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博物館クラスの蓄音機がずらり

蓄音機の重厚な音色をコーヒーとともに楽しめる喫茶店がオープン

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博物館クラスの蓄音機がずらり

▲雰囲気にマッチしたレトロなネオンサインは菊波さんの作品。

 

SP盤レコードの音色を旧式の蓄音機で楽しませてくれる喫茶店「音楽茶房 78(セブンエイト)」が安佐南区西原にオープンしました。店主は、ネオンサイン製造業(山陽ネオン株式会社)を営む菊波勇(きくなみ いさお)さん。レコード鑑賞ができる喫茶店はこれまでもありましたが、SP盤レコードを聴かせてくれる店は、全国的にもほとんどありません。

 

菊波さんがレコードを収集するようになったのは、今から約40年前のこと。三越デパートが広島に進出した際に、中古レコードや蓄音機の展示会でその音色に魅了されたそうです。その後、コツコツと40年をかけてレコードや蓄音機を収集。今ではSP盤だけで3000枚以上、蓄音機は約10台所有しています。

 

SP盤レコードとは、昭和38年まで生産されていたレコードのこと。その後LP盤レコード、EP盤レコードへと移り代わり、現在ではおなじみのCDが主流です。SP盤レコードの魅力といえば、やはり音色の深み。心地よい振動とともに体に届く、しっとりとして艶やかな音色は、まるで生演奏を聴いているような錯覚に陥ります。

 

店内のステージに設置されている蓄音機は、1921年製造のアメリカ製と1928年製のイギリス製。どちらも稀少性が高く博物館に展示されるほどの逸品です。毎月第4火曜に開催される蓄音機コンサートのほか、店を訪れた人のリクエストにも応えてくれます。

 

店内では、一杯一杯丁寧にドリップするブレンドコーヒー(500円)などのドリンクや軽食も用意。菊波さんは「蓄音機が奏でる音色を聴きながら、ゆったりとくつろいでほしい」と呼びかけます。

 

往年の蓄音機ファンにとっては、SP盤レコードを稀少価値の高い蓄音機で聴くことができる穴場スポット。また、これまで蓄音機の音色を聴いたことのない人にとっても、これまで聴いたことのない貴重な音に出会える数少ないスポットです。蓄音機が奏でる、SP盤レコードの音を肌で感じてみませんか。

 

●お問い合わせ/音楽茶房 78 TEL(050)3334-5133(営業時間11時~22時)

 

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わがまちの元気印-茶山饅頭総本舗谷口屋

創業147年の老舗和菓子店が新たな洋菓子ブランドを立ち上げ、客層の拡大狙う

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わがまちの元気印-茶山饅頭総本舗谷口屋

▲6代目店主の母親を支えながら、和菓子の枠に捉われないお菓子づくりに取り組む下宮洋一さん。

 

福山市神辺町で創業147年を誇る老舗和菓子店が、新洋菓子ブランドを立ち上げました。新洋菓子ブランドのコンセプトは、“和菓子屋さんの作る一味違った洋菓子”。和菓子の素材と技法を取り入れた、新しくてどこか懐かしい洋菓子を提供し、顧客層の拡大を図ろうとしています。

 

新洋菓子ブランドを立ち上げたのは、国特別史跡“廉塾・菅茶山旧宅”からほど近くに店を構え、昔の風情を残す通りの中に風格のあるたたずまいを見せる“茶山饅頭総本舗谷口屋”。地元の偉人の名を冠し、1955年(昭和30年)の「第14回全国菓子観光大博覧会」で「名誉金賞牌」を受賞した“茶山饅頭”、地元の酒蔵“天寶一”の酒粕を使った“地酒饅頭”などで知られる老舗です。同店が立ち上げた新洋菓子ブランドの名は、“Sweets Taniguchiya”。新ブランドを立ち上げて第1弾商品として売り出したのが、各種メディアで紹介され話題となっている“神辺本陣純生ロール(1個850円)”です。県重要文化財・史跡“神辺本陣”の瓦当(屋根瓦の軒先瓦)をイメージした、地域色豊かな洋菓子です。

 

開発したのは、老舗の運営を担う製造責任者の下宮洋一さん。創業から数えて7代目に当たる人物です。下宮さんは東京でお菓子づくりを学び、約5年間の修行期間を経て、8年前に家業を継ぐために帰郷。3年前に製造責任者になってから、「メインの高齢層だけでなく、幅広い客層に対応したい」と和菓子に洋のテイストを取り入れた創作菓子を次々開発。客層拡大を強化し、客数増加を図るための取り組みに意欲的に挑戦してきました。

 

白餡、寒梅粉などを隠し味として使用した生チョコ、新鮮な挽きたての抹茶、きな粉を使ったクッキー、葛と抹茶ミルクを組み合わせたプリンなど、和菓子の素材を生かした数々の洋菓子づくりに取り組み、商品化させてきました。

 

下宮さんが新ブランドを立ち上げるきっかけの一つになったのが、本県連東部支所が昨年9月から10月にかけて実施した「平成23年度広域講習会」への参加でした。地域活性化を目的に地域産品の開発や販路開拓を支援する“株式会社ゴールドボンド(大阪市中央区)”の大平孝代表による「販路開拓塾」と題したセミナーで、2日間のセミナー受講後、個別課題のフォローアップを目的とした、同社スタッフの派遣支援を受けました。

 

計3日間の派遣支援で、下宮さんは製造責任者に必要な新たな視点を数多く得ました。その一つが“チャネル戦略”。チャネル=販売ルートで、自社商品に適した販売ルートを構築することの必要性を下宮さんは知りました。その当時、地元スーパーから卸売り依頼を受け、試験的に卸販売を開始したところでした。包装一つにもこだわった同店の商品は、利益率が薄い卸販売には適さないことが分かり、対面販売を主体にしながら客層の拡大や客単価の向上を図る戦略を構築。

 

そのチャネルに対して、自社の持つ強みをどう加えたら売れる商品ができるか、と考えた下宮さん。「和菓子店として洋菓子を押し出せば、洋菓子が浮いた存在になるのでは」。ならば、「両者を分けて考えれば、洋菓子に自由度を持たせることができる」の考えが新洋菓子ブランド構想のきっかけになりました。

 

新洋菓子ブランド構想と並行して、下宮さんはゴールドボンド社の原価計算ソフトを活用した売価のシミュレーションにも取り組みました。全商品のデータをソフトに落とし込み、商品に見合った適正売価に見直す作業を1年近くかけて行いました。問題があると思われた商品には改良のメスを入れました。これまでの考えであれば、材料費のコストダウンが食品業界のセオリーでしたが、「品質はそのままに、作業効率を上げることで価格維持を図る手法があることを知った」。

