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わがまちの元気印-パティスリーオクモト

地元産レモンを使った洋菓子づくりで、経営革新とともに地域の新規雇用創出に成功

事業所・店舗紹介

尾道しまなみ商工会瀬戸田支所

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わがまちの元気印-パティスリーオクモト

 

尾道市瀬戸田町特産のレモンを使った洋菓子づくりが評判を呼んでいる“瀬戸田檸檬菓子工房パティスリーオクモト”。同町で生まれ育ち、約8年間の修業を経て、4年前に帰郷した奥本隆三オーナーがその年の春に開いた小さな洋菓子店です。

 

最初は決して特別な洋菓子店ではありませんでした。本場・神戸で洋菓子づくりの修行に励んだ経験を生かし、開業当初は地元ではなかなか味わうことのできない神戸の味、ロールケーキを主力商品として販売していました。今日に至る転機になったのは、常連客からの一言。「普通の焼き菓子なら、瀬戸田土産にならない」。

 

かねてから生産量日本一を誇る地元産レモンを使った洋菓子づくりにも取り組んでいましたが、自分を納得させる結果には至らなかった背景もありました。その一言をきっかけに、「自分にしかできない、瀬戸田でしかできない焼き菓子もあるはず」と、奥本オーナーはもう一度自分の心を奮い立たせました。

 

従来のレモンケーキは、仕上げにホワイトチョコレートでコーティングするのが一般的な作り方ですが、「チョコレートの甘さで、瀬戸田レモンの風味がかき消されてしまう」。かと言って、すり下ろしたレモンや果汁を加えるだけではえぐみや酸味が強調され、「瀬戸田レモン特有の風味が生かされない」。

 

そこで奥本オーナーが思いついたのが、瀬戸田レモンの皮を生かすことでした。レモンの表皮にある油包を一つひとつ手刻みで加工。刻んだ皮を丹念にアク抜きし、じっくり煮詰めてジャム状にすることで、機械では出せない繊細な歯応えや食感、香りを表現することに成功しました。神戸の製粉メーカーから仕入れた国産小麦粉、内麦ゴールドを生地に使用し、なめらかな食感を演出。さらに、生地にしっとり感を加えるため、焼き上げ後に特製のレモンシロップを打つことで、爽やかなレモンの香りとともに、とろけるような口当たりが楽しめるレモンケーキ“島ごころ”が完成しました。

 

開業翌年の夏、奥本オーナーは満を持して島ごころの発売を開始。瀬戸田発のレモンケーキは、発売直後からまたたく間に話題となりヒット。昨年度は累計約6万個を販売し、今年2月には「第51回全国推奨観光土産品審査会」で『日本観光協会長賞』を受賞するなど、その味は全国的にも高く評価されています。ただ、奥本オーナーはその現状に慢心することなく、「レモンの粒が小さい」「レモンの食感が足りない」などの意見をもとに、常に商品の改善と向上に努めることも忘れていません。

 

地域資源と既存技術を融合させ、従来にない新商品を開発することを計画した奥本オーナーは、昨年5月に「瀬戸田レモンを活用した洋菓子開発と特色あるお店づくり」で、広島県の経営革新計画の承認を取得しました。

 

経営革新までの道のりを支援したのが、地元の尾道しまなみ商工会瀬戸田支所。奥本オーナーから、県内過疎地域の活性化に成果を上げた新商品の事業化を支援する「広島県過疎地域小規模企業等活動支援モデル事業」の活用相談を受けた際、同制度の申請にあたって経営革新が必要になることから、同支所は専門家派遣などで申請書類の作成を支援。奥本オーナーは同支所バックアップのもと、わずか1か月で両制度の承認申請書をまとめ上げ、経営革新とともに県からの新たな支援を取り付けることにも成功。

 

さらに、その過程で情報を得た「広島県中小企業新事業創出支援事業」への申請にも矢継ぎ早に挑戦。経営革新計画承認事業者を対象に、新規雇用への取り組みを支援する助成制度で、奥本オーナーは見事その採択を受け、2人の従業員を新規採用。地元に新たな雇用機会を生み出すなど、奥本オーナーの一連の取り組みは、地域の活性化に大きな効果をもたらしました。

 

現在、島ごころは県内の百貨店や高速道路SAを中心に約20か所で販売され、今年度の累計販売数は20万個を突破する見込み。「生産数量が増えても発売以降変わらぬ製造工程で、手間ひまを惜しまない手づくりに徹していることがおいしさ、人気の秘訣と自負している」と奥本オーナー。「生まれ育った瀬戸田をレモンで元気にしたい」「瀬戸田とともに歩むお店でありたい」の願いを込めながら、今日も瀬戸田のレモンケーキを焼き続けます。

 

●お問い合わせ/瀬戸田檸檬菓子工房パティスリーオクモト TEL(0845)27-0353
●お問い合わせ/尾道しまなみ商工会瀬戸田支所 TEL(0845)27-2008

 

瀬戸田檸檬菓子工房パティスリーオクモトのホームページはこちら

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