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米が主原料の広島初の麺を開発(三原市大和町)

[地元農業の活性化に貢献しようと、県内初となる麺食材を大和町の企業が開発]

事業所・店舗紹介

なし

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夢ぷらざ店頭でおこめんをPRする(有)大和の井掛社長

 三原市大和町の有限会社大和が3日、中区本通のひろしま夢ぷらざで地元米を主原料に作った麺“おこめん”の試食販売を行いました。おこめんは、米の消費拡大などを図ろうと、同社が山口県玖珂町の製麺会社、藤井製麺株式会社の協力を得て先月完成させたもので、大和産コシヒカリ、あきたこまちを主原料にした県内初の麺。小麦粉の麺では味わえない、米ならではのモチモチ感のある独特の食感が特徴。試食販売にはたくさんの買い物客がつめかけ、独自の個性をもった麺の味を吟味しました。

 同社は、農機具販売業の西川信芳さん(初代代表)と元町役場総務課長の井掛勲さんが昨年10月、大和町商工会の起業支援を受けて設立した製麺会社。合併により周辺部として取り残されるのではという危機感や、「地元の基幹産業である農業を、次の時代に向けて夢のもてる産業にするにはどうしたらいいのか」という思いが設立のきっかけと現代表の井掛さん。井掛さんらは、減反に伴う地域の遊休農地の活用と町おこしをめざし、2年前から地元米を使った新たな加工食品の開発を検討。当初、米粉をパン生地用に加工する技術を研究。その後、米を使ったベトナムの麺料理“フォー”をヒントに、「日本もベトナムも米文化の国。日本でも同じことができるはず」と米から麺を作ることを発案。開発研究を進めるなかで知った、平成9年にお米ラーメン“お米麺(おこめん)”の製品化に成功した藤井製麺と昨年、お米麺製造装置に関するライセンス契約を結び、「役場を早期退職してひろしま産業振興機構のセミナーで経営を学び、退職金をつぎ込んで会社を立ち上げた」と井掛さん。

 井掛さんらが製造するおこめんは、米を製粉し、小麦粉やデンプン、豆乳、トレハロースと混ぜて蒸した後、製麺。大手メーカーにはできない、生産者の顔が見える安全な仕組みで差別化を図ろうと、原料米は自ら生産したものを使用。ただ、課題も残ります。「私たちが作る米はアミロースの含有量が少ない低アミロース米。粘りがあり、味も良いが加工向きではない」と井掛さん。そのため現段階で消費者に向けて売り出すには、小麦粉などの材料で味を調える必要が。現在製品化されているおこめんは、地元米を約60%使用。小麦粉などに頼らない、地元米100%混ざり気なしのおこめんを作りたいのが井掛さんらの考え。商品価値を高めるためにも、井掛さんらおこめんの製造とともに、加工に向いた原料米の生産にも積極的に取り組んでいます。

 おこめんは、しょうゆ味のラーメンスープ、冷麺スープ付きそれぞれ1食240円で販売。「サラダにも良い、お寿司にも使える。ラーメンと銘打ったのは商品を知ってもらうための仕掛けで、おこめんはさまざまな料理に多目的に使える新しい食材」と井掛さんは強調。食べる楽しみだけでなく、自由な発想が生かせる食材としての楽しみも感じてもらいたいと井掛さんは話し、「ぜひプロの料理人に目をつけてもらい、いろんなレシピを編み出してほしい」と笑います。

 井掛さんらの夢は、将来、転作田を活用したおこめん原料米の生産・供給システムを確立し、米作農業の活性化や商工農の連携を推進して、若者が夢をもてる地域づくりや雇用拡大に貢献すること。「後継者も不足し、このままだと農業がだめになる。誰かが身をもって実践しなければならないこと」と井掛さんは語り、地域の特性を生かした特産品開発の取り組みが、地域にとって長期的な利益を生み出すきっかけになればと希望にあふれているようでした。

●お問い合わせ/有限会社大和 TEL(0847)33-1456
●お問い合わせ/大和町商工会 TEL(0847)33-0321

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