 

「自分は菓子職人であり、良い商品を作りたい」という思いだけが強くありました。例えば豆のランクが2級なら、1級にしたいとばかり考えていました。「製造の責任を負うとなると、その視点だけでは駄目だと気付かされた」と下宮さん。腕ばかりに頼っても駄目。お客を喜ばせることだけを考えていても駄目。そもそも利益が出なければ商品を提供することすらできず、約1年、新洋菓子ブランドの立ち上げ以上に、「適正な価格で適正なモノを」を知るための努力に時間を割いたといいます。

 

近年の消費者は商品に興味を持った後、検索、他商品との比較を経て、購買という傾向にあり、広告の費用対効果がもはや低くなっていることも教えられました。検索時に自社商品が検索画面に載らなければ、どんなに良い商品を作ったとしても購入の対象にはならないことから、下宮さんはメディアに話題提供し、効果的な露出を図るパブリシティ戦略を立案。新洋菓子ブランドをマスコミなどに取り上げてもらい、消費者に告知するという考えで、自分で作成したプレスリリースを地元記者クラブなどに持ち込みました。その効果は徐々に現れ、地域経済誌やタウン誌、FMラジオなど、延べ7社の媒体を通じて新洋菓子ブランドをPRすることができました。

 

新ブランド第1弾の神辺本陣純生ロールは、「ロールケーキの生地は県内産の新鮮な卵を使い和菓子のかすてら作りの技法を取り入れることによりもちもちとした一味違った食感に仕上げました。生クリームは一般的に泡立てることの出来る物の中で一番乳脂肪分が低い物を使いあっさりしながら、ミルクの風味が強く感じられる北海道産の生クリームともう二種類のクリームをブレンドしてふわふわクリームにしました」(プレスリリースより原文ママ)。

 

カステラづくりの技法を取り入れたことで、スポンジのフワフワ感に加え、モチモチとした独特の食感を演出。3種類のクリームのブレンドに最も時間を費やし、約15種類のクリームを集めてさまざまな組み合わせと試行錯誤を繰り返し、1年以上かけてベストと思われる組み合わせを導き出しました。神辺本陣純生ロールは、神辺本陣所有者から販売の許可を得ており、神辺町観光協会公認の商品として売り出されています。

 

神辺本陣純生ロールの誕生により、“和の茶山”“洋のロール”の両輪が完成。和と洋の両輪に加え、職人技術と店舗運営という両輪の歯車も円滑に回しながら、地域に愛されてきた看板をこれからも守り続けていくために、下宮さんはこれまでの努力をさらに加速させていきたい考えです。

 

茶山饅頭総本舗谷口屋
福山市神辺町川北641
営業時間/午前8時から午後7時(日曜日は午後6時まで)
定休日/水曜日

 

●お問い合わせ/茶山饅頭総本舗谷口屋 TEL(084)962-0236
●お問い合わせ/神辺町商工会 TEL(084)960-2001

 

茶山饅頭総本舗谷口屋のホームページはこちら

わがまちの元気印-帝釈峡山荘

築100余年の古民家貸切の田舎体験、釣り堀や焼き肉などが楽しめる穴場スポット

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わがまちの元気印-帝釈峡山荘

▲夫婦二人三脚で帝釈峡山荘を運営する岡本哲也さんと、奥さんの昌江さん。

 

 

国の特別名勝で、“日本5大名峡”の一つにも数えられる国定公園帝釈峡。庄原市東城町と神石高原町にまたがる全長18kmの渓谷で、県内有数の景勝地として知られ、毎年多くの観光客が訪れています。渓谷の上流域が上帝釈、下流域が下帝釈と呼ばれ、上帝釈エリアの一角に知る人ぞ知る秘境の穴場スポットがあり、密かな人気を呼んでいます。

 

帝釈峡スコラ高原からほど近い場所にある一軒の古民家。周囲をぐるりと山に取り囲まれた中に、素朴なたたずまいを見せる“帝釈峡山荘”。築100余年の古民家の良さをそのまま生かした簡易宿泊施設です。古民家はどこか懐かしさを感じさせる趣で訪れる人の心を癒し、秋色の木々に彩られ、穏やかな日差しが注ぐ庭の中に身を置くと、古き良き日本の里山にいることを実感し、しばし時間の流れを忘れることができます。

 

この山荘のオーナーは神石高原商工会の兼定吉輝会長。現在、兼定会長の娘婿にあたる岡本哲也さん、奥さんの昌江さんが二人三脚で山荘を運営。日々の接客に励んでいます。しばらく休眠状態となっていた施設の運営を持ち掛けられた岡本さん夫妻の手により、山荘が簡易宿泊施設として新たなスタートを切ったのは今から2年半前のこと。

 

この山荘が秘境の穴場スポットと呼ばれる由縁は、観光名所として名高い帝釈峡のそばにありながら、「ここに古民家があることを知らない地元の人も多く、中には驚く人もいる」と昌江さん。これまで施設の維持管理を中心に業務を行ってきたため、「PRが足りていなかった」と反省気味に岡本さん。今は夫婦2人で足並みを揃え、「自然の中で心身をリセットできる場」「誰もが安心して心地よく過ごせる空間」の実現を目指し、日々奮闘を続けています。

 

他県で料理店を経営していた岡本さんは当初、「ここで割烹料理店を開こう」と考えました。ただ、古民家に併設された釣り堀などの施設を無駄にしたくない、との思いもあり、「日常生活の中で自然とふれあう機会が少なくなった都市部の人たち、特に子どもたちに里山の良さを知ってもらい、かけがえのない思い出を作ってもらいたい」と発想を転換。特別な田舎体験ができる宿泊施設を運営することにしました。古民家のほか、釣り堀や焼き肉のできるテラスがあり、豊かな自然を満喫しながら家族で釣りを楽しんだり、里山のおいしい空気とともに仲間同士で焼き肉に舌鼓を打ったりすることもできます。

 

1日昼夜各1組限定の古民家の母屋には、大広間や囲炉裏の間、2段ベッドがある宿泊の間など5つの部屋。広々とした母屋を貸し切りにできるので、家族やグループで気兼ねなく絶好のロケーションを楽しみながら、のんびりとした田舎時間を過ごせるのが魅力です。ハーブの香り漂う薬湯が評判の“帝釈の湯”が車ですぐの場所にあり、ゆったりとした温浴体験も満喫できます。食事は、予算や希望に応じてオーダーメイドの料理を用意することが可能。要望があれば宿泊客に合わせた料理を提供し、帝釈峡の食材の魅力を伝えることは岡本さんの楽しみの一つです。

