事業所紹介-篠原テキスタイル(株)(福山北商工会)
[伝統の技を活かしながら、時代のニーズに応える生地の製造と新しい提案を]
福山北 商工会
デニムといえば岡山県倉敷市の児島が有名ですが、実は福山市も全国的に名の知れた生産地。備前・備中・備後は“三備地区”と呼ばれ、日本のデニム生産の聖地となっています。そんな福山市に工場を構える『篠原テキスタイル』は、創業100年を超える歴史ある企業。日本の伝統的なかすり織物製造から始まり、現在は定番のデニムからホワイトデニム、カラーデニムなど、バリエーション豊富なデニム生地を生産しています。
篠原テキスタイルが手掛けるデニムの特徴は、綿ではなくユーカリの木を原材料にした、テンセルを使用していること。滑らかな肌触りとほどよい光沢が魅力です。テンセルは綿に比べて繊維同士が絡みにくく、デニムを織るには高い技術が必要とされ、同社が長年の歴史で培ってきた技が活かされています。現在ではこのテンセルデニムだけで約300品番の製造が可能。全国に誇れる規模へと成長を遂げました。
また、以前は原料支給の受託加工生産が中心でしたが、10年前から自社製品の開発にも着手。オリジナルの生地を生産し、年に2~3回、東京で開催される展示会にも出展しています。9月30日から10月2日まで東京で開催される『第1回テキスタイル東京 秋 国際 生地・素材展』にも出展が決定。より生地の質感や雰囲気を伝えるため、サンプル品も用意しました。この展示会への出展やサンプル品の作成費用には、福山北商工会のサポートを受けて採択された、小規模事業者持続化補助金が活用されています。同商工会は今回の展示会のフォローアップや販路開拓などで、引き続き支援を行っていく予定です。
同社の匠の技が光るテンセルデニムは、ファッション業界でも注目を集め、大手アパレルメーカーやファッションブランドからも、このデニムを使った商品が販売されています。新規事業開発リーダーの篠原由起さんは、「これからも、時代のニーズに合った製品を作り続けます。提案・発信型の企業にしたい」と目を輝かせました。
○篠原テキスタイル
住所/福山市駅家町中島703
電話/084-976-1511
営業時間/8:00~18:00
定休日/日曜・祝日
ホームページ/http://shinotex.jp