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郷土の歴史文化にちなむ伝統行事(安芸高田市吉田町)

[よろい武者が戦国絵巻を繰り広げ、吉田ならではの伝統の世界を再現する]

地域イベント

なし

 郷土に伝わる歴史文化を今に再現する「吉田の管弦祭」が今月30日(土)、安芸高田市吉田町の多治比川稲田橋遊魚園付近で開かれます。同祭は、同町ゆかりの戦国武将、毛利元就が残した言葉“百万一心”にちなんで毎年開かれる伝統行事。川の中州に再現した厳島大明神を舞台に武者絵巻などを繰り広げ、ふるさとの古き良き伝統を残していこうというものです。祭りは午後7時から。

 有名なのは、宮島で旧暦6月17日に開催される約800年余の伝統を誇る管弦祭。海上で優雅な平安絵巻を展開することで知られる行事で、毛利元就の篤い厳島信仰などもあり、同町にもそれに類する行事が古くから伝えられてきました。「管弦祭はさまざまな形で今の時代に息づいている。県内では宮島が海、千代田が町であるのに対し、吉田は川の管弦祭として古くから祭りが受け継がれている」と話すのは吉田町商工会経営指導員の榎幸男さん。文政3年(1820年)の同町の記録には、『厳島大明神の祭礼につき…子どもが集まり稲田川の浅瀬に石を積み、島の如くにして笛太鼓にて祭り…』の記載が残されています。高田郡史には大正時代以降、川舟や川の中州に神殿を設え、神殿正面に舞殿を設けて神楽を奉納したことなどが記されています。同町では近年、同商工会青年部が中心となって昔ながらの管弦祭を郷土色豊かに再現。夏の風物詩として定着させました。

 祭りでは、多治比川の中洲に厳島大明神を設置。一帯にかがり火を焚き、青年部員らが扮する毛利軍団をイメージしたよろい武者が大明神へと入場。そこからストーリー仕立ての祭りが始まり、戦国時代さながらの時代絵巻を繰り広げます。今年は物語の終盤に3人の若武者を登場させ、3本の火矢を夜空に放つ演出をプラス。若武者を演じるのは、地元吉田高校アーチェリー部の部員たち。「これまで祭りに地元の若者が参加することがなかった」と話し、管弦祭がこれを機会に住民参加型の祭りになればと期待を込めるのは、同商工会経営指導員の日野和明さん。各地で住民参加の傾向は強まっていると話し、若者を祭りに加え、祭りを通じて若者を地域づくりに参加させることは、住み良い地域社会をつくるうえで重要と日野さん。管弦祭のこれからの可能性も大きく膨らむと話し、日野さんは高校生たちの活躍ぶりに期待しているようです。

 午後8時30分から地元の郡山子ども神楽団、吉田神楽団が奉納神楽を披露。会場周辺では、青年部OBが飲み食い広場を設置。地元の農産物や夜店が並ぶ夜市も開かれ、夏祭りの気分が味わえます。みなさんも吉田ならではの伝統の世界を堪能しながら、夏の夜長を楽しんでみませんか。

●お問い合わせ/吉田町商工会 TEL(0826)42-0507

(2005-07-12-A)

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