 

目の前にある釣り堀には、清らかな湧き水で育ったニジマスが群れ、誰でも手軽に釣り堀体験ができます。釣り上げたばかりの魚をその場で焼いて食べられるのも、山荘ならではの醍醐味。内臓の処理、魚の串打ちや焼き入れなど、料理人の岡本さんがプロのひと手間を加えて、新鮮な魚をおいしく調理。自分で釣った魚をテラスの炭火焼コーナーで味わえば、味も雰囲気もいっそう格別です。夏になれば豊富な湧き水を使った流しそうめんもできるなど、山荘での食の楽しみは多彩です。

 

岡本さんは今、庭先で簡単な家庭菜園に取り組んでいて、ゆくゆくは野菜の収穫体験などもメニューに取り入れてみたい考え。さらに、「宝くじが当たれば」の前置き話として、「周囲の谷全体を整備して、乗馬体験などができるようになれば楽しそう」と、将来の夢を大きく描きます。

 

山荘周辺の自然は春夏秋冬いつ訪れても多彩な表情で訪れる人を迎え、季節ごとの美しい景観とともに、四季によって異なる風情や情緒が堪能できます。周囲には、“世界3大天然橋”の一つ、雄橋、帝釈川の最上部に立つ古刹、帝釈天永明寺、帝釈峡の石灰岩洞、白雲洞、地元の歴史・民俗資料を展示した帝釈峡まほろばの里などの見所に加え、帝釈峡スコラ高原や神龍湖といったレジャー施設、観光名所が満載。田舎体験はもちろんのこと、旅や観光の拠点にも最適な帝釈峡山荘。みなさんも一度、出掛けてみませんか。

 

帝釈峡山荘
住所/広島県庄原市東城町帝釈末渡1819
定休日/不定(お越しの際はお問い合わせください)
宿泊/素泊まり4人から。1人2,000円。

 

●お問い合わせ/帝釈峡山荘 TEL(08477)6-0268
●お問い合わせ/神石高原商工会 TEL(0847)89-0001

わがまちの元気印-ジョイナス

備後地方で初めての塾とカルチャースクールを併設した民間学童保育施設を開設

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わがまちの元気印-ジョイナス

 

福山市引野町に民間事業者による学童保育施設運営がオープンしました。“子どもの自立心の育成”と“保護者の子育て支援”を目的とした新しい形の民間学童保育施設で、オープンさせたのは、同市神辺町に本社を置く“株式会社ジョイナス”。同社の岡崎芳己社長は、「ジョイナス1号店は塾やカルチャースクールを併設した、備後地方では初となる民間学童保育施設」と、胸を張ってアピールしています。

 

岡崎社長はもともと、人材総合支援サービスを提供する“株式会社シャイン”の経営者。労働者派遣事業、職業紹介事業に携わる中で、子どもを託児施設に預けて働くことを希望しながら、思い通りに仕事ができないある母親の悩みを知ったのが、新事業進出のきっかけ。「子どもを安心して預けられる環境づくりに取り組み、仕事と子育ての両立を応援したい」。

 

岡崎社長は新事業の構想実現に当たり、地元の神辺町商工会に相談を持ちかけました。そこで経営革新に取り組むことの具体的なメリットを知った岡崎社長は、新事業進出への意欲をよりいっそう燃やし、専門家派遣制度などを活用して経営革新計画書の作成にチャレンジ。昨年3月に「働く女性支援のための民間学童保育の事業化」で広島県の経営革新計画の承認を取得しました。「少子高齢化で労働人口が減少する中、意欲と能力のある女性の社会進出を積極的にサポートしたい」と岡崎社長。

 

それから半年後の同年9月、岡崎社長は経営革新計画の変更申請を行い、シャイン100%出資の子会社となるジョイナスを設立。民間学童保育の事業化を新会社によって事業展開することとし、母親が安心して子どもを預けられる環境づくりを最優先に掲げて、理想の施設づくりに向けた取り組みに本格着手しました。

 

社名のジョイナスを英語で表記すると“join us”。「みんなで一緒に楽しく過ごそう」を意味する言葉で、「ジョイナスで楽しく大切な時間を過ごしてほしい」という思いが込められています。岡崎社長の願いの通り、母親が安心して子どもを預けられるだけでなく、ジョイナスは子どもたちの大切な時間を将来のために有意義に過ごしてもらえるよう、さまざまなオリジナルのプログラムやサービスを提供しています。

 

子どもが健やかに成長するために必要な“人間力”を引き出すために、ジョイナスは5つのテーマに沿って豊かな保育を実践しています。その一つが、生活リズムの形成・確立と自発性を養うための“生活習慣”。正しい生活リズムを身に付けてもらうことに重点を置いたカリキュラムを組み、自分のことは自分でできるよう指導し、自立心を育てます。次に、“社会性・経験”をキーワードに、社会への適応力や状況判断力を養うためのイベントやプログラムを数多く準備し、同時に“教養・自学自習”の力を育てるために、学ぶことに対する積極性もサポート。さらに、他人を思いやる優しさを身に付けてもらうために、“マナー・コミュニケーション”の能力を育成するとともに、新しい自分に挑戦するための心を育む“自己啓発”にも力を入れています。

 

とりわけジョイナスが他の学童保育施設と大きく異なる点は、塾・カルチャースクールの機能を備えた“ジョイナスプラス”を併設していること。「子どもを預けることができれば、そのまま習い事までできるサービス」と岡崎社長。苦手科目を克服し、得意科目を伸ばすだけでなく、勉強のやり方から宿題のフォローまで丁寧に指導する学習習慣サポートが充実。楽しく学べるカルチャースクールでは多彩な学びと遊びのプログラムも用意して、子どもの感受性や創造性を伸ばし、個性を引き出す指導も行います。

 

施設においても安全面や衛生面に十分に配慮し、窓ガラスには安全ガラスもしくは飛散防止フィルムを貼付。壁にはホルムアルデヒドを吸収・分解する壁材を用い、床は足に優しい無垢材を使用しています。監視カメラを計5台設置するなど防犯対策も充実させ、ドアシステムにも不審者進入対策がしっかりと施されています。

 

