境の違いがビジネスの違いになることを知ってほしい。
 仕組みづくりにおいては、人に出番を与えることも大切。人は誰でも主役になれる。地域の高齢者にも活躍の場を提供し、これが自分だと誇れる環境と意識を与えることができれば、それが彼らの新たな行動に結びつく。遊んでいる人をなくすこと。それも仕組みづくりのヒントだ。
 時代の変化を知ることも重要。葉っぱビジネスはいわば、料理人の代行ビジネス。料理人の弟子たちが本来行っていたことだが、今では修行働きをする若者も減った。料理人がつまものを探しに行く時間もない。時代の流れに対応した我々の商売は、これからもまだまだ伸びると考えている」。

新宅光男氏からの提言要約

 「経営革新の認定を受け、自社の現状把握ができ、これからの進むべき方向性が明確に描けた。経営革新とは自らを変え、自らの原点に立ち返ること。不況のなかで衣料・繊維産業の評価はきわめて低いが、その業界にあって我々は(金融機関、取引先、顧客から)大きな信頼を得、経営の革新以上に大きなものを手に入れることができた。介護業界において、海外製品の輸入は数あれど日本製品の輸出は例がない。自社の畦(あぜ)編みによる高保温靴下を介護商品として、フィンランドに輸出するという新たな夢も開けた。
 父がかつて商工会会長を務めていたが、私個人は経営革新に目を向けるまで商工会とは何のつながりもなかった。だが、経営革新認定に至るまでとその後の商工会のフォローアップには、目を見張るものがあった。商工会の支援なくして、今の自分はあり得ない。
 計画承認申請書は自ら書くことが何より大切。それは、自社の経営の現状と課題を再認識することであり、これからの経営に大きくつながるもの。「世のため、人のため、我が欲のため」にみなさんもがんばってほしい」。

フォーラム第2部~コミュニティ活動での連携~

植田賢治氏からの提言要約

 「“祭り”はエネルギー発散の場として大切なもの。単に祭りを開催するのではなく、いかに地域を巻き込み、地域と連携を図れるかが課題であり、それが継続へとつながっていく。そこにお仕着せでない、商工会による仕掛けづくりが重要となってくるのではないか。商工会単独主体では、より良いコミュニティの形成はできない。個と個の関わり合いのなかでより良い地域づくりをめざし、地域と地域が結び合ってより良い広島づくりをめざすべきだ。個と個の結びつきで成り立つ我々の事業にもそれは必ず生きてくるはず。
 商工会が地域に信頼を得、地域を巻き込むことができるなら、それは地域が得をすることになる。新しい物事へ挑戦するときにはそれなりの抵抗もあるだろうが、これからの商工会は新たなコミュニティの形成に向けて力強く突き進まなければいけない」。

廣西章史氏からの提言要約

 「商売ありきの部員たちが店を閉めてまで、なぜ地域振興や祭りに取り組もうとするのか、その理由が分かった。志を同じくする者が連携を取り、横のつながりを強くすることで、さらに共通の課題が見い出しやすくなる。わが町でも祭りを行うが、具体的な活性化にはまだつながっていない。だが、何もしなければ何も得られないままで終わってしまうのも確かだ。我々が祭りを継続していくことで、地域に祭りの伝統は受け継がれていく。祭りの集客や手伝いをしてくれる人の数は減っている。地域を巻き込んでその数をいかに増やしていくかが、今の我々の課題だ。
 (本業で)卵の殻を生かしたタマゴウォッチという商品を企画制作している。中身を抜いた殻の中に時計の機械を組み込んだもので、なかなか評判が良い。自社製品ひとつとってもそうだが、吉田町に来ればこんな商品がある、こんなイベントをやっているんだ、といった付加価値づくりと継続の積み重ねが、やがて地域の活性化につながるはずだ」。

早川桂子氏からの提言要約

 「空き店舗を活用したイベントを開き、人通りの少ない商店街に活気がよみがえった。商店街の多くの人が協賛し、たいへん盛況を博したが、イベントが終わるといつもの町並みに戻った。諦めてしまうのは簡単だ。それをやり続けることが大事なのではないだろうか。
 女性の行動はバイタリティにあふれ、やる気のある人もたくさんいる。住民との連携を進めるためには、やる気のある人を育て、支えていく仕組みを作ることが大切。その女性の力でイベントをやれば町はきっと元気になる。私たちの力を他へお貸ししたいとも思う」。

フォーラムのまとめ

神足裕司氏のコメント要約

 「以前オランダを訪れた際、そこでオランダ人によるマージャン大会が開かれていたのを見学した。マージャンは中国が起源だと思っていたのだが、彼らによればオランダが発祥の地であると言う。お手製のマージャンパイには、風車やチューリップ、チーズなどのオランダらしい絵が描かれていて、そのパイが切手にもなっていた。これはひとつの物語りづくりだと私は思った。今の時代、お店や商品に物語りがあることが大切だ。そのストーリーに消費者は心動かされ、購買意欲も大いに刺激されることになる。大量生産の都市と少量生産の地域の差をしっかりと認識したうえで、みなさんは物語りのある物づくりにこだわるのが良いのではないだろうか。
 茶道の世界に「一座建立(いちざこんりゅう)」という言葉がある。主人、客がひとつの茶席を作り出すという意味の言葉で、主客が互いになごやかな時を味わい、ともに一体感を感じながら充実した席を作ることであり、それは茶会の目的のひとつとされている。客との一座建立を目的とすれば、さまざまな道具が必要となってくる。その中心的役割を果たすのが床の掛け軸であり、花であり、茶道具である。客は主人とふれ合いながらそれを褒める。するとそこにあるものが、なごやかな場所を生み出してくれる道具となる。つまり、道具がなければ場所はできないということで、自社や地域にとってその道具となるものは何かを知ることはとても大切だ。自社や地域を客観的に見つめ直し、いったい何が道具=強みになるのかを認識したうえで、そこにプラスアルファの仕掛けづくりを行えば新しい場所が生まれるはずだ。一人ひとりの物語りと道具を、みなさんにしっかり見つけてもらいたい」。

(2005-10-09-A)

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