商工会からのお知らせ

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高齢者にやさしい新交通システム始動(賀茂郡大和町)

[バスより便利でタクシーより安価な交通手段を導入し、高齢者の生き甲斐運ぶ]

告知・イベント情報

なし

 高齢者にやさしい町づくりを進めて地域の福祉増進に貢献しようと、賀茂郡大和町の大和町商工会が現在、新たな住民サービス導入に向けての検討を重ねています。同商工会が取り組んでいるのは、街中への交通手段に不便をきたしている高齢者などの交通弱者に向けた新サービスで、電話予約による低料金で戸口から戸口までの送迎サービスを提供しようというもの。中山間地域の町村では車がなければ日々の生活圏は限定されていまい、また、車の運転が困難となる高齢のお年寄りなどは外出自体も難しくなってしまいます。同町では一昨年11月から約5か月間、試験的に福祉巡回バスを運行させて交通弱者の支援を行いましたが、「停留所まで行くのが辛い」「利用しにくい」などの声が多く聞かれたことから、新たな高齢者対策にふさわしい交通手段の導入が急務となっていました。その後、行政とともに新サービスをどうすべきかの課題に取り組んでいた同商工会では、福島県小高町における全国初の新多目的交通システム“デマンドタクシー”に着目。福祉巡回バスのアンケート結果なども踏まえ、商工会が事業主体となって同システムの試験運行を行うことになりました。

 新システム「大和町まちタクシー(仮称)」は、地元のタクシーの車両を商工会が運転手込みで借り上げ、タクシーを乗り合いで利用し、町内どこでも300円で効率的に運行させるシステム。同商工会では同町のタクシー会社と契約し、車両3台を借り上げて運行を行い、利用者を戸口から戸口へと運びます。利用の際、利用者はあらかじめ商工会内に設置されたまち情報センターに電話を入れて予約をし、情報センターでは職員が予約状況を取りまとめてから車両に対してオンラインで配車を指示。車両が利用者の戸口へ迎えに行き、希望する街中の目的地まで送り、また、帰るときには商店街や病院などへ利用者を迎えに行き、自宅まで送る仕組みとなっています。タクシーの利用範囲は町内に限られており、町内を大きく3つのエリアに分け、それぞれの地域で予約があった場合に車両を走らせます。指定のエリアを越える場合には乗換えが必要となりますが、商工会が定めた“まち中エリア(中心商店街)”へはどの地域からも乗り換えなしで直行が可能。運行時刻は午前8時から午後5時までで、車両は時刻表に基づいて運行し、利用者は運行時刻表を確認して30分前までの予約が必要となります。料金は片道300円の低定額制。同システム導入により、高齢者などにとっては安価で便利な交通手段を確保することができ、地元商店街にとっては住民の往来の増加による来客増が見込まれるなどのメリットも期待できます。利用希望者は事前登録が必要で、現在、同町2,400戸のうち約900戸が登録を完了。高齢者にやさしい新たな交通システムに地域住民らが寄せる期待も大きいようで、「とくに高齢者の方に外に出ることの喜びを実感してほしい」と意気込むのは、同商工会の岡場弘雄事務局長。車を運転しない高齢者の活動範囲が広がることは、一人ひとりの心が豊かになると同時に、それが地域活性化の大きな原動力にもなると岡場事務局長は見ているようです。

 大和町まちタクシーの試験運行は12月1日からスタート。中国地方では、島根県掛合町に続く2例目の交通システムとなります。今年度末まで試験的に運行を行い、その間、同商工会と行政などで組織する運行委員会は月1回の会合の場を設け、利用状況やアンケート結果などを分析。問題点や改善点を踏まえたうえで、より付加価値の高い住民サービスとして来年度以降の本格運行につなげたい考えです。

●お問い合わせ/大和町商工会 TEL(0847)35-1212

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