入所対象となるのは、小学1年生から6年生までの児童。保育時間は、平日は下校時間から午後7時まで、土曜日・長期休暇中は午前8時30分から午後7時まで。保護者の勤務時間に対応し、朝は午前7時から、夜は最長で午後9時までの前後延長も可能です。事前にスポット会員に入会すれば、必要な時に1日だけ子どもを預けることができます。保育士・幼稚園教諭免許、小・中学校教員免許取得者など教育現場での経験が豊富なスタッフがキッズコーチを務め、普通救命講習、上級救命講習受講済者であることも、子どもと保護者にとっては大きな安心材料となります。

 

なお、利用料金などの詳しくは、ジョイナスのホームページをご覧ください。

 

●お問い合わせ/株式会社ジョイナス TEL(084)960-0051
●お問い合わせ/神辺町商工会 TEL(084)963-2001

 

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わがまちの元気印-コーシンオート望

早くから経営革新に取り組み、写真付き作業報告書サービスで顧客から高い信頼得る

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わがまちの元気印-コーシンオート望

 

「自然と車の調和が私たちの願い」。そんな経営方針を掲げ、顧客密着型の事業展開で長く地域に愛され続けている自称“備後の田舎の車屋”。早くから経営革新に挑戦し、顧客志向の具現化に信念を持って取り組んでいるのが、神石郡神石高原町にある“コーシンオート望”。同社の延岡博行社長は、他に類を見ない独自サービスの確立によって差別化戦略に成功し、自社の息の長い成長を持続させています。

 

延岡社長が1994年(平成6年)1月、個人事業として立ち上げたのが同社の始まりで、その3年後に改組して法人化。もともと同じ地元の同業他社に勤務していましたが、後進に道を譲るために退職。独立開業の意思はまったくなく、「40歳を過ぎてハローワークに行っても、次の仕事はそう簡単には見つからない。1年くらい遊んでいた」と、当時を笑いながら振り返る延岡社長。ただ、その資質や能力を周囲は放っておかず、周りの声に押されて何とか重い腰を上げ、同社を立ち上げたという経緯。

 

「家庭が1番、地域が2番、会社が3番」。それが延岡社長のモットーで、従業員一同に繰り返し言い聞かせていること。「仕事をないがしろにしていいということではない。家庭や地域を大切にできない従業員が、仕事を大切にできるはずがない」。会社経営と同時に、延岡社長は人づくりにも細心の気を配っています。例えば、社員教育の一環として清掃を徹底していることもその一つ。同社では毎朝、清掃を通じて心を磨いた後、1日の業務がスタートします。

 

同業他社と差別化を図るための最良の手段と延岡社長が位置付けているのが、人の心。施設設備の充実、取扱車種の多寡、販売体制の強化などではなく、思いやりの心を持って顧客が喜ぶサービスを提供することが一番の差別化になると考え、その心を育むためにも人づくりには力を注いでいます。

 

延岡社長の思いが如実に感じ取れるのが、同社独自の写真付き作業報告書サービス。自動車の点検時などに整備の全過程をデジタルカメラで記録し、担当従業員の手書きのコメントを添えて作業の進捗状況を随時、顧客に報告するというもの。「自動車は一見無機質に思えるが、生き物である」。それが延岡社長の持論で、医師がレントゲンを撮り、それを患者に見せながら病状や検査結果を説明するのと同じことで、「単なる道具と捉えて自動車をぞんざいに扱うようでは、顧客に失礼」と延岡社長。

 

「恋人に思いを伝えるような気持ちで書け」。時には従業員を厳しく叱り、時には丁寧に添削指導を行いました。何のために写真を撮り、何のためにコメントを書くのかの意味を全従業員に理解させるまでに、約1年半かかったと言います。一つの工程を終えるたびに、丁寧に手洗いして写真を撮影。また次の工程へと移り、手洗いの後に写真撮影の繰り返しで、「アロエ成分配合の高品質石鹸が当社では大活躍」と笑う延岡社長。

 

この取り組みは同社が経営革新支援法の承認を受けるきっかけになったもので、それ以前はポラロイドカメラを使った地道なサービス展開でした。2005年(平成17年)4月に「中小企業経営革新支援法施行令等の一部を改正する政令」が施行され、広島県が全業種での経営革新を幅広く支援するようになって間もなくのこと。本県連東部支所が備後地域の会員事業所などを対象に開いた新法に関する説明会で、ごく数人の出席者の中に延岡社長の姿がありました。説明会後、かねてからの計画を担当職員に打ち明けたところ、「それならいけそうだ」との力強い言葉。

 

本県連東部支所の支援を受けながら申請書の作成に取り掛かり、同年8月、延岡社長は「設備効率化による写真付き作業報告書サービスの開始」で広島県の経営革新計画の承認を取得しました。結果、経営革新制度を活用して、その翌年に自社の整備工場を認証工場から指定工場へと格上げ。それまでは、福山市南今津町にある福山自動車検査登録事務所に実車を持ち込んで車検を通す必要がありましたが、指定工場移行後は車検に関する全ての作業を自社で行うことができるようになるなど、大幅に業務効率化を図ることにも成功しました。ちなみに神石高原町内に指定工場ができたのは、34年ぶりのこと。写真付き作業報告書サービスも顧客から高い支持を得て、「今では安心、信頼して従業員の取り組みを見守っている」と延岡社長。

 

社名にある“望”とは、生後わずか1か月で夭折した幼子の名前。「その子が生きていれば成人になる年まで頑張ろう」。独立開業以降、その目標を頭の片隅に置きながら、顧客や従業員のために毎日懸命に働いてきました。その年を迎えるまであと3年。

 

道の駅さんわ182ステーションの近くの国道182号沿いに本社機能を移し、業務の拡張を図りたい思いがある一方で、地元では法人による集落営農の取り組みをけん引し、時代に相応しい理想の里づくりを進めるまちづくりグループ “かみむら未来塾”の一員でもある延岡社長。ほどなくして再び後進に道を譲り、地域の食と農の健全化を図るとともに、子どもたちの夢を育む住み良いまちづくりに貢献したい。そんなふうに第2の人生を考え始めています。

 

●お問い合わせ/コーシンオート望 TEL(0847)85-4114
●お問い合わせ/神石高原商工会 TEL(0847)89-0001

 

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わがまちの元気印-伝統工芸

世界に通用する“日本らしい”壁面家具・壁面雑貨を開発し、新しい生活空間を提供

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わがまちの元気印-伝統工芸

 

