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わがまちの元気印-風呂迫建設

市民農園をモデルにした「農園付き貸し別荘事業」で、各方面から熱い注目を集める

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わがまちの元気印-風呂迫建設

 

世羅郡世羅町にある建築業を主体とした建設業者が、自社技術を活用した新規事業を立ち上げて、業界はもとより各方面から高い注目を集めています。市民農園をモデルにした「農園付き貸し別荘事業」が話題となっているのは、同町安田の“株式会社風呂迫建設”。稼働率100%、常にキャンセル待ち状態が続く人気ぶりで、多くの利用者に喜ばれると同時に収益基盤の強化が進むなど、同社の風呂迫聖吾社長にとっては願ったり叶ったりの展開のようです。

 

農園付き貸し別荘事業は、同社所有の遊休農地の有効利用を目的に始まったもの。業界の景気動向に左右されない新規事業を模索し、農業参入などを検討していた折に風呂迫社長が出会ったのが、中高年を中心に人気の市民農園だったのです。

 

2008年(平成20年)春、たまたま目にしたあるコラム記事がきっかけ。「滞在型の市民農園が流行している」と知った風呂迫社長は、「思い立ったが吉日」とばかりに即行動に打って出ます。市民農園の実態調査に乗り出し、鳥取・島根・岡山・山口・兵庫各県の先進例を見て回り、各所の取り組みや現地の状況をつぶさに見聞しました。兵庫県の市民農園は一度訪れたことがある場所で、「近郊都市圏から車で1、2時間が最適な立地条件で、地域振興にも役立つ」と過去に聞かれたことが思い出され、風呂迫社長の直観は確信に変わりました。

 

その後、風呂迫社長が新規事業計画案を世羅町商工会に持ち込んで相談したところ、勧められたのが経営革新計画の申請。同商工会支援のもと、風呂迫社長は経営革新計画申請書の作成に取り掛かり、その年の12月に『建設業の技術を活用した農園付貸別荘事業への進出』で、広島県の経営革新計画の承認を取得。日本政策金融公庫から低利融資を受け、新規事業に本格着手することになりました。

 

同社所有の遊休農地と経営資源を利活用して、一昨年4月に第1期工事に着手。3か月後、2,000㎡の広さに6棟の農園付き貸別荘が完成しました。「完成2か月前に地元紙に取り上げられ、電話が鳴りっ放し。その週末に入居者が埋まった」。この反響を受けて、同年9月からの第2期工事で3,000㎡の広さに9棟を増設。昨年3月に“やすだの郷”が全面開村しました。

 

当時、民間事業者が市民農園を開設する場合、『市民農園整備促進法』という乗り越えなければいけないハードルがあり、これが風呂迫社長にとって一つの障害になっていました。風呂迫社長は広島県のアドバイスをもとに、遊休農地を宅地に転用した上で、市民農園をモデルにした農園付き貸別荘を貸し出す方法を取ることでこの問題をクリア。同法に即した市民農園であれば、「貸付期間が5年を超えないこと」「複数の者を対象に一定のルール」「営利を目的としない農作物の栽培」などの要件が求められますが、「やすだの郷には一切の制約がかからない」と風呂迫社長。

 

やすだの郷の農園付き貸し別荘は全15棟。1区画は240㎡、内、農園の広さは100㎡。木造平屋の1部屋タイプ(DK)と2部屋タイプ(1DK)の2種類があり、全室ロフト付き。ユニットバスや簡易水洗トイレ、プロパンガス、洗面化粧台などが備え付けられ、ケーブルテレビ、インターネット接続も可能。賃料は1部屋タイプ年間(3月~2月)36万円、2部屋タイプ(同)42万円。契約は1年ごとの更新で、何年でも継続更新が可能です。

 

「団塊世代が中心だが、アパート感覚で利用している若い女性もいる」と風呂迫社長。細かな制約が設けられていない分、入居者の利用形態は実にさまざま。土に触れて野菜づくりを楽しむ人がいる一方で、中にはやすだの郷での暮らしに快適さを見出し、入居後に住民票を移して、農園付き貸別荘の住まいを“終の棲家”にしている人もいるといいます。

 

農園の利用にあたっても細かな制約は設けていません。入居者が快適に利用できることを大前提に、「何を植えても結構」。季節の野菜や四季折々の草花はもちろん、観賞用の樹木を植えている人もいれば、小さな水田を開いて稲作をしている人もいるなど、農園の彩りや趣も入居者の思いによってさまざまなようです。

 

入居者にとっての利便性、快適性を徹底的に追求し、どんなニーズでも自社の自術力で形にしていきます。第1期工事で完成した6棟はいずれも1部屋タイプで、成約に至らなかった希望者から「部屋数が少ない」などの声が聞かれたことから、内2棟を2部屋タイプに増築。第2期工事では1部屋タイプ3棟に対して、2部屋タイプを6棟と数を増やしました。現在の内訳は1部屋タイプが7棟、2部屋タイプが8棟。さらに、第2期工事以降、一律100㎡だった農園の広さを入居者の要望に応じて自在に変更。入居者の目的に見合った農園空間を提供することにしました。

 

「周辺に街灯がなく暗い」と言われれば街灯を設け、「農作物の風除けをしたい」と聞けば防風ネットを張りました。「三角屋根に出窓を付けたい」の要望があった時には、金額提示の上で、入居者が希望する通りの天窓を屋根に取り付けました。「中小企業だからこそのフットワークの軽さを生かし、あらゆるニーズに応える」。過剰な縛りがないことに加え、入居者の声をいち早く形にできる柔軟性が他にない強みで、人気の理由であると風呂迫社長は分析します。

 

第3期工事も計画していましたが、地元で同社のビジネスモデルを実践したいという事業者が現れたことで、「運営ノウハウを一社独占するより、それを町内に広めることの方が地域全体に好影響」と考えた風呂迫社長。現在同町では、同業他社による新しい農園付き貸別荘の立ち上げが着々と進んでいるところ。その効果的な運営支援を行いながら、同社の事業活動を支えている地域社会に恩返しをしていくこと。それが、これからの自分にとっての使命だと風呂迫社長は考えています。

 

●お問い合わせ/株式会社風呂迫建設 TEL(0847)29-0321
●お問い合わせ/世羅町商工会 TEL(0847)22-0529

 

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