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むらおこし特産品コンテストで優秀賞(呉市豊浜町)

[一本釣りした新鮮なタチウオを冬場の寒風に一夜さらした、“干しの王子タチ”]

事業所・店舗紹介

なし

タチウオを丸ごと1匹使った一夜干し

 全国の商工会地区のむらおこし事業で開発された特産品を審査する、全国商工会連合会主催の「むらおこし特産品コンテスト」で、今年度の優秀賞『中小企業庁長官賞』(食品部門)に呉市豊浜町の“干しの王子タチ”(タチウオの一夜干し、商標登録出願済)が選ばれ、今月25日(金)から東京で始まる「ニッポン全国むらおこし展」で表彰が行われます。同賞は、瀬戸田町の“瀬戸田浜子鍋せんべい”が受賞した最高賞の『経済産業大臣賞』に次ぐもので、今年度の同コンテストでは広島県が上位を占める結果となりました。県内特産品の同賞受賞は、平成元年度に大崎上島町大崎地区の“鯛の奉書焼き”が選ばれて以来。

 商品を作っているのは、豊浜町の女性加工グループ“オレンジシーガルズ”。平成5年に結成され、現在5人のメンバーがうどん、海藻、魚の3つの班に分かれ、内浦地区の水産加工場を拠点に加工産品を作っています。グループ名は、特産のみかんと港に集まるカモメから付けたもの。干しの王子タチは魚班が作る島の特産品で、大崎下島の沖合いで一本釣りしたタチウオをそのまま一夜干しにしたもの。平成6年から商品化に取り組み、試行を繰り返し、約2年かけて独自に開発しました。ようやく商品が売れ始めたのは5年前くらいから、と振り返りながら、グループ代表の西明早苗さんは「どうしようかいの!」と今回の受賞に驚きを隠せない様子。

 釣ったタチウオをその場で背開きにして骨抜きし、水分を切った後、冬場の寒風にさらし干しして真空パックにしています。余分な味付けは一切せず、「必要以上に甘くも辛くもない、自然そのままの味」と魚班の西宮勝子さん。魚の鮮度はもちろん、自らタチウオ漁に出る西宮さんがいちばん気を配るのが、寒気による冷風乾燥。商品づくりは11月から2月までの冬期限定で、「空気が暖かいと乾かない。かといって乾き過ぎてもダメ。最良の半生乾きの状態にするには、寒風にさらすのがいちばん」と西宮さん。船上で下処理し、氷で冷やしておいたタチウオを港に戻って夕方6時ころから干し始め、風が強い日には早朝5時ころ、風が弱い日には朝8時ころに取り込むようにしていますが、「冬場になると、夜は眠れないくらい風のことが心配」と苦労をのぞかせます。受賞を聞いて、「寒いなか、がんばっていて良かった」と喜びを表す一方で、近年漁獲量が激減し、思うように商品が作れないことが大きな悩みのよう。とくに今年は、日に数本しかタチウオが揚がらない日が多いといいます。今回の受賞でより希少価値が高まることにもなりそうです。

 天然の調味料、海水の塩味がほど良く効いたタチウオ1匹丸ごとの干しの王子タチ。あぶるだけで美味しく、ご飯のおかずやお酒のおつまみにも最適です。1尾1袋税込みで420円。町内の商店で販売しているほか、電話またはFAXで申し込めば宅配も可能です。みなさんも一度、素材そのものの味を生かした一夜干しを味わってみてはいかがですか。詳しくは、商工会までお問い合わせください。

●お問い合わせ/豊浜町商工会 TEL(08466)8-3366

(2005-11-07-A)

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