壁面を個性的に彩る、上質で感度の高い家具や雑貨の開発、販売を手掛けたことをきっかけに、最近にわかに注目を集めている“伝統工芸株式会社”。府中市上下町にある壁面家具・壁面雑貨専門メーカーで、その社名の通り、日本の歴史と風土に培われた高い精神性や優れた手練の木材加工技術を継承。“日本らしさ”をコンセプトに、長年積み重ねてきた技術と革新的なアイデアを融合させた高品質なモノづくりで新しい空間価値を創造し、日本独自の魅力を世界に向けて発信しようとしています。

 

同社は1983年(昭和53年)に創業。以来、額縁製造メーカーの協力会社として、長年にわたって下請けの製作業務に従事。額縁を中心に屏風、衝立など、日本らしい空間を壁や仕切りによって演出する製品を作り続けてきました。1998年(平成10年)に2代目の経営者に就任した藤岡惠志社長は昨年、長く培ってきた額縁製造での知見を生かし、自社開発、自社製造へと大きく経営方針を転換。下請け体質からの脱却を図るため、自社ブランドを確立する方向に舵を切り、“壁を用いた空間演出”にこだわった商品の開発に乗り出しました。

 

その背景にあったのが、業界の先細りに対する不安や危機感でした。例えば書道人口が減るに従って、書道用額縁の需要も相対的に低下。そのことは、同社の事業領域全般に当てはまることで、「このままではいけない」と藤岡社長は考えたのです。昨年9月に額縁製造メーカー出資分の株式を買い戻すなどして独立。経営の革新に本腰を入れる姿勢を鮮明にしました。

 

藤岡社長は今年1月、ストーリープランニングを導入。これは、物語を切り口にした課題解決方法と呼ばれるもので、長年の技術と木材を通して新しい価値の創造に取り組むために、藤岡社長は自社の強みを探して経営資源を集中投入するストーリーを構築。そのあるべき姿の実現に向けて、まず壁面家具・壁面雑貨のプロトタイプの試作に着手。試作と研究実績を着実に積み重ねて、6月から販売事業を開始。さらに、ホームページを一新して、10月にショッピングサイト“伝統工芸オンラインストア”をオープン。自社開発製品の魅力を全世界に向けて発信しました。

 

同社が展開する自社ブランドは全3シリーズ。「長年培った技術力という強みを発揮して製品を開発することに力を注いだ」と藤岡社長。中でも同社が旗艦ブランドに位置付けているのが、日本の伝統的な建具として用いられてきた縦格子がモチーフの“格子シリーズ”。

 

ウォールナット材、バーチ材、ナラ材の3種類を使用し、格子の太さを16mm角に統一。釘などは使用せず、組み立て後にオイルを塗布してしっとりとした風合いに仕上げているのが特徴です。実用的でお洒落なプランターラック、オブジェや小物が収納できる井型シェルフなど8商品があり、規則正しい縦格子の美しいパターンが、現代の生活空間に新しさと懐かしさを提供します。

 

2つ目が、同社と社外のプロダクトデザイナーとの協業によって生まれた“デザイナーズシリーズ”。木材加工の伝統技法“蟻組み”に“滑り”の機能を加えた壁掛け万年カレンダー、味覚だけでなく視覚でもワインを楽しめるワインボトルフレームなど、デザイナーの個性と感性が光るハイセンスな仕上がりの逸品が揃います。3つ目が、同社の職人や協力デザイナーのアイデアを形にした“プロトタイプシリーズ”。

 

より多くのニーズに応えるため、主力ブランドを中心にラインナップのさらなる充実を目指す藤岡社長。「自社技術を応用して、幅広いモノづくりに挑戦したい」。企業のトップでありながら一職人でもある藤岡社長は、見る人を驚かせるような製品の開発に貪欲に挑み続けていく考え。壁面という領域で世界に通用する日本発の商品を開発し発信することで、より快適で、より魅力的な生活空間を提供するとともに、「世界中にその素晴らしさを感じてもらいたい」と語る藤岡社長。世界を視野に入れたモノづくりをこれからも追求していきます。

 

●お問い合わせ/伝統工芸株式会社 TEL(0847)62-3377
●お問い合わせ/上下町商工会 TEL(0847)62-3504

 

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わがまちの元気印-パティスリーオクモト

地元産レモンを使った洋菓子づくりで、経営革新とともに地域の新規雇用創出に成功

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わがまちの元気印-パティスリーオクモト

 

尾道市瀬戸田町特産のレモンを使った洋菓子づくりが評判を呼んでいる“瀬戸田檸檬菓子工房パティスリーオクモト”。同町で生まれ育ち、約8年間の修業を経て、4年前に帰郷した奥本隆三オーナーがその年の春に開いた小さな洋菓子店です。

 

最初は決して特別な洋菓子店ではありませんでした。本場・神戸で洋菓子づくりの修行に励んだ経験を生かし、開業当初は地元ではなかなか味わうことのできない神戸の味、ロールケーキを主力商品として販売していました。今日に至る転機になったのは、常連客からの一言。「普通の焼き菓子なら、瀬戸田土産にならない」。

 

かねてから生産量日本一を誇る地元産レモンを使った洋菓子づくりにも取り組んでいましたが、自分を納得させる結果には至らなかった背景もありました。その一言をきっかけに、「自分にしかできない、瀬戸田でしかできない焼き菓子もあるはず」と、奥本オーナーはもう一度自分の心を奮い立たせました。

 

従来のレモンケーキは、仕上げにホワイトチョコレートでコーティングするのが一般的な作り方ですが、「チョコレートの甘さで、瀬戸田レモンの風味がかき消されてしまう」。かと言って、すり下ろしたレモンや果汁を加えるだけではえぐみや酸味が強調され、「瀬戸田レモン特有の風味が生かされない」。

 

そこで奥本オーナーが思いついたのが、瀬戸田レモンの皮を生かすことでした。レモンの表皮にある油包を一つひとつ手刻みで加工。刻んだ皮を丹念にアク抜きし、じっくり煮詰めてジャム状にすることで、機械では出せない繊細な歯応えや食感、香りを表現することに成功しました。神戸の製粉メーカーから仕入れた国産小麦粉、内麦ゴールドを生地に使用し、なめらかな食感を演出。さらに、生地にしっとり感を加えるため、焼き上げ後に特製のレモンシロップを打つことで、爽やかなレモンの香りとともに、とろけるような口当たりが楽しめるレモンケーキ“島ごころ”が完成しました。

 

