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わがまちの元気な企業(安芸高田市向原町)

[(有)向原ゴム工業所-自動化機器の開発で、作業工程の改善や生産性、品質の向上を実現]

事業所・店舗紹介

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自ら開発した自動化機器でテープ貼りを行う今畑さん

 安芸高田市向原町坂にある(有)向原ゴム工業所は、昭和44年設立の小さな町工場。西川ゴム工業(株)の協力工場で、自動車部品、用品の製造が主柱。従業員は33名。山あいののどかな農村風景が広がる中にある町工場は近年、作業工程の自動化などで生産性を飛躍的に高めるなど、職場環境の改善により革新的な業務成果を上げています。同社代表取締役で向原町商工会の会長でもある西川佚夫社長は、工程改善により生産能力が向上したことで、「多くの受注があり忙しい毎日。従業員も足りない」と誇らしげな笑み。西川社長には今、ひとつの希望が。自社の発展のみならず、自社のもつ工程改善の技術とノウハウを同業の中小企業者に広く提供し、業界全体の活性化を図りたいと西川社長は考えています。

 同社の工程改善の実現に尽力したのが、西川社長の誇りでもあるという従業員の今畑久昭さん。今畑さんは、昭和38年に西川ゴム工業入社。生産管理に関わる業務に39年間携わった後、2年前に同社へ。同社に来てすぐ、今畑さんは手作業の繰り返し工程をできる限り自動化することに着手し、現場の実情に即した自動化機器を次々に開発。現場の不便、不都合な箇所をつぶさに見て取り、従来の作業工程を自動化機器によりそのまま再現することで、製造リードタイムの大幅な短縮を実現しました。

 今畑さんがこれまで開発したのは、車のドアや窓周りに付いている帯状のゴム製防水部品、ウェザーストリップの両面テープ貼りを自動化する機器。従来、ベテランが三角定規を使って位置決めをしていたゴムの裁断、穴あけを自動化する機器など。精度の高いゴムバリ取り加工を可能にするハサミの研ぎ方を考案したり、今はハンダづけ作業の効率化を図ろうと、既存のハンダごての利用し、ワット数を高めて先端部の温度低下を防ぐこての改良に取り組んでいます。「まず便利を追求すること。今あるものを生かし、安全性を考慮して機器の開発に取り組んでいる」と今畑さん。頭に自然と設計図が浮かび、何をどう組み合わせればそれが形となるのかすぐに分かるといいます。「40年以上もやっていれば」と今畑さんは笑い、これまで開発した機器は1,000種類以上とこともなげに話します。

 今畑さんの開発した自動化機器は、製品品質の向上にも役立っています。ウェザーストリップのテープ作業では、2枚のテープを同時に正確に貼り付けることが可能になり、ゴムの裁断、穴あけ作業では、素人でも正確に位置決めができるようになりました。これまで手間のかかる手作業で行うしかなかった工程の改善に加え、1本1本の仕上がりにズレが生じることもなくなりました。テープ作業を行っていた女性従業員は、「以前は2時間かけてようやく20本。今は同じ時間で150本以上が正確に仕上がる」と喜び顔。「現場の意見にも耳を傾けることも大事。求められれば、さらにその上を発想する」と今畑さんは自信たっぷりに話します。

 自動化機器を活用してすぐれた製品を納品し、同社では昨年度、会社全員でクレームゼロも達成。西川社長は、今後もクレームゼロをめざすのはもちろん、「彼の能力を当社だけにとどめるのは惜しい。今、中小製造業にとっては厳しい時代。互いに生き残りを図るべき」といい、今畑さんの能力を生かし、工程管理の改善に取り組もうとする企業の力添えをしたいと話します。今畑さんも「望まれる間はずっと現役。作業機械の製作や改良のことなら何でも相談してほしい」と前向きです。

 「今畑さんに製造現場を見てほしい」と希望する企業は、向原町商工会までお気軽にご連絡ください。

●お問い合わせ/向原町商工会 TEL(0826)46-2227
●お問い合わせ/(有)向原ゴム工業所 TEL(0826)46-4211

(2005-09-05-A)

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