開業翌年の夏、奥本オーナーは満を持して島ごころの発売を開始。瀬戸田発のレモンケーキは、発売直後からまたたく間に話題となりヒット。昨年度は累計約6万個を販売し、今年2月には「第51回全国推奨観光土産品審査会」で『日本観光協会長賞』を受賞するなど、その味は全国的にも高く評価されています。ただ、奥本オーナーはその現状に慢心することなく、「レモンの粒が小さい」「レモンの食感が足りない」などの意見をもとに、常に商品の改善と向上に努めることも忘れていません。

 

地域資源と既存技術を融合させ、従来にない新商品を開発することを計画した奥本オーナーは、昨年5月に「瀬戸田レモンを活用した洋菓子開発と特色あるお店づくり」で、広島県の経営革新計画の承認を取得しました。

 

経営革新までの道のりを支援したのが、地元の尾道しまなみ商工会瀬戸田支所。奥本オーナーから、県内過疎地域の活性化に成果を上げた新商品の事業化を支援する「広島県過疎地域小規模企業等活動支援モデル事業」の活用相談を受けた際、同制度の申請にあたって経営革新が必要になることから、同支所は専門家派遣などで申請書類の作成を支援。奥本オーナーは同支所バックアップのもと、わずか1か月で両制度の承認申請書をまとめ上げ、経営革新とともに県からの新たな支援を取り付けることにも成功。

 

さらに、その過程で情報を得た「広島県中小企業新事業創出支援事業」への申請にも矢継ぎ早に挑戦。経営革新計画承認事業者を対象に、新規雇用への取り組みを支援する助成制度で、奥本オーナーは見事その採択を受け、2人の従業員を新規採用。地元に新たな雇用機会を生み出すなど、奥本オーナーの一連の取り組みは、地域の活性化に大きな効果をもたらしました。

 

現在、島ごころは県内の百貨店や高速道路SAを中心に約20か所で販売され、今年度の累計販売数は20万個を突破する見込み。「生産数量が増えても発売以降変わらぬ製造工程で、手間ひまを惜しまない手づくりに徹していることがおいしさ、人気の秘訣と自負している」と奥本オーナー。「生まれ育った瀬戸田をレモンで元気にしたい」「瀬戸田とともに歩むお店でありたい」の願いを込めながら、今日も瀬戸田のレモンケーキを焼き続けます。

 

●お問い合わせ/瀬戸田檸檬菓子工房パティスリーオクモト TEL(0845)27-0353
●お問い合わせ/尾道しまなみ商工会瀬戸田支所 TEL(0845)27-2008

 

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わがまちの元気印-風呂迫建設

市民農園をモデルにした「農園付き貸し別荘事業」で、各方面から熱い注目を集める

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世羅郡世羅町にある建築業を主体とした建設業者が、自社技術を活用した新規事業を立ち上げて、業界はもとより各方面から高い注目を集めています。市民農園をモデルにした「農園付き貸し別荘事業」が話題となっているのは、同町安田の“株式会社風呂迫建設”。稼働率100%、常にキャンセル待ち状態が続く人気ぶりで、多くの利用者に喜ばれると同時に収益基盤の強化が進むなど、同社の風呂迫聖吾社長にとっては願ったり叶ったりの展開のようです。

 

農園付き貸し別荘事業は、同社所有の遊休農地の有効利用を目的に始まったもの。業界の景気動向に左右されない新規事業を模索し、農業参入などを検討していた折に風呂迫社長が出会ったのが、中高年を中心に人気の市民農園だったのです。

 

2008年(平成20年)春、たまたま目にしたあるコラム記事がきっかけ。「滞在型の市民農園が流行している」と知った風呂迫社長は、「思い立ったが吉日」とばかりに即行動に打って出ます。市民農園の実態調査に乗り出し、鳥取・島根・岡山・山口・兵庫各県の先進例を見て回り、各所の取り組みや現地の状況をつぶさに見聞しました。兵庫県の市民農園は一度訪れたことがある場所で、「近郊都市圏から車で1、2時間が最適な立地条件で、地域振興にも役立つ」と過去に聞かれたことが思い出され、風呂迫社長の直観は確信に変わりました。

 

その後、風呂迫社長が新規事業計画案を世羅町商工会に持ち込んで相談したところ、勧められたのが経営革新計画の申請。同商工会支援のもと、風呂迫社長は経営革新計画申請書の作成に取り掛かり、その年の12月に『建設業の技術を活用した農園付貸別荘事業への進出』で、広島県の経営革新計画の承認を取得。日本政策金融公庫から低利融資を受け、新規事業に本格着手することになりました。

 

同社所有の遊休農地と経営資源を利活用して、一昨年4月に第1期工事に着手。3か月後、2,000㎡の広さに6棟の農園付き貸別荘が完成しました。「完成2か月前に地元紙に取り上げられ、電話が鳴りっ放し。その週末に入居者が埋まった」。この反響を受けて、同年9月からの第2期工事で3,000㎡の広さに9棟を増設。昨年3月に“やすだの郷”が全面開村しました。

 

当時、民間事業者が市民農園を開設する場合、『市民農園整備促進法』という乗り越えなければいけないハードルがあり、これが風呂迫社長にとって一つの障害になっていました。風呂迫社長は広島県のアドバイスをもとに、遊休農地を宅地に転用した上で、市民農園をモデルにした農園付き貸別荘を貸し出す方法を取ることでこの問題をクリア。同法に即した市民農園であれば、「貸付期間が5年を超えないこと」「複数の者を対象に一定のルール」「営利を目的としない農作物の栽培」などの要件が求められますが、「やすだの郷には一切の制約がかからない」と風呂迫社長。

 

やすだの郷の農園付き貸し別荘は全15棟。1区画は240㎡、内、農園の広さは100㎡。木造平屋の1部屋タイプ(DK)と2部屋タイプ(1DK)の2種類があり、全室ロフト付き。ユニットバスや簡易水洗トイレ、プロパンガス、洗面化粧台などが備え付けられ、ケーブルテレビ、インターネット接続も可能。賃料は1部屋タイプ年間(3月~2月)36万円、2部屋タイプ(同)42万円。契約は1年ごとの更新で、何年でも継続更新が可能です。

 

「団塊世代が中心だが、アパート感覚で利用している若い女性もいる」と風呂迫社長。細かな制約が設けられていない分、入居者の利用形態は実にさまざま。土に触れて野菜づくりを楽しむ人がいる一方で、中にはやすだの郷での暮らしに快適さを見出し、入居後に住民票を移して、農園付き貸別荘の住まいを“終の棲家”にしている人もいるといいます。

 

農園の利用にあたっても細かな制約は設けていません。入居者が快適に利用できることを大前提に、「何を植えても結構」。季節の野菜や四季折々の草花はもちろん、観賞用の樹木を植えている人もいれば、小さな水田を開いて稲作をしている人もいるなど、農園の彩りや趣も入居者の思いによってさまざまなようです。

 

入居者にとっての利便性、快適性を徹底的に追求し、どんなニーズでも自社の自術力で形にしていきます。第1期工事で完成した6棟はいずれも1部屋タイプで、成約に至らなかった希望者から「部屋数が少ない」などの声が聞かれたことから、内2棟を2部屋タイプに増築。第2期工事では1部屋タイプ3棟に対して、2部屋タイプを6棟と数を増やしました。現在の内訳は1部屋タイプが7棟、2部屋タイプが8棟。さらに、第2期工事以降、一律100㎡だった農園の広さを入居者の要望に応じて自在に変更。入居者の目的に見合った農園空間を提供することにしました。

 

「周辺に街灯がなく暗い」と言われれば街灯を設け、「農作物の風除けをしたい」と聞けば防風ネットを張りました。「三角屋根に出窓を付けたい」の要望があった時には、金額提示の上で、入居者が希望する通りの天窓を屋根に取り付けました。「中小企業だからこそのフットワークの軽さを生かし、あらゆるニーズに応える」。過剰な縛りがないことに加え、入居者の声をいち早く形にできる柔軟性が他にない強みで、人気の理由であると風呂迫社長は分析します。

 

第3期工事も計画していましたが、地元で同社のビジネスモデルを実践したいという事業者が現れたことで、「運営ノウハウを一社独占するより、それを町内に広めることの方が地域全体に好影響」と考えた風呂迫社長。現在同町では、同業他社による新しい農園付き貸別荘の立ち上げが着々と進んでいるところ。その効果的な運営支援を行いながら、同社の事業活動を支えている地域社会に恩返しをしていくこと。それが、これからの自分にとっての使命だと風呂迫社長は考えています。

 

●お問い合わせ/株式会社風呂迫建設 TEL(0847)29-0321
●お問い合わせ/世羅町商工会 TEL(0847)22-0529

 

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わがまちの元気印-せんチャンファーム

建設業者が農業分野に新規参入を試みて、自然薯の栽培事業を見事に軌道に乗せる

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わがまちの元気印-せんチャンファーム

 

公共事業の削減や入札制度の見直しなど、自社を取り巻く外部環境の変化に対応するために、農業分野へ新規参入。新分野進出を見事軌道に乗せた企業が三原市久井町にあります。同町山中野の総合建設業“有限会社仙石(せんせき)組”は一昨年3月から、自社畑を活用した自然薯の栽培事業に着手。同社の仙石一博社長は、「消費者のみなさんに食の安心・安全、健康を届けたい」の思いで、新規事業の拡大に力を入れています。

 

長年建設業に携わってきた同社にとって、未経験の領域。自然薯に着目したのは、「春に作付けの時期を迎え、本業の閑散期を埋めるのに適している」と考えてのこと。知識ゼロからのスタートで、自生植物である自然薯の栽培方法を確立した山口県柳井市の“政田自然農園”で、自然薯栽培の知識・ノウハウを学びました。

 

2008年(平成20年)4月、同農園から仕入れた50個の種芋を初めて自社畑に植えました。「収穫期に質の良い自然薯が掘れた」ことが自信となり、翌年3月、隣接する50アールの田んぼを自然薯畑として開墾。自社の建設機械を使って土の天地返しや畝づくりを行い、翌4月に2,200本の種芋を植栽。同社の第2創業である“せんチャンファーム”が本格始動しました。

 

保健所から「飲食に適している」とお墨付きを得た、良質で豊富な地下水に恵まれた土壌で、たっぷりの水分とともにミネラルを自然薯畑に補給。畑の除草作業はすべて手作業で行うなど、丹精込めた畑づくりによって高品質な自然薯づくりを目指しています。「春に種芋を植え付け、初夏にマルチを敷設するまでの間、ほぼ毎日手作業で水遣りと草取りを行っている」と仙石社長。地道な作業の積み重ねこそが、付加価値の高い自然薯づくりにつながると信じています。

 

昨年9月、自社敷地内に直売ショップを開設。一番の人気商品は、自然薯の風味を生かした“自然薯アイスクリーム(300円)”。三原臨空商工会がマッチングの橋渡し役となり、世羅郡世羅町にあるアイスクリーム工房の協力を得て開発した商品で、これを目当てに訪れる人も多いとか。自然薯粉を4%配合した、粘りのある弾力感が特徴の“自然薯入り手延べそうめん(値段各種)”ももう一つの人気商品で、「コシが強く栄養も満点」。

 

この他、こだわりの自然薯(値段各種)をはじめ、自然薯粉“じねんじょ美人(200g2,000円)”、自然薯の子実“むかご(1kg2,000円)”、各種自然薯セットなどを販売。直売ショップに併設の自販機直売所では、各種自然薯商品に加え、自家栽培の新鮮野菜、久井高原健康卵“ほたるのささやき”などが手軽に購入できます。

 

同ファーム立ち上げを機に、農園・直売ショップそれぞれの専属スタッフ2人を新たに採用。新規分野参入によって新しい収益の柱を築いただけでなく、地域の雇用機会を生み出すことにも同社は貢献。現在は、地元に人を呼び込むための仕掛けづくりに力を入れているところです。

 

その一つが、自然薯のオーナー制度。自然薯やむかごの収穫が体験できる制度で、1口1万円でオーナーを募集。毎年晩秋の収穫祭では、自然薯の手掘り体験(掘り取りは3本。持ち帰りは2本)が楽しめるほか、豪華な自然薯料理が味わえるとあって好評。現在、21人が同ファームのオーナーとして登録されています。

 

さらに今月、直売ショップ内にウッドデッキの開放的な休憩室がオープン。標高375mの爽やかな高原の中でゆっくり寛いでもらおうと、これまでになかった滞在型休憩施設を新たに設け、「将来的には来園者への食事提供なども検討していきたい」と仙石社長。新規事業の拡大に意欲的に取り組むことによって、地域の活性化を自らけん引する意気込みです。

 

せんチャンファーム
三原市久井町山中野2142
電話受付時間/午前8時~午後5時
直売ショップ定休日/不定休
自販機直売所/午前7時~午後7時

 

●お問い合わせ/せんチャンファーム TEL(0847)32-8380
●お問い合わせ/三原臨空商工会 TEL(0848)86-2238

 

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わがまちの元気印-カネト水産

牛乳販売業者と異業種連携した鮮魚の宅配サービスで、販売事業を自社の新たな柱に

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▲水揚げされたばかりの新鮮な真鯛を手に、満面の笑みを見せる佐藤弘常主任。

 

福山市内海町にある老舗の鮮魚卸売業者が、地域密着型のサービス事業を新たに展開。新規事業によっていっそう地域に愛される企業づくりを目指しつつ、さらなる収益性の向上と経営力の強化を図ろうとしています。

 

“せとうちど真中直行便”を掲げ、新たな事業展開に乗り出したのは、1921年(大正10年)に創業した“カネト水産株式会社”。同社が立ち上げた新規事業は、同市大門町の牛乳宅配業者と異業種タッグを組んで行う鮮魚の宅配サービスで、事業責任者で若き後継者の佐藤弘常主任は、「生産者と消費者の双方が幸せになれる“ウィン・ウィン”の仕組みで、地域社会に貢献したい」と張り切っています。

 

同社は、打瀬船で漁業を営んでいた佐藤主任の曽祖父が、鮮魚仲買業を起こしたのが始まり。昭和初期、現会長の祖父に代替わり。現会長は干しエビや海苔の加工に乗り出し、昭和後期以降、漁獲量の減少傾向が続く中で養殖用稚魚の種苗生産にも着手。事業を次々に拡大し、同社発展の基礎を築き上げました。平成の時代に入り、佐藤主任の父である現社長が種苗生産の技術開発に本格的に取り組み始め、4年前には広島県で初めてマハタの種苗生産に成功するなど、数々の実績を上げてきました。

 

現在、同社の主力業務は大きく分けて2つ。一つは、創業時から受け継いでいる鮮魚卸業。もう一つは、現社長が養殖技術を確立した稚魚の種苗生産。種苗生産とは、卵から孵化させた稚魚をある程度の大きさにまで中間育成する養殖法のこと。ある程度の大きさに成長した稚魚は、四国や九州の養殖業者に出荷しています。

 

中間育成でより良い種苗生産を行うために必要な餌料の培養技術も自社で確立。より良い動物性プランクトンを稚魚のエサにするために、その動物性プランクトンに良質な植物性プランクトンを与えるなど、目に見えないほどの小さな微生物の培養に至るまで一貫した養殖体制を整えています。同社のすぐ目の前に広がる栽培漁業には、真鯛、ヒラメ、マハタ、クロソイ、タイリクスズキの5種類の稚魚が数十万尾単位で養殖され、色とりどりの可愛らしい魚たちが水面近くを元気に、飛び跳ねるように泳ぎ回っています。

 

付加価値の高い養殖技術によって、すべてが順調に推移しているわけではありません。「年々漁獲量が減っていく中、魚価も下落傾向。おのずと相対的に養殖魚の価格も下がる一方」と佐藤主任。ただ、漁業の未来を憂いているだけでは現状は打破できず、新たな事業の柱を構築することで、迫りくる危機を乗り越えたいと佐藤主任は考えました。そこで思いついたのが、既存の直売施設の機能強化を図ることでした。市場に卸すための魚の集荷場として長らく埋もれていた直売施設を、人を呼べる直売店に変え、鮮魚の小売りを第3の商売の柱にしようと佐藤主任は立ち上がりました。

 

直売店を単に魚を売り買いする場としてだけでなく、消費者にとって敷居の高かった空間をコミュニケーションの場として開放し、“食卓提案の場”として生まれ変わらせました。漁場直送の新鮮な地魚を市価より格安で購入できるだけでも消費者にとっては十分な魅力ですが、直売店の高付加価値化を目指し、対面式の丸魚無料調理サービスを開始。さらに、母親とともに考案した魚料理のレシピ約30種類をお手製のリーフレットにまとめて、魚を調理することの楽しさを消費者に提案。「おいしい魚料理が作れた」。そんな声も日増しに増え、常時約20種類の魚が生簀に泳ぐ直売店はにわかに活気づいてきました。旬の魚にスポットを当てた集客イベントの客足も着実に増えています。

 

小売り部門の強化を図る一方で、その日の水揚げ情報やおすすめ情報を日々、自身のツイッターに投稿していた佐藤主任。即効性の高いツイッターを活用した地道な情報発信活動が、思わぬビジネスチャンスを呼び込むきっかけになりました。佐藤主任の“つぶやき”を目にした福山市内の牛乳販売業者から昨年末、ビジネスマッチングを求めるアプローチが舞い込んできました。

 

「新鮮な牛乳とともに新鮮な魚を消費者に直接届けてみては」との提案を受け、「いけると確信した」と佐藤主任。打ち合わせを重ねて業務提携へと至った両者は昨年12月、同市東部地域エリアとし、注文を受けた家庭にその日水揚げされたばかりの鮮魚を配達するサービスを共同で開始しました。宅配サービスは、毎週月曜日に佐藤主任が予想した水揚げ情報を牛乳販売業者がメールマガジンやチラシで配信。木曜日まで注文を受け付け、金曜日に各家庭に配達する仕組み。単品からでも受け付け、980円~2,980円の詰め合わせセットも用意。直送なので通常の小売価格よりも安く、配達料は1か月500円。配達時にはおすすめのレシピも添えて渡し、希望者には無料で下処理も行います。

 

宅配サービス開始後間もなく、佐藤主任は自社の取り組みを多くの人に知ってもらおうと、プレスリリースの作り方を独自に学び、テレビ局や新聞社などのマスコミに向けて情報を発信。その効果はてきめんで、佐藤主任の新たな試みはテレビや新聞を通して広く市民の知るところとなりました。その効果はすぐに現れ、消費者からの問い合わせや顧客からの紹介などが殺到。牛乳宅配業者のアナウンス効果もあって、当初わずか数件だった注文が多い時には80件以上に膨れ上がり、今では約50件から定期的な注文が入るといいます。

 

生産者にとっては水揚げした魚をいち早く届けることができ、消費者にとっては朝獲れた魚がその日のうちに食卓に上る仕組みを「ウィン・ウィンの関係」と佐藤主任。双方が幸せになれる新規事業を通じて、地域に笑顔を届け続け、地域に愛され続ける企業になりたいと自身も笑顔をほころばせます。

 

●お問い合わせ/カネト水産株式会社 TEL(084)986-2025
●お問い合わせ/沼隈内海商工会 TEL(084)987-0328

 

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